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巨大企業は、破壊的イノベーションに弱い。なぜなら、顧客のニーズにそぐった商品を提供していかなければならないという命題を背負っているから。
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かなりメジャーな良書。
優良企業が新技術の前に衰退していく理由を
明確に説明しています。
意外と読みやすいです。
今更感もありますが、そういった人も読んで見るべき。
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破壊的技術(つまり全く新しい技術)に取り組む場合、優良企業であればあるほど、大企業であればあるほど失敗しやすい。優良企業を業界リーダーに押し上げた経営慣行そのものが破壊的技術の開発を困難にしてしまっている。
そのようなジレンマを避けるためには、小規模で独立した組織(プロジェクト)を作って、破壊的技術を任せたほうが良い、というのがクリステンセンの主張。
会社の文化(価値観)が、いかに新しいビジネスの成功と失敗に影響を与えているかということがわかる本です。
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読んではないんだけど、言いたいことに対して多数の例を出して説明してるっぽい。
もっとすっきり薄い本でまとめてくれないと読む気がw
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顧客ニーズに合わせ、顧客満足度を追求する企業は滅びる。
え?逆じゃないの?
そう思った方は是非ご一読下さい。
思考のフィールドが一気に開けること間違いなし。文句なし5つ星。
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素晴らしい。
これほどすっきりしたビジネス書は、個人的には「ビジョナリーカンパニー」以来。
「イノベーションのジレンマ」、「持続的・破壊的イノベーション」というキーワードは、以前から目にする機会も多く、何となく分かった気になっていたが、本書をあらためて読んでみて、自分の理解が誤っていたことが分かった。
もっと早く読んでおくべきであった。
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圧倒されました。
ものすごいベストセラーで、内容も少し知っていたのにそれでも読んで衝撃。
これはエンジニア必読、とまで言ってしまっていいのじゃないのだろうか。
内容というか、いっていること自体はたまに聞く話。
「従来のものよりメインの性能はよくないけど、他の部分(値段とか、機能とか)が優れている新製品が出てきて、そのうちメインの市場をその新製品に奪われちゃいますよ」
ということ。
うん。なんかわかる気がします。
例えばiPodって、性能自体は割と普通だけど、「安くて、おしゃれで、使いやすい」っていうナイスな特徴があって爆発的に売れてるし、最近はもう勢い落ちてるけど
任天堂のDSだって性能こそソニーのPSPに劣るけどタッチパネルという性能の高いゲーム機にない特徴があって「ゲームしてない人にもわかりやすい」という技術で市場をがっちりキャッチしてます。
それでも何でこの本が衝撃的だったのかっていうと、その原因分析。
「なぜ優良企業がこのような失敗してしまうのか」という問いに対して、
「むしろ優良であるがゆえに失敗したのだ」という回答を出してるんです。
つまり、利益を最大化し、市場に目を向けることが失敗につながっているという。
普通新しいものを作ったら、今ある市場に目を向けようとします。
ホンダが新しいタイヤを作ったら、当然それを自動車に使おうとするでしょう。
でも、そうすることがいいとは言い切れないのです。
そのタイヤは今日は自動車に使うには性能不足で、でもセグウェイ(みたいなの)には丁度いいのかもしれない。
で、それによりセグウェイが大ヒットするかもしれない。
そして最終的には新型タイヤの性能が向上して、自動車のタイヤに取って代わるかもしれない。
だとしたら、ホンダはセグウェイ業界に参入するべきでしょうか?
新技術が従来のものと異なる特性を持っているとき(本書ではこのような技術を『破壊的技術』と呼んでます)、その可能性を優良企業ほど見過ごしてしまう。
その理由について、本書では詳しく書いてあります。
それのかなりの部分が、身の回りに当てはまる気がして相当恐怖したのでした。
後半部分には破壊的技術の生かし方についても書いてあるのですがその結論も「本社と独立した組織を作ってそこで好き勝手にやれ」みたいなので、それもまた身につまされる話でした。
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優良企業lは顧客を優先し、充分な利益を見込めない市場への投資は行わない。
しかし、このことによって、破壊的イノベーションについていけずに失敗する。
(技術的に可能だったとしても)
こういうことが具体例を元に書いてあります。
読む価値はありますが、パソコンや車(特にアメリカのもの)にある程度の知識がないと
なかなか進みません。
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【本書の主題】
業界をリードしてきた「優良」企業が,ある種の市場や技術の変化に直面したとき,図らずともその地位を守ることに失敗する話である.
