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みんなのレビュー171件

みんなの評価3.7

評価内訳

156 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

読みやすい

2020/04/10 10:39

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kazu - この投稿者のレビュー一覧を見る

カズオ・イシグロの作品は初めて読みましたが、思ったよりも読みやすかったです。
多分、会話のテンポがいいんだと思います。

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紙の本

得体の知れぬ不安感

2019/07/14 19:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る

長崎が描かれる。
期待して読んだ。
だって、ノーベル文学賞だもの。
村上春樹だって、評価してたもの。

ミステリアスな会話が続く部分はけっこう楽しめた。
ただ、翻訳文であるだけに、
もとはどんなテイストなんだろう、
この訳文でいいのかしら、
などと、自分で評価できない部分が気になってしまった。
稲佐山の「ケーブルカー」が出てくる。
え、ロープウェイちゃうん、と思って読み進めると、
描写からすると、やっぱりロープウェイやんか。
そんなことも、落ち着いて読めなかったひとつの原因。
また、長崎時代の回想の章は、常に得体の知れぬ不安感、悲劇の予感みたいなものがつきまとって、それも落ち着かなかった理由の一つ。

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紙の本

一級品の「語り」

2003/09/22 19:44

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:メル - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『日の名残り』で有名なカズオ・イシグロの作品を初めて読んだ。悪くない小説だけど、なんとなく嫌悪感を覚える。変な言い方だけど、この小説は優等生が書いた小説、という雰囲気がある。たとえば小説創作学科というものがあれば、そのクラスできっと「優秀である」と先生から認められる作品なんだろうなあ、と。たぶん、小説の構成とか語りの方法とか、いかにも「小説的」だ、と言いたくなるようにきっちりと生真面目に書かれてあるからだろう。お手本通りに書いた書道のようなもので。たとえば、先生のお手本通りの書道って、すごく巧いなあと感心するけれど、心を揺り動かされるということが少ない。イシグロの小説に感心したのは、きっとこの「巧さ」であり、嫌悪感を感じたのもこの「巧さ」なのだ。

 小説は、母とその娘の関係を繊細な手法でもって、微妙な心理を書いている。物語は、娘、景子を自殺という形で失った悦子が、もう一人の娘ニキの訪問をきっかけに、かつて過ごした長崎のこと、そこで出会った佐知子とその娘万里子のことを回想する。悦子は、佐知子のことがどうしても理解できなかった。佐知子は、夫を亡くし、長崎の伯父のところへ身を寄せていたが、そこを万里子と飛び出し、アメリカ人男性と一緒になりアメリカへ行くことを望んでいる。娘、万里子にとってもそれが一番良いと信じている女性だ。そんな佐知子に対し、悦子はとまどいを隠せない。佐知子の生き方を否定することも肯定することもできないでいる。

 佐知子の娘、万里子はどこか影をもった不気味な存在として描かれている。それは、普段悦子は、「万里子さん」と呼ぶのに、時々万里子が周囲とのコミュニケーションを拒絶する時、「女の子」と呼ぶことからも理解できる。そんな万里子は、しばしば女の人が現れると言う。佐知子は大人に関心を持ってもらうためのいたずらだと、はじめは説明していた。しかし、その女性は、戦時中、佐知子と万里子が東京で暮らしていたときに見かけた人であり、自殺したと言われる。佐知子と万里子はある日、その女性が赤ん坊を堀割の水の中に浸けていたのを目撃したのだった。

 この光景は、物語中にもう一度反復される。それは、佐知子がアメリカ人男性と一緒になるために神戸に引っ越しする際に、万里子が子猫を一緒に連れて行くと言った時、佐知子はどうしても連れて行けないと言い、最後は近くの川の中に子猫を沈めてしまうのだ。

 物語のはじめに悦子は、自殺した娘景子のことを語るのではない、と言っていた。しかし、佐知子と万里子の関係を語りつつ、それは次第に悦子と景子の関係と示唆しているのではないかと思われる。まるで佐知子を語りながら、悦子自身の人生を語っているようなのだ。とすると、先ほどのエピソードすなわち赤ん坊や子猫を沈めて殺してしまった女性の反復は、悦子自身、自分もその女性たちと同じなのだ、という思いを抱いているからではないか。すなわち、娘景子を自殺に追いやったのは、自分ではなかったという自責の念である。

 語りたいことを直接には語らず、別のことを語りながら、言葉と言葉のあいだから非常に繊細な心理を浮かび上がらせるイシグロの手法。この「巧さ」は、まさしく小説的だと感じるのだが、一方でこのような手の込んだ仕組みに多少の嫌味を感じないこともない。これは単に個人的な趣味な問題ではあるけれども。しかし、そうは言っても、この小説の語りは一級品であることは間違いない。

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2006/02/19 00:40

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2006/06/19 19:40

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2007/02/12 00:05

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2007/03/30 23:48

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2006/10/18 18:06

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2007/03/26 16:13

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2008/04/15 17:48

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2008/11/05 23:05

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2010/01/15 20:10

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2010/04/10 15:44

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2010/04/29 19:28

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2011/02/27 18:49

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