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魔法使いハウルと火の悪魔 みんなのレビュー

2006年フェニックス賞 受賞作品

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みんなのレビュー425件

みんなの評価4.1

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/01/09 03:01

二度読みがおいしいです。おおらかさが気持ちのよいファンタジー。

投稿者:あう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 なんておおらかで、のびのびとしたファンタジーなのでしょうか。まるで伸縮性に富んだストレッチ素材で出来ているかのようです。この冬にスタジオジブリが映画化したことでもすっかり有名ですね。原作本ではあるけれど、映画とは設定から話からだいぶ違っているので、別物として楽しむことができます。

 「三匹のこぶた」、「シンデレラ」、「金のがちょう」、「長靴をはいた猫」などなど、広く世に知られている童話たちには、幸せを手にしたり、成功したり、得をしたり、最終的にいい目を見るのは末っ子で、上の兄弟はうまくいかないというお話が多々あります。18歳の主人公のソフィーは三人姉妹の長女。彼女は、「長女は何をやってもうまくいかない」というこの昔話のパターンを頑なに信じていて、何に対しても最初からあきらめムードで消極的。そんな彼女はある日突然、荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老女の姿に変えられてしまう。家族を驚かせたくなく人知れず家を出た彼女は、悪名高きハウルの城へと入り込んでしまい、掃除婦として住み込みむことに。

 ソフィーは90歳の老女になると、見た目とは反対に元気はつらつとします。元気なだけでなく、寛容、偏屈になった気がしないでもないこの元気なソフィーおばあちゃんがとても魅力的に見えます。また、わがままで自惚れやで甘ったれた、でも時々優しさの片鱗を垣間見せたりと、つかみどころのない青年ハウルも、読み進め本当の姿が見えてくる毎に魅力が増していきました。他の登場人物たちもそれぞれに役割りがきちっとしており、個性豊かで味があって実にいいです。それとなくお互いに欠点を補い合っているところも素敵ですね。登場人物たちとストーリーがぴったり融合して、この作品の世界をうずたかく構築しているということを、ありありと感じました。

 結構あなどれない作品で、気楽に読み流していると危うく読み落としてしまう大切なポイントがいくつかあったりします。かといって、あえて構えて読む必要もありません。ハウルと火の悪魔カルシファーの契約とは何か? ソフィーの呪いは解けるのか? ハウルはソフィーの呪いにいつ気が付いたのか? 二人の恋愛は? などなど、全ての疑問・謎が解けた後、もう一度最初から読み返すと面白さ倍増です。私は謎だらけで読み進めた一度目よりも二度目の方が面白く読めました。二度目の方が面白い本なんてそれだけで魅力的な本です。戦い、試練、恋愛といろいろな要素がふんだんに盛り込まれていて本当に隙間の見えないくらいぎゅうぎゅう感でいっぱいです。そして、最後のシーンが爽やかで微笑ましくて最高に好きです。

 そして、噂や迷信ほど当てにならないものはないと改めて思いました。ハウルも町の噂で聞くような悪人ではなかったし、長女のソフィーにだって特別な力がありました。自分の目と身を持って真実に出会うことが大切だし、幸せに近づける一歩なんだということも、この本は語っているのでしょう。「どうせ○○だし」と負の既成概念に囚われ、行動する前からあきらめてしまうなんてきっと勿体ないこと。ソフィーのように“運だめし”に出かけてみる勇気をいつも持っていたいと思わせてくれる作品でした。

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低い評価の役に立ったレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2001/05/31 09:50

魔法使いとの恋

投稿者:まるの - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ソフィーは3人姉妹の長女。昔話にあるように長子は何をやってもうまくいかないと、信じています。ある日魔女がやってきて、ソフィーを老婆に変えてしまいます。何かに挑戦する事もなく、自分の未来を決め付けていたソフィーは、心のままの姿になったともいえるかもしれません。
 老婆となり居るところのなくなったソフィーは、寒さと疲労に耐え切れず、悪名高い魔法使いハウルの城へもぐり込みます。好みの女性を捕らえ魂をぬきとるというハウル。しかし現れたのは着飾った背の高い金髪の若者。噂とはずいぶん違うようです……。
 
 ハウルの城のドアにはダイヤルがついている。ダイヤルのしめす色によってべつの世界に出られる。そしてその世界ごとにハウルは違う顔をもつ。どの世界からハウルを見るかによって見え方は全然違う。でも、ハウルはひとり。近づいてみなきゃ、その人の本当はわからないんだよな。

