サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

天狗風 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー106件

みんなの評価4.1

評価内訳

102 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

女の心の暗い部分。

2011/01/21 02:49

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オレンジマリー - この投稿者のレビュー一覧を見る

お初捕物控シリーズの2冊目。通町の岡っ引き、六蔵の妹であるお初には霊感がある。お奉行の命によって、不可解な事件を探ることになった。神隠しにあったという娘の真相に迫る。

良縁に恵まれ、文句なしの玉の輿にのる予定でいた下駄屋の娘が忽然と、父親の目の前で姿を消したことに始まる。とある同心は、父親が実の娘を手にかけたと疑いをかけ、神隠しにあったという話を全く信じようとしない。解決を急ぐあまり、力ずくで白状させるというやり方を押し通している同心もいるという噂を耳にし、お初の心は曇る。冤罪というのは、今も昔も存在しているものなのだと思うと哀しくもなり、悔しくもあります。人を裁けるのが人しかいない限り、なんらかのきっかけでそういう結果を生んでしまうこともあるにせよ、無実の人間が罪をきせられ、本当の罪人が野放しになっているケースもあると思うとやりきれなくなる。ましてや、それが同心なり、警察の思惑によって生み出されたならば、それはもうやり場のない怒りを抱えるしかないのではないだろうか。

お初は、時折見える幻を頼りに事件を追っていく。その途中で、思わぬ協力者にも恵まれ、事件の真相はあれよあれよと解き明かされるかと思えば不意打ちにも遭い、時には生命の危機も経験しつつ、それでも負けじと見えない敵と対峙していく姿は勇ましく、お年頃の町娘とは思えない。シリーズ1作目にも登場し、重要な役割を果たした右京之介は本書でも活躍する。右京之介の父親である与力、六蔵と六蔵の妻であるおよし、町人たち。登場人物それぞれの個性や生活習慣、職人であるならばそのちょっとした癖まで、事細かに描写されているので、さすがは宮部さんというところでしょう。

時代小説は、その時代独特の言葉遣いや単語、現代人には把握し辛い上下関係や身分の違いが登場して読み辛い場合もあるけれど、宮部さんの著書は読み易くて好きです。また、相変わらず人情の機微であったり、今回は天狗の正体ということで女性ならではの心の暗い部分が浮き彫りにされているのが見事でした。誰もが憧れるであろう美や、羨む心は二面性を持っている。最後の最後まで、天狗の正体が明かされないのも緊張感を煽って素晴らしかったです。猫好きなので、猫の登場は微笑ましかった。本書に登場するお奉行が実際に書き残したとされる『耳袋』にも興味が湧いたし、シリーズ3作目が出るのを心待ちにしています。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

人の心の不思議さ・・・

2010/01/11 19:54

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆこりん - この投稿者のレビュー一覧を見る

その風は天狗風と呼ばれた。その風が吹いたとき、娘が神隠しにあった
ように忽然と姿を消した。不思議な力を持つお初は、右京之介とともに
姿を消した娘たちの行方を追うが、得体の知れない何者かがふたりの
前に立ちはだかった・・・。霊験お初捕物控2。

文庫本で564ページ。怖ろしく長い作品だが、構成力がとてもよく、
長さをまったく感じさせない魅力ある話の展開になっている。次々に
行方不明になる娘たち。そのときに吹く不思議な風の正体は?お初と
右京之介がしだいに真相に迫っていく様を、息詰まるような気持ちで
読んだ。また、登場する人たちの描写もていねいで、読んでいると
その人物像がくっきりと浮かび上がってくるようだった。
この世の中、怖ろしいのは妖怪や幽霊などではない。人の心や、人の
思いから作り出される怨念だ。そのことをいやというほど思い知らされた。
人は、仏にも鬼にもなれる。そのきっかけはほんの紙一重の差しかない。
だが、人が作り出した怨念を鎮めるのも、また人の心なのだ。そこに
「人の心」の不思議さを感じる。ラストもよくまとめられていて、読者の
期待を裏切らないものになっている。特に最後の10行はほっとして
微笑まずにはいられない。一気読みしてしまうほど面白い作品だった。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

震える岩の続編!

2016/05/04 08:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yu_kotikita - この投稿者のレビュー一覧を見る

大好きなお初ちゃん物語の続編!
こちらは、幻想的な桜…のはずなんですがとても怖かったです。
夜の桜はどこか妖しいものがある。
宮部さんの感性に触れることがとても楽しいです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

美しさを求める気持ちはいつの時代でも同じ…だけれど、本当の美しさとは「一生懸命になること」。

2004/08/08 12:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「お初」シリーズの第2作目。宮部みゆきは現代小説も、時代ものも書きこなす作家だと常々思っているが、この「お初」シリーズは、時代ものにミステリーやファンタジーの要素が加わっていて、本当に面白い。