【原因】
顧客の意見に耳を傾け,顧客が求める製品を増産し,改良するために新技術に積極的に投資したからこそ,市場の調査を調査し,システマティックに最も収益率の高そうなイノベーションに投資配分したからこそ,リーダーの地位を失ったのだ.
①「持続的」(製品性能を高める)技術と「破壊的」(製品性能を引き下げるイノベーションを持つ)技術の間には,戦略的に重要な違いがある.
②技術進歩のペースは,市場の需要が変化するペースを上回る可能性があり,実際そのようなケースが多い.
③成功している企業の顧客構造と財務構造は,ある種の新規参入企業と比較して,その企業がどのような投資を魅力的と考えるかに重大な影響を与える.
【なぜ原因が生じるか】
安定した企業が,破壊的技術に積極的に投資するのは合理的ではないと判断する三つの根拠.
①破壊的製品のほうがシンプルで低価格,利益率も低い.
②破壊的技術が最初に製品化されるのは,一般に,新しい市場や小規模な市場であること.
③大手企業にとってもっとも収益性の高い顧客は,通常,破壊的製品を求めないこと.
【対策】
①破壊的技術を開発し,商品化するプロジェクトを,それを必要とする顧客を持つ組織に持ち込んだ.
②破壊的技術を開発するプロジェクトを,小さな機会や小さな勝利にも前向きになれる小さな組織に任せた.
③破壊的技術の市場を探る過程で,失敗を早い段階にわずかな犠牲でとどめるよう計画を立てた.市場は,試行錯誤の繰り返しで形成されるものであると知っていた.
④組織の中に,破壊的技術に適した価値基準やコスト構造を持つ違ったやり方を作り出した.
⑤破壊的技術を商品化する際は,破壊的製品を主流市場の持続的技術として売り出すのではなく,破壊的製品の特徴が評価される新しい市場を見つけるか,開拓した.
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この本はとても有名な本、ということで読んでみた。
学問的にもしっかりとしているように思うし、かつ実際の組織の経営において実践するためにはどうしたらいいのか、という点についても言及がなされている。その点がすばらしい。
この本で言いたいことは、どうもこういうことらしい。
「有能な経営者は、有能なゆえに失敗する!!!」
それは、どういう意味なのか。現在うまくいっている会社は、今主流になっている商品を主に購入する層にあわせて、資源を投入することを選択する。それは、持続的な変化に対応していく上では、大成功を生むことが多いのである。(と、著者はデータから分析している。)ところが、今売っているお客さんが、欲しがっていないもの、価値を見出さないものを売ることに大企業、そしてその有能な経営者は極めて無能である、ということが本書では指摘されているのである。
そうした事態をのりきるために、どうしたら良いのか。その対策として彼はいくつかの施策を示している。まずは、新しい商品・技術を無理やり、既存の顧客に売ろうとしないこと。なぜなら、彼らは常識的な思考の結果、そんなもの欲しがらないから。(例えば80kmしか連続で走れないガソリン車はいらないし、机の上におくわけでもないミニコンに容量が小さい上に高い小型HDDをつけようとは思わないってこと!!)だから、そうした製品の良さを生かせる市場を別途開拓することで、変化にそなえる地盤をつくればいい、というわけだ。そして、その別の市場、お客さんによって鍛えられた技術によって、現在主流市場を壊滅させるかわりに、自社もまた生き残ることができるのである。
そして、こうした施策を実行する上で、重要になるのが、そうした計画を実行するための組織のあり方である。こうした新しい市場に、新しい商品を売り込むことは、主流市場で利益率の高い商品を売っている人々とは、隔離する方が大概良い、ということらしい。小さい金額でもやりがいを見出し、既存事業に関わっていないことを不服と思うこともないような、新しく小さく独立したチームにまかせた方がうまくいく、ということである。そして、彼らが成功し、本体の事業が縮小をはじめ、主流でなくなった時点で、その組織を主流として本体に取り込んでしまえばいい、というわけだ。
さらにもうひとつ大切なことがある。それは、こうした新しい市場をつくりだそうとする行いは、いつも成功するとは限らない、ということ、そして一回で成功することも珍しい、ということである。だからこそ、取り組みの最中で予期しなかった顧客のニーズ、販売先、製品の仕様などを柔軟に切り替えられるような、仕掛け、準備を十分に行っておくことである。一度の失敗で、チーム、組織全体の資金がつきてしまうようなやり方は、さけるべきだ、ということである。
