風光る １５ みんなのレビュー

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投稿者：マキと希美　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　野球は下手だが、先輩からプロ野球選手まで、とにかくモノマネは天才という主人公、野中ゆたか。彼と弱小チーム多摩川野球部が、新監督の君島との出会いによって成長し、甲子園を目指すという、長篇高校野球漫画。
　ゆたかのサヨナラ2ランで昭文館に勝った多摩川。帰りのバスの中、何だか君島監督の言葉が今までと違う。選手達を突き放した感じがする。そんな監督の言葉に発奮して、次の相手だろう第3シードの本豪学園の試合を観に行くが、エース佐久間を始め主力選手が殆ど出ていないにも係わらず、それでも圧倒的な強さに、昭文館以上のショックを受ける。学校に帰ってみると、君島が京都へ寺を見に行って帰って来るのが3日後だと知らされる——。
　ここまで、君島監督に導いてもらってきた多摩川の選手達が、次の四回戦は自分達の力で突破しろとの監督の無言の檄に応え、誰にも頼らず、自らが戦う意志を持ち、猛練習に励むという、今までになかった姿が描かれています。あと、ゆたかの新たなモノマネにも注目です。