- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
5 件中 1 件~ 5 件を表示 |
紙の本
小泉首相の本質
2001/11/13 22:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏野涼 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「クリーンなタカ」、小泉首相を評して佐高氏はこう述べている。これを読んで、なるほどうまく言うもんだ、言い得て妙だなと感じる。著者が書いているように国民はいま、小泉氏のクリーンさ、わかりやすさに目がいってしまっている。しかし、彼の本質はかねてからの彼の主張である憲法9条改正や自衛隊海外派兵などのように「タカ」の部分にあるのだが…。マスコミもそこをきちんと報道していない。
本書は、テレビを見ているだけでは決して見えてこない「小泉純一郎の思想」を、かつての座談会などでの発言と現在とのそれを対比しつつ、うまく表にあぶり出すことに成功しているように思う。支持する人もしない人も、小泉という人物を知る上では必読の書と言えよう。
紙の本
高支持率首相の危険性
2002/01/15 13:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:uwasano - この投稿者のレビュー一覧を見る
支持率80パーセントとも90パーセントとも言われる小泉純一郎首相だが、そんなに支持して良いものか? 評論家の佐高信氏が、彼の思想を追い、その問題点を挙げた本である。
まず、佐高氏の評論は、昔から部分否定・部分肯定を旨としてきた。この本でも、まず「悪い人ではない」「普通の言葉、普通の感覚を持っている」等と小泉氏のプラス面を挙げ、その後、マイナス面として、「クリーンなタカ」という部分を挙げる。「クリーンか、ダーティか」という基準以外に、「ハト派か、タカ派か」という基準で見ると、小泉氏は「クリーンでタカ派」というわけである。小泉氏は靖国神社公式参拝や憲法改正発言等、タカ派の面を無視してはならないという。
また、佐高氏は自民党の派閥の歴史を見ていく。田中派(田中角栄氏の派閥)と福田派(福田赳夫氏の派閥)の争いである角福戦争の時代。小泉氏は福田赳夫氏の秘書だった。福田派及びその別働隊といわれる青嵐会(中川一郎・石原慎太郎・中尾栄一・藤尾正行・浜田幸一・森喜朗・山崎拓等)の流れと、田中派の流れである竹下派・橋本派の流れ。両者の対立の歴史を見ていかないと、今の現状を正しく認識出来ないという。また、どちらの利権を尊重するのかという、大蔵族と郵政族という二つの族議員の争いが入り込み、日本の腐敗の奥深さを指摘する。
また、タカ派の流れとの関連で、軍国主義礼賛の怖さを語る。佐高氏は、自著『黄沙の楽土−石原莞爾と日本人が見た夢』(朝日新聞社)の話と関連させ、軍人(石原莞爾)礼賛の風潮に反対した。また、城山三郎著『指揮官たちの特攻』(新潮社)の例や、俳優・三國連太郎氏の例を挙げて、特攻隊礼賛や軍国の母礼賛の風潮に苦言を呈している。
この本の最後には、佐高氏と作家・城山三郎氏の対談を載せている。小泉氏と面識のある城山氏は、靖国神社問題と「個人情報保護法案」問題について、小泉氏に手紙を出したという。フリーの活動者である作家や評論家の活動を封じ込めようとする「個人情報保護法案」が「言論統制法」「治安維持法」になる可能性を指摘する。日本の進路は、クリーンと言われている首相の下で、悪い方に進んでいる可能性は否定はできない。「クリーンだけを追い詰めていくと、軍人がいちばんクリーンということになってしまう。そのクリーンな軍人が財界の腐敗を糾弾し、自ら政治の世界に入っていって、日本を破滅に導いたのが先の大戦だった」という佐高氏の言葉は重要である。
5 件中 1 件~ 5 件を表示 |