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紙の本
ツアーによる旅の自由度が増している昨今、パックツアーをいかにひと味違う形で楽しむか。そのコツを教える
2003/01/30 19:15
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投稿者:高橋洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外への個人旅行は自由を満喫できるが、旅に伴うすべての面倒な手続きを自分の責任で済ませなくてはならない。一方、海外のツアー旅行は、やっかいな手続きはツアーコンダクターに任せて気楽だが、旅の自由度が今ひとつ狭い。
これが従来の考え方だったが、最近ツアーによる海外旅行の選択肢が広がり、旅の自由度が増しているという。旅行の日程もゆったりとしているし、フリータイムもたっぷりと設定されていて、本当に自分好みのツアーを見つけることが出来る時代になったという。
こんな認識を基本に、パックツアーをいかにひと味違う形で楽しむか。その具体策を紹介するのが大森みつえ著「添乗員がズバリ教える!上手な海外旅行のコツ88」である。
昨今のツアーは全く別物で、わがままを言い放題の個人旅行に近い。ポイントは、そのわがままを事前に言っておくことで、言う相手は旅行代理店だ、と著者は言う。要するに、旅のエキスパートとしての旅行代理店に、出発から現地での観光や宿泊・移動・帰国後の解散まで、分からないことがあればどんどん相談することを著者は勧める。
玉石混交状態の多様なツアーから、代金はリーズナブルか、その旅行代理店が主催するものかなどを確認し、キャンセルや変更は出来るだけ早めに行う(通常は一ヵ月以上前)ことなどに留意するのも大事だ。パンフレットにある情報は的確に読みとる必要がある。例えば「半日自由行動」という項目も真に受けず、よく注意して読むことで、旅程によっては二時間ほどしかなく、買い物もままならないというケースもあるからだ。
シーズン最盛期中のツアーは、最初から航空会社や便名まで決められていて、乗り換えのない「大都市直行型」の旅程を選ぶのが賢明と著者はアドバイスする。
ツアーの種類が決まったら、いよいよ旅の準備。注意するのは、現金をたくさん持ちすぎないこと、トラベラーズチェックやクレジットカードと違って、盗まれるとまず戻ってこない。もし現金を持参するときも、高額紙幣だけにしないのがポイント。チップ、バス・タクシー代などのために所持金の一割ほどを現金にしておくと便利、というのが著者のアドバイスである。
機内では、今問題になっている「エコノミークラス症候群」を防ぐために、長時間座り放しにならないようにする。座席に座ったまま足の運動をしたり、機会を見て機内を歩き廻るのもよい。
「国によって異なるマナーや決まりは必ず守る」「フリータイムの時に現地でガイドを雇う方法」「現地にある観光案内所を上手に使う」など、快適で満足のいく旅を続けるための具体的なアドバイスがいっぱい詰まっている。 (bk1ブックナビゲーター:高橋洋一/評論家)
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