内容を整理すると大切な箇所は、こんなところだろう。今は自分自身はまだ、会社に入ったばかりのぺーぺーだが、会社全体の中から見れば、明らかに、イノベーションを起こすことを期待されいる側の企業に配置されている。
この本で読んだことを意識し、社内の動きを見てい���だけでも、だいぶ違った見方ができるだろう。その上でも、大変重要な教科書といえるかもしれない。★を4つにしたのは、少し量が多いこと、翻訳ゆえにやや言葉が読みづらかったからである。新書サイズにして要点だけをまとめた実用書として出版すれば、この本の教えはもっと広まるような気がする。データの実証はさておき、“で、どういうこと?”が知りたいだけの人も多そうだから。もちろん、そのデータの豊富さが、この本にリアリティを生んでいることは間違いないことを一言そえておきたい。
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読もう読もうと思ってずっと放置していたのをようやく読了。
タイトルから、高コストのイノベーション的技術より低コストの既存技術を優先してしまって、最終的に変化に乗り遅れる、という程度の話を想像していたのですが、やっぱり名著と言われるだけあってそう単純ではありませんでした。イノベーションへの対応の失敗を、マネージャーの先見の明のなさというような表層的なものではなく、もっと根の深い構造的な問題として捉えています。
これによれば、顧客や投資家の声に耳を傾け、常に成長を志向して、それに見合った資源配分のプロセスをもっている企業ほど、破壊的な技術を排除して持続的な技術を選択してしまう。つまり、一般に望ましいと思われている施策をとっている企業こそ、かえって失敗をまねくようなメカニズムを内包しているということ。そうした失敗をバリュー・ネットワークという概念を使って構造化していてとてもわかりやすいし説得力があります。
一方で、失敗をどのように回避してイノベーションに対応できるかという点についても解決策が提示されていますが、こちらはちょっとまだ追究の余地があるのではないかという印象。解決策としては、小規模で柔軟な対応が可能なスピンオフ組織がいちばん可能性がありそうとのことですが、そうしたスピンオフ組織の設立も元も組織の資源配分に依存するわけで、その時点で破壊的技術への投資が否決されないだろうか。技術的技術は市場自体を創造していく必要があって、そのためには柔軟に戦略を変えられることが望ましいとあるけれど、インクリメンタルな戦略を長期的にとるためには長期的な投資が必要で、そうなると結局体力勝負というところに落ち着いてしまうのではないか、などなど。そもそも破壊的な技術と持続的な技術との区別をどうつけるのかという出発点が明確でないのが、やはりすっきりしない印象を与えます。こうしたところをクリアにできれば、さらにイノベーションへのアプローチは良くなると思うのですが、そこは今後の研究の成果を待て、ということでしょうか。
解決策は十分ではないとはいえ、イノベーションに対する失敗をただのマネジメントの判断のせいだけにせず構造的な問題を明らかにしたことはとても示唆に富みますし、これを知っているかいないかでは、組織の構造、業務のプロセス、判断基準などのいろいろな面で見方が大きくちがってくるのではないかと思います。
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08098
名著の1つとして有名。
業界のリーダー企業が、経営者の怠慢や組織の崩壊、顧客のニーズ無視などの理由でトップの座から滑り落ちていくなんてことはよくある話。
しかし、著者は「偉大な企業はすべて正しく行うが故に失敗する」と衝撃的なことを言う。
顧客の声を聞き、経営判断としては正しく資源を技術に投下しても、そこから得られるのは「持続的イノベーション」である。
「破壊的イノベーション」に直面すると、正しくしているが故にトップの座を奪われてしまう。
その理由は何か、そのための対応としてどうすればいいのか。
残念ながら、なかなか当事者意識で読めなかったため、感情移入がしにくかった。
しかし、この本に書かれている内容は深く、そして恐ろしいことでもある。
いつかもう一度読み直したい。
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「偉大な企業はすべて正しく行うが故に失敗する」というジレンマを明快解析している。
失敗につながる決定をくだした時点では、そのリーダーは世界有数の優良企業と広く認められている。(p5)