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425 件中 16 件~ 30 件を表示

紙の本

超おすすめ

2002/01/14 01:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:成さん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ジブリがアニメ化するとかいう本です。呪いをかけられてしまったソフィーの性格がだんだん変わっていくところや、女好きで少し情けないハウルとのやりとりなどは面白いです。読み終わった後に他のファンタジーとは少し違った後味(?)があります。

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紙の本

パワフルな主人公たちの繰り広げる冒険物語

2006/03/18 15:19

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kou - この投稿者のレビュー一覧を見る

(あらすじ)
→魔法が本当に存在する国・インガリーで、義母と共に帽子屋を営むソフィーのもとに、ある日恐ろしい荒地の魔女がやってくる。
魔女の呪いで90歳の老婆に変えられたソフィーは、娘たちの魂を奪ってしまうという魔法使いハウルの住む、動く城に掃除婦として押しかけた。そこで出会った火の悪魔と、ハウルと悪魔との契約を破ってくれれば、ソフィーにかけられた呪いをといてやろうと持ちかけられるが…。←

宮崎アニメ『ハウルの動く城』の原作です。DVDを見るにあたって読んでみました。
ジョーンズは以前『九年目の魔法』を読もうとして、あまりの伏線の多さについていけなくて挫折した時から敬遠していたのですが、こちらは面白かったです。
いろんなエピソードや素材が、これでもかというくらい沢山散りばめられているところは同じなのですが、今回はそのひとつひとつが面白くて楽しみながら読み進めることができた。
ソフィーやハウルの性格も一役買っています。ふたりとも普通のヒーロー、ヒロインの枠にはおさまらない。
ソフィーは90歳のおばあちゃんに変えられたのに、「元気なおばあちゃんでよかったわ」なんて言って冷静に動き回たあげく、老婆になったら随分と図々しくもなってしまう。
一方ハウルはものすごい移り気でナルシストのわがまま坊主という印象。
この二人が様々なトラブル(?)を経て荒地の魔女に打ち勝ち、ハッピーエンドに到るまでのお話なのですが、これは本当に読んでよかったです。
続編の『アブダラと空飛ぶ絨毯』も読むつもりです。

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映画とはまったく違う!

2011/11/11 01:12

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆる - この投稿者のレビュー一覧を見る

先にジブリの映画「ハウルの動く城」を観た方は、同じ内容を読んでもなぁ、と思うかもしれませんが、映画の後に読んだ私は、かなりおもしろかったです。
まったく内容が違ったからです。
特にハウル。
ナルシストなのは変わりませんが、女性にかなりだらしない感じです。
でもなんだか憎めないんですが(笑)。
後、ハウルの弟子もあんなに子供じゃありませんし、ヒロインの家族構成も違います。
当然、話の構成も大きく違っています。
映画では戦争が幅をきかせていますが、原作ではそうでもありません。
むしろ、魔法使いとしてのハウルや、登場人物の心の変化を主体にしていると思います。
映画のように魅せるハデな演出は少なめで、ダイアナ・ウィン・ジョーンズらしく、読み終えた後にみんな丸く収まってよかったな、と思える作品でした。

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若かりし頃、ロマンチックな少女漫画を読んだ後のような、幸せな気分がよみがえりました。

2003/06/27 13:15

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:シュガー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 帽子屋の三姉妹の長女、18歳のソフィーは、「昔話でも、長女は成功しないものと決まっている」と信じ、自分の人生に夢を抱くことをあきらめています。父亡き後、若い継母を助け、店を守っていたソフィーが、ある時、荒れ地の魔女に、身に覚えのない恨みを買い、90歳ほどの老婆に変えられてしまいます。

  初めて鏡で変わり果てた自分の姿を見たソフィーは、つぶやきます。「だいじょうぶよ、おばあちゃん。とても元気そうだもの」

 この台詞にビビビッと来て、私はソフィーに惚れ込みました。その後も、次々降りかかる困難に、失敗を重ねつつもパワフルに立ち向かうソフィーを見ていると、こちらまで元気が湧いてきます。

 一方、魔法使いハウルは、花の香りを身にまとう恋多き優男。入浴に2時間もかけ、おしゃれな服を着ているものの、部屋は汚いし、やっかい事があれば、のらりくらりと逃げてばかりの情けない魔法使い。いじけて緑色のねばねばを出す所など、なんだかかわいらしくて愛すべきキャラクターです。

