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私は、クモの巣を、ゆっくりと見上げたことがあっただろうか?クモの巣の向こうに見えるお日様の光や、クモの巣に光る露の輝き。ゆっくりと、立ち止まって見たことがあるだろうか?
改めてクモ見る。小さなそれが、愛らしい生き物に思えてくる!え!びっくり。
1つの新しい視点が、私にもたらしてくれたもの。それは、たかがクモの巣。でも、それを知った今と、知らなかった昔とでは、世界は、随分、違うものになる。本って、すごいなと思う。
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絵本。役に立たなくても美しいものに憧れる気持ちを止めることはできない。そしてそれを手に入れたクモのお話。 非常に美しいお話です。また挿絵の普通のクモの巣が美しいんだ〜。
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クモの巣をゆっくり見たことってありますか?
お店の窓際のいちばん右の席からは、木に絡みつくクモの巣がよく見えます。
スタッフで話しあって、あえて駆除はしませんでした。
物事を逆の視点から捉えると小さな虫も愛らしく見えてきます。
「役に立たなくても美しいもの」に憧れる気持ちをとめることはできません。
そしてこの絵本は、それを手に入れたあるクモのお話。
シンプルな挿絵が美しいです。
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本当に美しいものとは何だろうか。この絵本には訳者である詩人の想いも詰まっているのだと思う。ありのままの美しさはいつだって自然界に存在するのである。そしてそれは偶然に支配されることがほとんどなのだ。人は前ばかり見ていて、そこにある美しさをなかなか見つけることが出来ない。ゆったりと辺りを見回して、感動できる心を持ち、すぐそこにある美しさを見つけられる人になりたい、と私は思った。それが、人が人としての一番楽しいことだと思うから。
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リーズ・ウェブスターという名のクモが主人公の絵本です。リーズが人知れず紡ぎ出すクモの巣が獲物を捕らえることよりも美しさを追求していく・・・そして彼女のクモの巣は人の知るところとなります。爽やかな読後感のある物語です。
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絵本ですが文章も多め。
線が細く繊細な絵柄で素敵。クモというモチーフで苦手と思う方もいそうですが、とても芸術家で乙女なクモで私は好きです。
図書館で借りましたが手元にあれば嬉しい本だなぁと思うし、プレゼントにもしたい。
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シンプルな幾何学模様(クモの巣)の表紙に正直、驚いた。まるで、数学の本のよう。
子供用の絵本……と思ってたので、それにしては絵が複雑で色もシンプル。幼児向けではなくてもう少し大きい小学生くらい向けの絵本……なのかな。
中も思ったよりは文字がぎっしりと詰まっていた。
でも、物語は素敵だった。表現も綺麗。
物語の主人公はクモのリーゼ、人間は誰も住まなくなったお城に住むリーゼは一番美しいクモの巣を作りたくなり、奮闘する。他のクモに役に立たないと言われても作り続け、やがて人間がお城に戻ってきて、クモのリーゼは追い出されてしまう。
そして、外の世界で『いちばん美しいクモの巣』を作り上げる。
というあらすじ。
『宝石のように輝くクモの巣を作りたい』
王様の住むお城だったので昔は宝石が輝いていたから、リーゼはそう思う。昔の栄光と今のクモの巣だらけの現状を比較して書かれている。描写の一つ一つが綺麗で素敵すぎる。
力作のクモの巣はクモたちには不人気でも人間には緻密で美しく興味が惹かれるもので、取られてしまうのだけど……人間とクモの関係もいいなと思う。
そして、クモがちゃんと『蜘蛛』なので、目が八つあって、丸まって死んでしまうわと思ったりするの……しっかり、蜘蛛してると思ってしまった。いや。クモなのだけど、こういう話って擬人化されてるのが多い気がするので。カッコ書きで蜘蛛の目は八つと注意書きがあるのもいい。
最終的に朝露に蜘蛛の巣が光って『宝石のよう』になるのも素敵だった。
もちろん絵も緻密で幾何学的な感じがして楽しめた。キラキラの宝石のクモの巣……。
素敵な絵本。