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紙の本
作品のデジタル化を考えているプロのカメラマンには文句なくお勧め
2001/09/07 15:15
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投稿者:近藤龍太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンシューマ用のデジタルカメラが爆発的に売れているらしいが、プロのカメラマンにもデジタル化の波は確実にやって来ている。もちろん、従来通りの銀塩写真もまだまだ使われているし、分野によってはデジタルじゃダメということもある。しかし、撮影の後の行程がデジタル化している、つまりDTPによるプリプレスが一般化してきているから、写真のデータもデジタルのほうがありがたいのだ。Web用の画像であればなおさらである。
従来であれば35mmでバンバン撮りまくるような用途がデジタル化するのは別に驚かないけれども、スタジオで4×5撮影のような写真も一部でデジタル化が“進行”しているのだ。もちろん、こうした分野で使えるデジタルカメラ(カメラバック)は限られているから、銀塩写真→スキャニングによるデジタル化という方法が実用的だ。
本書では、こうしたハイエンドのデジタルフォト、正確に言えばフォトをデジタル処理する方法について、基礎から解説している。これからデジタル化に挑戦しようと考えているプロのカメラマンが知りたいと思っていることが、要領よくまとめられている。
入門的な順番から言えば、「デジタルフォト導入ガイド」で必要な機材の紹介や実践的なワークフローについて解説。フォトグラファーのための画像処理基礎講座では、Photoshopの「ここだけは押さえろ」と題してポイントを絞った解説。より実践的な「納品データ作成のための仕上げとチェック」やプリンタ選びの参考になる、「写真家4人が語る私が選んだデジタルプリンタ」などがある。
けれども一番のキモは、「8人のフォトグラファーによる画像処理の実践」と題した、プロの画像処理例だろう。ファッションフォト(設楽茂男)、商品撮影(早川廣行)、車の「走り」のイメージ(馬場孝治)、B&Wフォト(矢部國俊)、広告グラフィックイメージ(永嶋サトシ)、インテリア撮影(竹澤宏)、デジタルヌード(中島秀)、風景写真(小川勝久)の8種類のデジタル処理部分、つまりPhotoshopによる画像処理テクニックが紹介されている。どのケースも、ほぼ実践で使われていると思われる処理で、それだけに汎用的ではないが、レベルの高い仕上がりを追求するときには、自分の作品に応用できるテクニックやヒントが沢山ある。
たとえば、カラー写真をモノクロ化するのは、本来ならコマンド一発で可能なわけだが、カラーに匹敵するニュアンスを持ったモノクロ写真とするために、さまざまなテクニックを駆使した処理が紹介されている。心配なのは、初心者が見て「画像処理ってこんなに面倒なものなの?」と思ってしまうことだが、これは最大限に凝った“作品”級の仕事だと理解すべきだろう。
デジタル化を考えているプロのカメラマンには文句なくお勧めだが、実践部分やカラーマネージメントに関しては、Photoshopを使うデザイナーが読んでも参考になるだろう。 (bk1ブックナビゲーター:近藤龍太郎/電脳評論家 2001.09.08)
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