 思い切り言いたいことを言いまくるソフィーと、へなへなのハウルのやりとりは、面白く、微笑ましく、名コンビという感じ。ふたりに共通する「優しさ」が、ピンチを招いてしまうこともしばしばですが、そこは知らず知らずのうちにフォローし合って……。

 火の悪魔や、かかし、犬人間など、最後の方まで敵か味方かわからないような登場人物もいて、謎解きが始まると一気に読み進みます。

 荒れ地の魔女との戦いは、それまで引っ張ってきた割には、少しあっけなく、戦闘系のファンタジーがお好きな方は、期待しない方がいいでしょう。むしろ、ファンタジック・ラブ・コメディーといった趣です。読後感はうっとり、バラ色です。

 

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ソフィー・ハッターと魔法使いの城

2002/07/14 00:14

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キイスミアキ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 三人姉妹の長女ソフィー、長女は出世しないと聞かされて育った彼女は、父親を亡くした際に家業である帽子屋を継ぐことを自然なことだと考えていた。店番をしていたある日、派手な服装の女性が店に現れたかと思うと、ソフィーは不可解な非難を受ける。そして、女性が去ると、店内に残されていたのは、顔にしわが寄り、足の関節が節くれ立った老婆の姿だった。
 恐ろしい魔女の呪いによって90歳の老婆とされてしまったソフィーは、空飛ぶ城に住むという魔法使いの助けを得て、元の身体を取り戻そうとするのだが、この魔法使いというのも若い女の子を誘拐するという悪しき噂の持ち主で……。
 《ハウルの動く城》シリーズ第一作。
 
 
 児童文学で大事なことは、なによりも子どもがかっこいいこと。そして、児童文学でもっとも大事なことは、子どもが読んで面白いこと。そんな作品であれば、僕のような20代の大人が読んでも掛け値なしに面白い。
 
 どうして、子どもがかっこよくなければいけないのか。それは、本を読んで子どもが自分を助けるということを知るためには、かっこいい子どもという要素を書くことができないからだ。身体は小さくとも強く、破天荒で、強く弱いものを虐げる存在を疑い、憎み、怒りを抱いて、知恵や勇気を武器に対抗していく、かっこいい子ども。
 ロアルド・ダールやアストリッド・リンドグレーンの作品を読めば、眉をひそめたいかな? とも思えるほどにかっこいい、そんな子どもたちが大勢登場しているから、僕の言う《かっこいい子ども》がどんな子たちなのかわかっていただけるだろう。
 
 子どもが読んで面白くなければ、本を読むということすら始まらない。それに、同義や倫理、社会的な健全さといったものを問う、大人にとって理想的な子ども像を持ったキャラクターが登場する物語を、果たしてこどもが心の底から愉しめるだろうか? 大人が気に入らないと感じる作品を、子どもたちは大歓迎で受け入れる。そんな例となる作品は、それこそ国内であっても、けっして少なくはない。『ズッコケ三人組』シリーズを由としない大人がいると知って、小学生だった僕はとても驚いたものだ。なんで? 面白いやん? と。
 
 このような作品が生まれる英国の土壌と、作者の想像力に畏敬と嫉妬の念を抱いてしまった。いいなぁ、イギリスは……。
 本当に素晴らしいファンタジー。

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紙の本

ジブリ向きな超個性的なキャラばかりです

2002/10/01 16:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:音央 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 舞台は、魔法がごく普通に存在するインガリー国。この国では、空中の城に住むナルシストでまだ若い魔法使いハウル、事情があってハウルに魔法を提供している火の悪魔カルシファー、荒地の魔女などがごく普通の人間たちとともに暮らしていた。

 帽子屋の三人姉妹の長女であるソフィーは、昔話にあるように、長女というものは何をやってもうまくいかないものというコンプレックスを持ち、父親の死後も継母に言われるまま、帽子屋を継いで、ひたすら帽子作りに励む毎日を送っていた。

 ところがある日、ある誤解から荒地の魔女が店に現れ、ソフィーは九十歳の老婆に変えられてしまう。突然こんな姿になってしまった自分を見せて、家族を驚かせたくないと考えたソフィーは、慌てて家を立ち去る。

 体をかがめ、よろよろと足をひきずりながら、歩き続けるソフィーのそばに、若い娘の魂を集めているという悪名高いハウルの城が近づいてきた。けれど、いまや老婆の姿になってしまったソフィーには恐怖心など全くなく、座り心地のいい椅子と炉端を求めて、強引に城にもぐり込み、掃除婦として新しい生活を始める。

