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魔法使いハウルと火の悪魔 みんなのレビュー

2006年フェニックス賞 受賞作品

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みんなのレビュー425件

みんなの評価4.1

評価内訳

高い評価の役に立ったレビュー

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2005/01/09 03:01

二度読みがおいしいです。おおらかさが気持ちのよいファンタジー。

投稿者:あう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 なんておおらかで、のびのびとしたファンタジーなのでしょうか。まるで伸縮性に富んだストレッチ素材で出来ているかのようです。この冬にスタジオジブリが映画化したことでもすっかり有名ですね。原作本ではあるけれど、映画とは設定から話からだいぶ違っているので、別物として楽しむことができます。

 「三匹のこぶた」、「シンデレラ」、「金のがちょう」、「長靴をはいた猫」などなど、広く世に知られている童話たちには、幸せを手にしたり、成功したり、得をしたり、最終的にいい目を見るのは末っ子で、上の兄弟はうまくいかないというお話が多々あります。18歳の主人公のソフィーは三人姉妹の長女。彼女は、「長女は何をやってもうまくいかない」というこの昔話のパターンを頑なに信じていて、何に対しても最初からあきらめムードで消極的。そんな彼女はある日突然、荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老女の姿に変えられてしまう。家族を驚かせたくなく人知れず家を出た彼女は、悪名高きハウルの城へと入り込んでしまい、掃除婦として住み込みむことに。

 ソフィーは90歳の老女になると、見た目とは反対に元気はつらつとします。元気なだけでなく、寛容、偏屈になった気がしないでもないこの元気なソフィーおばあちゃんがとても魅力的に見えます。また、わがままで自惚れやで甘ったれた、でも時々優しさの片鱗を垣間見せたりと、つかみどころのない青年ハウルも、読み進め本当の姿が見えてくる毎に魅力が増していきました。他の登場人物たちもそれぞれに役割りがきちっとしており、個性豊かで味があって実にいいです。それとなくお互いに欠点を補い合っているところも素敵ですね。登場人物たちとストーリーがぴったり融合して、この作品の世界をうずたかく構築しているということを、ありありと感じました。

 結構あなどれない作品で、気楽に読み流していると危うく読み落としてしまう大切なポイントがいくつかあったりします。かといって、あえて構えて読む必要もありません。ハウルと火の悪魔カルシファーの契約とは何か? ソフィーの呪いは解けるのか? ハウルはソフィーの呪いにいつ気が付いたのか? 二人の恋愛は? などなど、全ての疑問・謎が解けた後、もう一度最初から読み返すと面白さ倍増です。私は謎だらけで読み進めた一度目よりも二度目の方が面白く読めました。二度目の方が面白い本なんてそれだけで魅力的な本です。戦い、試練、恋愛といろいろな要素がふんだんに盛り込まれていて本当に隙間の見えないくらいぎゅうぎゅう感でいっぱいです。そして、最後のシーンが爽やかで微笑ましくて最高に好きです。

 そして、噂や迷信ほど当てにならないものはないと改めて思いました。ハウルも町の噂で聞くような悪人ではなかったし、長女のソフィーにだって特別な力がありました。自分の目と身を持って真実に出会うことが大切だし、幸せに近づける一歩なんだということも、この本は語っているのでしょう。「どうせ○○だし」と負の既成概念に囚われ、行動する前からあきらめてしまうなんてきっと勿体ないこと。ソフィーのように“運だめし”に出かけてみる勇気をいつも持っていたいと思わせてくれる作品でした。

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低い評価の役に立ったレビュー

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2001/05/31 09:50

魔法使いとの恋

投稿者:まるの - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ソフィーは3人姉妹の長女。昔話にあるように長子は何をやってもうまくいかないと、信じています。ある日魔女がやってきて、ソフィーを老婆に変えてしまいます。何かに挑戦する事もなく、自分の未来を決め付けていたソフィーは、心のままの姿になったともいえるかもしれません。
 老婆となり居るところのなくなったソフィーは、寒さと疲労に耐え切れず、悪名高い魔法使いハウルの城へもぐり込みます。好みの女性を捕らえ魂をぬきとるというハウル。しかし現れたのは着飾った背の高い金髪の若者。噂とはずいぶん違うようです……。
 
 ハウルの城のドアにはダイヤルがついている。ダイヤルのしめす色によってべつの世界に出られる。そしてその世界ごとにハウルは違う顔をもつ。どの世界からハウルを見るかによって見え方は全然違う。でも、ハウルはひとり。近づいてみなきゃ、その人の本当はわからないんだよな。

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425 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

魔法使いハウルと火の悪魔

2015/09/27 18:05

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジブリ映画「ハウルの動く城」でご存知の方も多いと思います。
映画ではハウルは前半、臆病な魔法使いとして描かれ、後半からすごくかっこよくなっていきますが、原作ではびっくりするほどヘタレです(笑)
必ずしも善とはいえないヒーローですが、そこが逆に読者に親近感を抱かせます。
他のキャラクターの外見や性格も少しずつ違っていますが、映画とはまた違った面白さがありますので、是非読んでいただきたいと思います。

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紙の本

映画とはまったく違う!