原則1 企業は顧客と投資家に資源を依存している。→破壊的技術の特徴である低い利益率で収益を達成するためのコスト構造をもった新しい独立組織を設立すること。(p15〜)
原則2 小規模な市場では大企業の成長ニーズを解決できない。
原則3 存在しない市場は分析できない。→正確な計画は無理なので「発見志向の計画」の投資・マネジメントを行う。
原則4 組織の能力は無能力の決定的要因になる。
原則5 技術の供給は市場の需要と等しいとは限らない。
実績ある企業は、期待する利益のために、資源を持続的イノベーションに投下し、破壊的イノベーションには与えない。
このような資源配分の仕方が、実績ある企業が持続的イノベーションではつねにリーダーシップをとりつづけ、破壊的イノベーションでは敗者となった要因である。(p63)
(バリューネットワークが失敗に関連する要因となる。)
顧客は、メーカーを持続的イノベーションに向かわせ、破壊的イノベーションおリーダーシップを失わせ、率直に言えば誤った方向に導くことがある。(p84)
企業が現在収益を得ている主流のバリュー・ネットワークで、できるだけ多くのシェアを守るために資源を投入するようになる。→市場をリードする地位を築けない。(p92)
わが身と会社の利益を考えるマネージャーは、確実に市場の需要があるプロジェクトを支援する傾向がある。(p125)
ディスカウント・ストア(1950年代半ば米コーベッツ)は顧客がすでに使い方を知っている商品(宣伝の必要がない)をデパート価格の20〜40%引きで販売した。(p160)
DSも在庫投資収益率はデパートと同じくらいだが、収益モデルは異なり、粗利益率は低くて在庫回転率が高い。(p161)
破壊的技術の商品化を目的とするプロジェクトを、小規模な市場の機会にも十分関心がもてるほど小規模な組織に組み込み、主流企業が成長しても、このような慣行を繰り返すこと。(p171)
人々は、自分に理解できない案は、そこに内在するリスクに関係なく「リスクが大きい」と判断し、理解できる案は、内在するリスクに関係なく「リスクが小さい」と判断する傾向がある。(p213)
ディスクドライブ業界の競争基盤の変化(p253)
↓1.記憶容量による競争
↓2.大きさによる競争
↓3.頼性による競争
↓4.格による競争
競争基盤の変化のマネジメント
戦略1 ハイエンド顧客に向けて上位市場へ進む
戦略2 顧客に合わせる
戦略3 機能に対する市場の需要を変化させる
3つの戦略のいずれも意識的に追求すれば成功する可能性がある。
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●原点にして頂点
イノベーションへの解 収益ある成長に向けて - |x・)つ[あれげ日記]およびイノベーションへの解 実践編 - |x・)つ[あれげ日記]を読んだ後に読むこととなったわけですが、それらの原点として存在するのが、本書である「イノベーションのジレンマ」です。*1実際に読んでみて、やはり基軸となるだけの本であると感じさせられます。
●破壊と成長
多くの優秀な企業が持続的イノベーションにより成長を続ける中において、破壊的イノベーションが現れた際になぜ対応できなかったのか、それらの企業が破壊的になるにはどういった方法をとる必要があるのかまとめられています。
有能であるがゆえに追う事の出来ない物、弱点であるがゆえに強みになるもの、顧客に耳を傾けることが全てではないこと、そして未知の市場を攻めるにあって、調査をしてもその多くが実際のそれとはかけ離れた結果を導き出してしまうことなど、多くの重要なポイントが書かれています。
これらのポイントを無意識的記憶にとどめ続けながら、必要な段階において思考のための基盤として利用出来る状態にあるのがもっとも望ましいのかも、と思わされるほどに力強い内容になっています。
●もっと読まれるべき本
イノベーションへの解 実践編でも書きましたが、意思決定者であったり、中間層ではない実行部隊の人間であっても、こういった考え方を持つことで、視野が広がり、色々な新しい物を見て考えて蓄積するためのバックグランドになるだけに、時間があるのであれば読むスピードが遅くとも、是非とも一度は手にとって読んでおいても損が無い本です。
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MBAコースでイノベーションマネジメントを学んだ教科書。内容は当たり前のことかもしれないが、調査データに裏付けられた理論構築は見事で普遍性があります。
この続編の「イノベーションへの解」とセットで読むべき。