紙の本
人間になった猫のミラクル珍道中
2002/03/24 06:17
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
演劇にもなったロイド・アリグザンダーのユーモア溢れるファンタジイ。1行目から凄い。「おねがいです、ご主人」と、猫がいいました。「わたしを、人間に変えてくださいませんか?」
いやはや唐突な出だしである。この猫の要請を受けて、はじめは反対していた大魔法使いステファヌス大学士も、「ぐずぐずせずに戻って来ること」といった条件をつけて猫を人間に変える。こうして猫から人間となったライオネルの旅(といってもほとんど舞台は人間の町)がはじまる。
元猫だけあって人との会話がちぐはぐだったり、通行料が必要な門を人々の目の前でひょいと飛び越えたり、ネズミを追っ払ったりとユニークなエピソードが目白押し。特に盛り上がるのは終盤。人間の女性に恋をしたけれど、また猫に戻らなくてはいけないライオネルの運命が描かれる。さてさて、ライオネルの未来は結局どうなるのか? それは是非、あなたの目で確かめてほしい。
投稿元:
レビューを見る
どこの世界にもいいやつがいれば、厭なやつがいる。その中で切磋琢磨していくことが生きていくことだが、猫が人間になったとしてそれがどこまで出来るだろうか。心惹かれる女性もできて猫は最後に「人間になりすぎてしまう」。彼女がいう「いえ、ちがうわ。私は最後の最後に、あなたにもう一度会いたいと思ったんだわ。そしてきがついたら、あなたがいたのよ!」訳者が後書きでいう。人間は生まれたままでは人間ではない。つとめてはじめて人間になるのだ、と。非常に質の高い児童書。
投稿元:
レビューを見る
わりと繰り返し読んだ記憶のある本。
話との出会いは確かどこかの舞台を見て。
手持ちでは結構年季の入ってるであろう一冊です。
投稿元:
レビューを見る
「人間は不幸な生き物」と思っている飼い主の魔法使い大学士によって人間にしてもらったライオネルは段々と猫の特性をなくし人間らしくなっていく。人を好きになり涙を流す、元猫ライオネルの言動が可愛らしい。最後大学士の台詞「おぬしら不幸な生きものに、果たして希望があるかどうか知らぬが、それは、自分たちの力で見つけねばならぬもの」「ほんとうの人間になったのは、お前の力」に、明るい未来を予感させるものを感じる。子供に読ませたいです。
投稿元:
レビューを見る
子供の学芸会の題目がこの話だったので読んでみました。
子供の台本を読んでもなんだかよくわからないことが
あったので、どうせなら元本を読んでみようと。
児童書なので手軽に読めました。
登場人物もわかりやすく。ライオネルという猫が
魔法使いの飼い猫という設定。そんな彼が魔法で人間に
なる。
魔法使いことステファヌス大学士は人間が愚かだから
嫌っている。自分も人間なのにね。
猫のほうがまだましとか(苦笑)
ところどころ、哲学的な話が出てくるので、ハッとさせられる。ライオネルが猫は二度と同じしくじりはしないと
いうのに対し
トリバーという登場人物は
「俺だって間違ったことをしたのなら後悔したかもしれん。
しかし、正しいことをしたのだから、決して後悔などせんね」と
ステファヌスがライオネルの気持ちなど聞く必要はないとジリアンに告げ、ジリアンが気持ちをぶつける
「それは、あなたがなんでも意のままにできる力を持っていらっしゃるからですか?一人の人間の願いなどなんのねうちもないのですか?」
このあと、ステファヌスが言い返せなくなってた。
登場人物がいいことや悪いところがあったり、悪いことした相手とも最後はうまくやって、ハッピーエンドで
終われたので読後感は良かったです。
投稿元:
レビューを見る
ロイド・アレギザンダーが「プリディン物語」のあとに書いたファンタジーの小品。劇団四季がミュージカルとして上演し続けている作品でもある。
大魔法使いステファヌスの飼い猫ライオネルは人間の言葉をしゃべれるようにしてもらった上に、人間になりたいと懇願する。怒った魔法使いはライオネルを人間の若者に変え、自分がかつて住んでいた町ブライトフォードへ送り出す。そこでライオネルは思いもよらない人間の醜さ、恐ろしさを知ると同時に、愛や友情、信頼などに目覚めていく。
最終的にライオネルがとった決断とは?
ライオネルの視点は時に哲学的ですらある。旅籠の若い女主人ジリアンも魅力的。
投稿元:
レビューを見る
昔観たミュージカル、この話だったのかなあ?なんで猫、気楽な生活捨てて人になりたくなったの?魔法使いが人嫌いになってるのに。
投稿元:
レビューを見る
児童文学として、とっても楽しい作品でした。
海外の作品にはじめて触れる読者にもぴったりなのでは。
また、猫好きとしても妄想膨らみ、たまらぬ物語。それはそれは楽しく読ませていただきました。
猫たちに人間の言葉を使えるようにしたら、そりゃあいろいろ捗りますよねぇ、ステファヌ大学士。
いいなぁ、もし、うちの嵐ちゃんが人間になったら…ちょっと優男な男盛りのアラサーイケメンになっちゃうんだろうねぇ。。ニノが1番イケめてた頃のお年頃よぉ。。
投稿元:
レビューを見る
劇団四季のミュージカルの原作。
ミュージカルと少し違うところがあったけど、すごく面白かったです。
ちなみに来年、全国で上演されるのでお近くに住む方はぜひ。