 好奇心旺盛で活発なソフィー、ヒステリックで移り気なハウルを始めとする登場人物たちのキャラクタに魅力があり、また、ストーリー自体もひねりがきいているので、一気に読み通すことができる。ジブリが映像化するのも納得。

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スタジオジブリでアニメ化決定!18歳の娘が魔女の呪いで90歳の老婆に変身させられるという内容のポップなハイファンタジーなのだ。

2002/01/30 18:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『指輪物語』で知られるファンタジーの帝王トールキンに師事したベテラン女性作家が作ったお話だけれど、ノリがとってもポップ。ハリウッド映画式のジェットコースター的展開なものだから、(えっ、1934年生まれのばあさんが?)と正直驚いた。もっとも英国での出版年は1986年、作者がまだ、おばさん(失礼)だった頃に書かれたものだ。 

 次から次への畳み込まれるような楽しい進行とともに、視覚的な文章表現も特徴のひとつ。魔法や昔話が生き残っているインガリーという国の立地や街並み、ヒロインのソフィーが老婆に変身させられる前に働いていた店の帽子のカラフルさ、掃除奉公で仕えることになる魔法使いハウルの衣装のきらびやかさ、<空中に浮かぶ城>とはいえ実は普通の民家にちょっと手を加えただけというたたずまい、その城の暖炉に閉じこめられているカルシファーという魅力的な火の悪魔の動き、おそろしい荒地の魔女の誤解から変身の呪いをかけられたソフィーが<老い>を実感するシーンなど、挙げていると切りがないのだけれど、目の前にぱあーっと光景が開けてくる描写でいっぱいだ。
 
 ヴィジュアル的にも性格づけとしてもユニークな作中人物や、空中の城、一歩で7リーグという距離を進むことができる魔法の靴などの飛翔感は、ジブリでアニメ化ということが「なぁるほど」とうなずける要素だと思う。本当は、アニメを見てから原作を…とも思ったのだけれど、ベストセラーの映画化『魔女の宅急便』の例のように、原作・映画それぞれに魅力的という事実もあったので、ええいっと読んでしまうことにした。

 含みある台詞が散りばめられたりしているけれど、メッセージ性は薄い読み物なのである。「口の減らないばばあ」とばかりにソフィーをうとんじる女たらしのハウルと、「いけすかない高慢な男」と口やかましく説教を試みる老婆ソフィーが、実は恋の駆け引きにハマっていくという設定がしゃれている。アニメでは、恋がどう処理されるのかも楽しみだ。

 物語は、この恋のさやあてとともに、インガリー国にとって最大の脅威である荒地の魔女をどう攻略するかということが柱となっている。インガリー王の弟と王室づき魔法使いが誘拐されて行方知れず。魔法使いハウルは、インガリー王に彼らの救出を依頼されているのだけれど面倒はいやだと逃げ続けて、美しい娘たちとのラブ・アフェアにうつつを抜かしている。ソフィーとしては、それがまた気に入らない。

 それにしても魔法もの本が売れているようである。この本を星4つにしたのは、魔法ファンタジーの最高峰は『ゲド戦記』だという強い思いがあるためなので…、念のため。

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私的にはかわいいラブストーリー

2002/01/03 23:44

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投稿者:鴨かも - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ハリーポッター関連の魔法物として推薦されていたので読み始めた本作だったが、思いがけずラブストーリー的な要素も入っていたので驚いた。魔女によって90歳の老婆に変身させられたとはいえ元・美しい少女とハンサムな若い魔法使いが出てくるとあればそうならないほうが不自然というものか…。老婆(元・少女)が自分の変化を受け入れて前向きに運命を切り開いていく強さや、副題にある通り、空中にある魔法使いハウルの城(?)の内部の様子も興味深く読み進めることができた。しかしなんと言っても最後のハッピーエンディングはいい年こいて頬が緩みっぱなしだったです、ハイ。

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スタジオジブリでアニメ化決定!18歳の娘が魔女の呪いで90歳の老婆に変身させられるという内容のポップなハイファンタジーなのだ。

2001/10/19 11:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 『指輪物語』で知られるファンタジーの帝王トールキンに師事したベテラン女性作家が作ったお話だけれど、ノリがとってもポップ。ハリウッド映画式のジェットコースター的展開なものだから、(えっ、1934年生まれのばあさんが?)と正直驚いた。もっとも英国での出版年は1986年、作者がまだ、おばさん(失礼)だった頃に書かれたものだ。 

