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アサシンの名で知られるイスラムのニザーリ派についての本。歴史は駆け足だし、思想体系の説明もわかりにくいがニザーリについてだけで一冊書ききっているだけでも貴重。イスラム・シーア派の分派として発生しながら、ほとんどイスラム教とは呼べない宗教思想へと発展したこと、国家と呼んで遜色のないほど安定した組織であったことなど、色々興味深い。主流勢力の歴史だけ読んでいても知ることのできなかった事柄が書かれており、有意義な本でした。
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ていうかモンゴル。
FGOじぃじLv90記念に買って読んでみたんだけど、残念ながらメインはモンゴル帝国、イスラム教?の歴史っぽい感じのものなので、ハサンについてはそんなに詳しく書いてなかったです。書けるほど資料がないのかもしれない。山の長老とか、ニザリ教団については3、4、13章くらいを読んでればいいかな。
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ニザリ教団を鍵に西域のモンゴル人の歴史を紐解く本。
ニザリ教団についての内容が予想より薄く拍子抜けしたところもあるが、冒頭の旅情溢れる描写にその景色を思い描いていると、ヒヤリ冷たい剣先を感じるような気配の伝わる語り方からすぐに引きこまれてしまった。
歴史を追っていくところは広い世界を駆け回るモンゴル人のおかげで書き手も読み手も駆け足になっているが、言葉や構成が平易ですらすらとついて行ける。章から章へがらりと雰囲気が変わるところも含め、素晴らしいバランスだと思う。
モンゴル帝国の話を書いたのだと後書きに明記されていたのには笑ってしまった。愉しい本だった