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預言の子ラノッホ みんなのレビュー
- デイヴィッド・クレメント・デイヴィーズ (作), 多賀 京子 (訳)
- 税込価格:3,300円(30pt)
- 出版社:徳間書店
- 発売日:2001/10/01
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紙の本
読み応えのある長編ファンタジー
2002/03/06 17:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み応えのある長編ファンタジー。序盤からぐっと引き込まれた。古くからの伝説や掟を重んじながら生きている鹿の群れ。そこに君臨しているのが残忍な鹿の王。彼は古い慣習をよしとせず、反発する鹿を全て殺害し、独自の軍隊を築きはじめる。恐怖で支配される鹿の世界。そんな時代に産まれたのがこの物語の主人公、鹿の子ラノッホだ。彼は額に白いオークの葉のしるしがついている預言の子だったが、その秘密がばれると命がない。育ての親を含めた群れの数頭と共に逃げ出すが、それに気づいた王の手により追っ手がかかる。
動物が主人公のファンタジー。といっても鹿は鹿、といったリアルな内容で、その生態などについても事細かに記されている。物語自体は非常にオーソドックスで、良い意味で過去の幾つかの作品のオイシイ要素をぎゅっと詰めて煮詰めたような娯楽作品。目新しさはないが、読んでみると面白い。どっしりとした物語が読みたい人におすすめ。
紙の本
古代スコットランドが舞台の大長編ファンタジー!
2001/12/04 12:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:安呑 - この投稿者のレビュー一覧を見る
預言は真実か?ラノッホは預言にうたわれる伝説の「王」なのか?古代スコットランドが舞台の大長編ファンタジー!
雷に木立のくだかるるごとく
古の教え、そこなわれ破らるる
そのとき森の神なるハーンはめざめ
鹿の軛を解き放つ
額にオークの葉のしるし
取り替え子がその運命
解すは、鹿の知られざる言の葉
怒り恐れにくしみに追わるる旅
朗々と唱い上げられる詩。これは、鹿に伝わる<預言>のはじめの部分である。
時は、スコットランドがまだスコーシアと呼ばれていた頃。シカたちはその地で平和に暮らしていた。ところがある日、群れを守る「野守」と呼ばれる雄ジカたちが、恐怖と暴力による支配をたくらむ王とその側近によって皆殺しにされた。彼らは伝説や古からの掟を嫌い、独自の規則でシカの世界を蹂躙し、さらに支配の域を広げようとたくらんでいたのである。その頃、ラノッホは生を受けた。そしてその額には、伝説に「王」とうたわれる白いオークの葉のしるしが・・・このしるしのことが王たちに知れるとラノッホの命はない。そう考えた母親たちは、一計を案じ、シカの神ハーンが棲むという遠い北の地を目指して旅に出た。冬はもう目の前まで来ていた・・・
ラノッホたちは厳しい冬の山を越えて無事北の地に到着できるのか?預言は果たして真実なのか?森の神なるハーンの正体は?ラノッホはほんとうに伝説の「王」なのか?
600ページを越える大長編にもかかわらず、ラノッホがたどる運命から目がはなせず、ページをめくる指は止まらない。時に、幻想的で美しい情景描写にため息をつき、オオカミやアザラシ等ラノッホが出会ったさまざまな動物たちとの息を呑むあるいはユーモラスなやりとりを楽しみ、自由とは何か?何のために生きるのか?暴力のもとはどこにあるのか?等々やや重い問いの前にしばし目をあげる。物語を読む醍醐味を存分に味わわせてくれる本である。
ファンタジーが続々出た2001年。その最後を飾るにふさわしい、神話世界をもとにした壮大なファンタジー。トナカイがそりを曵くようになったエピソードも織り込まれており、クリスマスプレゼントにも最適の1冊である。
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