投稿元:
レビューを見る
これは中々良い。実際★4.5っていったところ。
基本的な約束を押さえているのはもちろん、記号の使用方法、文章フレーズに適した表現例、元教え子の論文の良例・悪例などなど、読む側にはかなり有益な情報ばかり。
なによりユーモアのある解説が面白く、読んでいて楽しかった。
投稿元:
レビューを見る
立ち読みした香山リカの新書で紹介されていたから読んだ。
論文制作時に知っておくべき事をユーモアを混ぜて書いている。面白かった。
投稿元:
レビューを見る
論文に行き詰まると読むのだ。
この本は、論文の書き方が書いてある本である。ユーモアが所々に挟んであって、読むだけで面白い。論文の書き方が書いてあるというよりは、論文はどこから生まれてくるか、その原点が書いてあるという気がする。
まぁ、苦し紛れにこの本を読んだところで、僕の論文が出来上がるわけではない。困ったものだ……
投稿元:
レビューを見る
タイトルを聞き「ぎりぎりって、成績でいったらCでしょ!いやだ!Sが欲しい!」と思っていたので、全く読む気にならなかった。
しかし、内容はしっかりSがとれる内容である。
著者は哲学者である。なお、哲学者とは大学で哲学を教えている人である。
文章はユーモアがたくさんあり、とても面白い。読んでいると、土屋賢二を想起する。
なんでも若師匠は論文を持っただけで、ゴミ論文か残念論文かがわかるそうだ。筆者はタイトルを見ただけで論文のレベルがわかったり(p.34)、最初の5行を読むだけで論文の良し悪しがわかったり(p.135)するそうだ。
タイトルの良し悪しを書いているが、いまいち理解できなかった…。
印象に残ったのは次の3つ。
「与えられた問題について、すべての論点を発見するのが「分析(analysis)」という作業であるし、その分析という作業を通して、疑う余地のない、または最も蓋然性の高い、または説得力を持った答えを見出すというが「論証(demonstration)」という作業である。論文を書くというのは、実は「論証」を行うことなのだ。論証のない文章は、いくら新発見があっても論文にはならないのだ。そして、論証があるからこそ、その発見は、多くの人が共有できる知識となる。(pp.30-31)」。
「(参考資料の判定について)最初の数行と最後の数行を読んで何が書いてあり、どの程度の論文なのか判断しなければならない。(中略)、全部読まないと分からない者は、全部読んでも分からないのである。生真面目に全部ていねいに読むというのは、愚の骨頂である。(p.66)」。
「自分の考えとは、重箱の隅をつつくような、一つの字句の解釈にも、明確に現れる。簡単に言えば、権威という武装を脱ぎ捨てて、自分一人で立ち向かい、その言説に責任をとるということだ。(中略)自分の行為として、すべての責任を引き受け、その考えを述べることで、自分の人生を捨ててもいいと思えることだ。言い換えれば、身も心もハダカになることだ。他人から攻撃されることを恐れ、鎧を脱げない人間は、論文も書けない。論文を書くとはそれがいかに学問的な装いをしていようと、己を書くことである。(p.69)」。
最後に今の私にピッタリな文章がありました。修論書き始めるぞ!!
「愚かな人間は考えないで書き始める」という格言があったが、書いているうちに愚かでなくなってくるのだから、書き始めてから考え始めてもよい。大事なのは、とにかく考える機会を作ることだ。書き始めないと、いろいろ悩むだけでよいことはない。書かないリコウよりも書いたバカの方がずっとエライ(p.194)。」。
(まっちー)
投稿元:
レビューを見る
これはいい。
目から鱗、かゆいところに手が届く。
例が著者の専門分野である哲学に近いものが多いところが難点と言えなくはないが・・・
投稿元:
レビューを見る
「良い論文を目指している人」ではなく、「ひどくない論文を書こうとしている非優等生」のための論文・レポート執筆マニュアルです。
起承転結などの論文の構成についてはあまり語られず、客観的な事実に基づく「論文」と呼ばれる文章のスタイルがどのようなものなのか、ということを、さまざまな側面から解説しています。
論文のタイトルとそれについての著者のコメントなどに、大学教員の視点というものがどういうものかが示されていて、有益だと感じました。また、表記上の注意事項などもかなりていねいに説明されています。
投稿元:
レビューを見る
◆論文(卒業論文)にまず必要なのは新規性などではなく”形式を守ること”。ですが、形式を守るためには下準備が出来ていなければならない。そして、形式を守ることができれば、論文として読むに堪え得るもの(ぎりぎり合格)になります (p. 45)。この本の主題は「要領よく論文を書くこと」であって、「手抜きをすること」でもなければ、資料をまとめただけの形骸化した「論文モドキ」を書くことでもありません。ですから、真面目な学生にも参考になる本です(当たり前だ)。
◆この本は、ところどころで学生の具体例に対して教員側の視点からコメントを与えているというのが、ほかの本にはあまりみられないところではないでしょうか。「ぎりぎり合格できる論文を書きたい」というひとはもちろん、まじめに論文を書きたい大学生にも役に立つと思います。とくに2, 3章は、テーマや構成、タイトルづけといった悩ましいところで、大いに力になってくれるでしょう。
◆また、ブタ(学生)をおだてて(元気づけて)木に登らせる(論文を書かせる)名手が書くこの本は、読み物としてもたいへん面白いのでおすすめします。
投稿元:
レビューを見る
ぎりぎり合格の最低レベルどころか、基本中の基本。必須の本。書名はちょっと軽いけど、論文の書き方についての基本書に揚げられるべき本でしょう。
投稿元:
レビューを見る
初めてだったらそれなりに思うところもあったのかもしれないけど多くは見聞きしたことのあることだった。
強いていうなら言い回しリストだけ手元に残しておいて論文を書くときに利用したい。
投稿元:
レビューを見る
今一歩印象に残らない本であった。
まあ、論文を書くのに困っている人は読む本の一つとするにはまあまあか?
以上
投稿元:
レビューを見る
仕事で何かしら文書やメールを書く機会がある人は多いと思います。
私は大学時代にこの本で論文の「型」を学んだおかげで、
仕事で書くメールや文書も、コンスタントにそこそこのものが書けるようになったかなと思います。
何よりも、語り口がちょっとおもしろいのがこの本の良いところ。
「論文のタイトルは、中身が一目でわかる具体的なものがよい」ということを示す例の中で、
「堕落について」という論文タイトルに対して、「こんなタイトルで論文書くこと自体が堕落だね」というツッコミが入るなど、おもしろくてよくわかる一冊です。
ちなみに著者は私の大学時代の恩師です。