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骨がないペニスが折れることがある?
ダ・ヴィンチが勃起が起きる仕組みを解明した研究者の一人?
勃起とサイズに悩むのは古今東西皆同じ?
解剖学・生理学方面の解説から始まり、崇拝、病気、人的加工、はては精液やマスターベーションまで、男性器にまつわる古今東西の情報を広く浅く掲載。
誰もが興味があり、悩みがあり、しかし他人にはなかなか訊けないペニスの話。男性が読んでも面白いが女性が読めば、パートナーまたは息子さんの持つ、またはこれから持つであろう悩みを理解するのに役立つだろう。公共の図書館または学校の図書室に一冊置けば、誰にも相談できない悩みを抱える男子学生の助けにもなるはずである。
モザイクやぼかしが一切なく、人によっては「こういう書籍は入れない方がいい」と意見する人もいるだろう。だが性に関する情報を内容を問わず一切合切隠すことが、少年少女の精神の成長にプラスになるとは私は思わない。限定こそすれ、健全であれば多少露骨な内容でも公開すべきだ。この本のように。
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[ 内容 ]
古代エジプト・中国から現代風俗や医学の最先端まで、この小さな部位に込められてきた大きな意味を探る初めての文化史。
歴史的秘蔵図版、100点収載。
[ 目次 ]
第1部 その働きの、すこやかなる時
第2部 その働きの、すこやかならざる時
第3部 そのサイズにまつわる歴史
第4部 その装飾品と形態
第5部 その人為的変形の歴史
第6部 精液の文化史
第7部 奇妙な、あるいは異様なる習慣
第8部 現代美術からの視線
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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BRUTUSの危険な読書特集から。
いろんな文化史が紹介されている中から、男の子なのでやっぱり「ペニスの文化史」を。
医学的な説明から、象徴としてどう描かれてきたかだとか、媚薬だとか。
いろんな小ネタはたくさん仕込めたんだけど、一体どこで披露したらいいものか。
結構イラストもたくさん入っているので、電車の中はもちろん、会社の休み時間でも読みにくくて、ちょっと困った。
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ペニスにまつわる世界の文化や医学等について至極真面目に扱った一冊。
どのトピックも興味深く読める。
ただ、記述が全体的に五月雨的でまとまりに乏しいのが難点。
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ペニスの文化史
おちんちん。
それが「文化的な意味合いを持つ」場面の一つとして地方の祭りには男根信仰が想像できる。
しかし、それらがどのような経緯で発生したのか、ぼんやりとしか分かっていないのではないだろうか。
僕らが認識しているおちんちんの像だったり、模型だったりは
あくまで偶像であって、実は祭事や文化史と結びつくことで別の意味合いを持つ。
「ファルス」と呼ばれる「おちんちんそのもの」は、
あくまでも独立した存在であって男性性の象徴ではなく、繁殖や豊作という社会的信仰が形になったものなのだ。
(かなまら祭り等で神輿になっているのは元々動物のベニスがモデルだった。)
何が言いたいのかといえば、
性の象徴としてのペニスと社会的な信仰であるファルスが別物であるように
医学、悪魔信仰、東洋と西洋文化、民族、心理学、教育と立脚する視点を変えることで
おちんちんは「性」の側面以外の意味合いを持つ。
むしろ、おちんちんへの深い理解がなければ語れない分野だってあるのだ。
当然ながら本書ではおちんちんの性的な側面についても深い解説もある。
ともすれば、おちんちん=性的なものと結びつけがちだが、概念化して理解を深めることで
土器や遺跡と同じように文化人類学や歴史・風俗を考察する要素にもなりえるはずだ。
(例えば、魔女が生まれた中世に悪魔のおちんちんはどう表現され、それがどんな意味を持つのか。だとか。)
だからこそ、男女関係なく、おちんちんに対する興味関心を封じず、むしろ理解をするための1冊として欲しい。
翻訳者は女性であるので、かなり突き放して客観的に書かれている部分も学術書として価値がある。
万人がおちんちんを愛で、慈しむ社会になって欲しいと思う。