 お初は前作『震える岩』から1つ歳をとって、17歳。同じく前作で与力見習だった右京之介は、念願叶って算学の道を進むことになった。お初はキャラクター的に変化ないように思ったが、右京之介は大人びた感じがした。また、2人の距離も微妙に近づいているようで、微笑ましい。特に、右京之介の父で鬼と恐れられている吟味方与力の古沢武左衛門が、お初に好意をもち、何かと息子のサポート(宣伝)に回っているのを見ると、心あたたまる気がした。
 本作で起きる事件とキーワードは、「神隠し」「阿片中毒」。そして、「美しさとはなにか」。17歳のお初には少し難しいテーマだったか、描写が心許ない部分もあったが、それでも本作は存分に読ませる作りになっている。

 さて、前に述べた事件に対して、お初は、前作と同じように、兄で岡っ引きの六蔵や、姉嫁・およし、六蔵の子分・文吉の手を借りながら、事件を解決していく。今まで、腕のたつ板前さんというイメージしかなかった加吉が思いもかけぬ大活躍をしてくれて、目を丸くしながら読んだ。
 また今回、新しく登場した人物(?)は、鉄。お初と鉄が話しているシーンは微笑ましく、今後のシリーズでの再登場、いやレギュラー入りをお願いしたい。さらにいえば、せっかく右京之介が算学の道を歩むことになったのだから、今度は、それを生かした作品ができるとよいのにと思った。
 といろいろ書いてきましたが、やはり、宮部みゆき作品は大好きです。テンポよく面白く書かれている。歴史ものと構えずに、是非読んでいただきたい。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

天狗とお初の対決やいかに?!

2002/05/20 07:37

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぽん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

霊験お初捕物控1に引き続き、やはりおもしろい! 1とは話的につながりがあるわけではないので、2だけの購読でも何ら問題ありません。不思議な力を持つお初が今回立ち向かう強敵とは、題名通り「天狗」。しかし、天狗は天狗でもその正体とは…?! 江戸の町を震わせる神隠しの不思議に挑むお初と、相棒(?)右京之介、正体不明(?)の「和尚」・「鉄」など、個性豊かな登場人物の活躍も見逃せない! ヒヤヒヤしたり、ちょっと背筋が寒かったりと読み応えたっぷりです。「霊験」とありますが、読んだ後何故か心温まっているのは、やはり宮部みゆきの成せる技! 人間味あふれる豊かなエピソードも随所に感じられる作品です。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

読みやすい時代小説

2002/02/06 15:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 前作、「震える岩」に続くお初の捕物控シリーズ第2弾です。時代小説の部類に入るのですが、とても読みやすいので歴史物や時代小説はちょっと…という人でも抵抗なく読む事ができると 思います。普通の人には見えぬ物や聞こえぬ物を見たり、聞いたりする不思議な力を持つお初。 今回は、若い娘達が次々と神隠しにあってしまうという事件を調べます。途中、しゃべる猫が出て来たりとユーモアもあり、楽しく読む事ができました。

 お初の話は、前作の「震える岩」の他に「かまいたち」の中にも短編が収められているので、そちらを先に読むのがいいかもしれませんね。それにしても宮部さんは、時代を超えてでも超能力物を書くのがとてもうまいです。


このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

私、現代の神隠しにあいました。

2001/11/05 18:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ガーフィールド - この投稿者のレビュー一覧を見る

 女性の書く時代小説は、宮部さんが初めてだったのですが、さすがですね、面白くてあっという間に読破できました。前編を通じて読みやすく、洗練された会話にも行間にも全く無駄がなく、すぐに『かまいたち』と『震える岩』も買い込みました。あーこれで私も妖しい桜の花舞う宮部ワールドに連れ込まれてしまったようです。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

妄執が物の怪に

2001/09/28 14:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はな - この投稿者のレビュー一覧を見る

 シリーズ一作目よりも読み応えがありました。人の気持ちの複雑さ、それ故の悲しさなどを感じました。
 宮部みゆきさんの作品には、正しい人達がよく登場する反面、どうしようもなくすさんだ人達も出てきます。どの人物もその背景に色々なものを背負っていて、そして様々な想いを抱いているのですが、それが細かく丁寧に描写されているので、読んでいる方はどんどん話に引き込まれてしまうのです。
 今回私が一番引き込まれたのは、観音様のくだりを読んでいた時です。その美しさと恐ろしさ、怖さにぞくっとしました。それほど不気味な表現がされていないにもかかわらず、これほどまでに背筋が寒くなるとは。
 もちろん恐いばかりではなく、ほのぼのとした雰囲気もあります。特にお初と猫の「鉄」とのやりとりは、読んでいて楽しい気分になります。こういう部分があるからこそ、宮部さんの作品はどんなに重い内容でも、暗くならずに終わっているのかもしれませんね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2004/11/22 20:27

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2004/12/19 20:00

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/02/02 09:06

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/05/23 01:50

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/07/13 07:07

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2005/08/23 23:31

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2006/02/05 12:56

投稿元:ブクログ

レビューを見る

102 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。