 次から次への畳み込まれるような楽しい進行とともに、視覚的な文章表現も特徴のひとつ。魔法や昔話が生き残っているインガリーという国の立地や街並み、ヒロインのソフィーが老婆に変身させられる前に働いていた店の帽子のカラフルさ、掃除奉公で仕えることになる魔法使いハウルの衣装のきらびやかさ、<空中に浮かぶ城>とはいえ実は普通の民家にちょっと手を加えただけというたたずまい、その城の暖炉に閉じこめられているカルシファーという魅力的な火の悪魔の動き、おそろしい荒地の魔女の誤解から変身の呪いをかけられたソフィーが<老い>を実感するシーンなど、挙げていると切りがないのだけれど、目の前にぱあーっと光景が開けてくる描写でいっぱいだ。
 
 ヴィジュアル的にも性格づけとしてもユニークな作中人物や、空中の城、一歩で7リーグという距離を進むことができる魔法の靴などの飛翔感は、ジブリでアニメ化ということが「なぁるほど」とうなずける要素だと思う。本当は、アニメを見てから原作を…とも思ったのだけれど、ベストセラーの映画化『魔女の宅急便』の例のように、原作・映画それぞれに魅力的という事実もあったので、ええいっと読んでしまうことにした。

 含みある台詞が散りばめられたりしているけれど、メッセージ性は薄い読み物なのである。「口の減らないばばあ」とばかりにソフィーをうとんじる女たらしのハウルと、「いけすかない高慢な男」と口やかましく説教を試みる老婆ソフィーが、実は恋の駆け引きにハマっていくという設定がしゃれている。アニメでは、恋がどう処理されるのかも楽しみだ。

 物語は、この恋のさやあてとともに、インガリー国にとって最大の脅威である荒地の魔女をどう攻略するかということが柱となっている。インガリー王の弟と王室づき魔法使いが誘拐されて行方知れず。魔法使いハウルは、インガリー王に彼らの救出を依頼されているのだけれど面倒はいやだと逃げ続けて、美しい娘たちとのラブ・アフェアにうつつを抜かしている。ソフィーとしては、それがまた気に入らない。

 それにしても魔法もの本が売れているようである。この本を星4つにしたのは、魔法ファンタジーの最高峰は『ゲド戦記』だという強い思いがあるためなので…、念のため。

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コミカルなファンタジー

2002/01/20 14:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 スタジオ・ジプリでアニメ化決定、ということで試しに読んでみることに。空中の城、魔法使い、火の悪魔といった言葉から幻想的な物語を連想していたけれど、実際はコミカルなファンタジー。荒地の魔女に呪いをかけられ老婆になったソフィーが主人公だけれど、これが現状にめげないパワフルばあさん。悪名高い魔法使いハウル(実際は美形で女たらし)の城に住み込み掃除婦として働いたり、火の悪魔を使って料理をしたりと不幸な境遇もなんのその。

 テンポのよい会話とユニークな設定。ただご都合主義というか後半の謎が解ける部分はやや無理矢理かなぁ。終盤はもっとじっくりと描いてほしかったところ。シリアス路線を求めると物足りないと思いますけど、純粋に読んで楽しめる作品にはなっていると思います。読後感は○。

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魔法使いとの恋

2001/05/31 09:50

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まるの - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ソフィーは3人姉妹の長女。昔話にあるように長子は何をやってもうまくいかないと、信じています。ある日魔女がやってきて、ソフィーを老婆に変えてしまいます。何かに挑戦する事もなく、自分の未来を決め付けていたソフィーは、心のままの姿になったともいえるかもしれません。
 老婆となり居るところのなくなったソフィーは、寒さと疲労に耐え切れず、悪名高い魔法使いハウルの城へもぐり込みます。好みの女性を捕らえ魂をぬきとるというハウル。しかし現れたのは着飾った背の高い金髪の若者。噂とはずいぶん違うようです……。
 
 ハウルの城のドアにはダイヤルがついている。ダイヤルのしめす色によってべつの世界に出られる。そしてその世界ごとにハウルは違う顔をもつ。どの世界からハウルを見るかによって見え方は全然違う。でも、ハウルはひとり。近づいてみなきゃ、その人の本当はわからないんだよな。

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2004/09/29 16:02

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2004/09/27 16:00

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2004/09/29 09:32

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2004/10/16 13:09

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