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紙の本
生きている意味
2002/03/12 18:31
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投稿者:katu - この投稿者のレビュー一覧を見る
この第3集では昭和63年を取り上げている。この年は島朗が初代竜王になった年として将棋ファンには記憶されているだろう。決勝で米長を4タテしたのには驚いたものだ。NHK杯戦で羽生善治が大山康晴、加藤一二三、谷川浩司、中原誠の順に歴代名人を撃破して優勝したのもこの年である。
しかし、そういう有名な将棋は対局日誌では取り上げない。あまり専門誌では取り上げないけれども、面白い将棋をいつも取り上げる。例えば順位戦の羽生善治vs劔持松二戦。劔持が勝ちそうな将棋を、控え室で継ぎ盤を囲む面々が応援している様が臨場感たっぷりに描かれている。結局、常勝羽生に対してベテラン劔持が番狂わせを演じるわけだが、スリル満点の終盤である。
順位戦での羽生善治vs村山聖が行われたのもこの年で、その将棋も紙幅を割いて取り上げている。その対局の前、村山は体調が悪く、日刊ゲンダイの勝ち抜き戦を不戦敗している。羽生との対戦も危ぶまれたが、先崎は「羽生君と指さなきゃ生きてる意味がないでしょう。きっと出てきますよ」とエールを送ったという。村山は体調を整えて羽生の前にちゃんと現れた。結局村山はこの将棋に敗れたが、きっと生きているという実感をこの対局を通じて得られただろう。
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