2011/11/11 01:12

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ゆる - この投稿者のレビュー一覧を見る

先にジブリの映画「ハウルの動く城」を観た方は、同じ内容を読んでもなぁ、と思うかもしれませんが、映画の後に読んだ私は、かなりおもしろかったです。
まったく内容が違ったからです。
特にハウル。
ナルシストなのは変わりませんが、女性にかなりだらしない感じです。
でもなんだか憎めないんですが(笑)。
後、ハウルの弟子もあんなに子供じゃありませんし、ヒロインの家族構成も違います。
当然、話の構成も大きく違っています。
映画では戦争が幅をきかせていますが、原作ではそうでもありません。
むしろ、魔法使いとしてのハウルや、登場人物の心の変化を主体にしていると思います。
映画のように魅せるハデな演出は少なめで、ダイアナ・ウィン・ジョーンズらしく、読み終えた後にみんな丸く収まってよかったな、と思える作品でした。

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紙の本

あれ?魔法にかかったみたい!!

2006/04/04 19:20

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:クリス - この投稿者のレビュー一覧を見る

 長女だから・・・そう思っているうちに、本当にやりたい事がわからなくなってた。そしたらスキをつかれて《荒地の魔女》に呪いをかけられちゃうし・・・迷い込んだのは《ハウルの城》。
 ソフィーは『自分』が見つけられず、息が詰まるような退屈な毎日を過ごしていた。『長女』という肩書きに責任を感じ過ぎて・・・そんないつもと変わらないある日、《荒地の魔女》に呪いをかけられておばあちゃんになってしまったソフィー。そこで迷い込んだ《動く城》。城主はなんと、あの《ハウル》とかいう魔法使い!!だけどおばあちゃんは恐いもの知らず。汚い城を掃除する掃除婦さん、として住みつきます。
 「ハウルはどこにでもいる優しい紳士であり、ちょっと臆病で大人ぶってる少年。」そう思っていたのはどこからだろう?あまりにも『ハウルの世界』に魅入っていたものだから、私の気持ちがついてきてくれなかったみたいです。
 まるで、この本には魔法が詰まっているのカモ・・・?

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紙の本

パワフルな主人公たちの繰り広げる冒険物語

2006/03/18 15:19

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kou - この投稿者のレビュー一覧を見る

(あらすじ)
→魔法が本当に存在する国・インガリーで、義母と共に帽子屋を営むソフィーのもとに、ある日恐ろしい荒地の魔女がやってくる。
魔女の呪いで90歳の老婆に変えられたソフィーは、娘たちの魂を奪ってしまうという魔法使いハウルの住む、動く城に掃除婦として押しかけた。そこで出会った火の悪魔と、ハウルと悪魔との契約を破ってくれれば、ソフィーにかけられた呪いをといてやろうと持ちかけられるが…。←

宮崎アニメ『ハウルの動く城』の原作です。DVDを見るにあたって読んでみました。
ジョーンズは以前『九年目の魔法』を読もうとして、あまりの伏線の多さについていけなくて挫折した時から敬遠していたのですが、こちらは面白かったです。
いろんなエピソードや素材が、これでもかというくらい沢山散りばめられているところは同じなのですが、今回はそのひとつひとつが面白くて楽しみながら読み進めることができた。
ソフィーやハウルの性格も一役買っています。ふたりとも普通のヒーロー、ヒロインの枠にはおさまらない。
ソフィーは90歳のおばあちゃんに変えられたのに、「元気なおばあちゃんでよかったわ」なんて言って冷静に動き回たあげく、老婆になったら随分と図々しくもなってしまう。
一方ハウルはものすごい移り気でナルシストのわがまま坊主という印象。
この二人が様々なトラブル(?)を経て荒地の魔女に打ち勝ち、ハッピーエンドに到るまでのお話なのですが、これは本当に読んでよかったです。
続編の『アブダラと空飛ぶ絨毯』も読むつもりです。

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紙の本

魔法使いって、今、この世界に、たくさんいるじゃないですか。ダイアナ・ウィン・ジョーンズとか、宮崎駿とか。

2005/06/07 04:00

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:suguzr - この投稿者のレビュー一覧を見る

■魔法使い=オタク
魔法使いとは、普通の人々とは違うものを愛し、異常な力を行使する者。世間からは疎まれるか、恐れられるか、いずれにせよ受け入れられない存在です。
<ハウル>は、湖で流れ星の悪魔<カルシファー>を見つけ契約を結ぶ。本来、流れ星とは遠くから見つめるだけのものであって、決して手に入れることの出来ないもの。しかし、<ハウル>はそれを手にし、強大な魔力を手に入れる代わりに、ある呪いを受けてしまう。
星(最も美しいもの)を見たゆえに、現実のもののアラが見えると言いますか満足できなくなってしまう。魔法使いでない人々は、理想と現実のギャップになんとか折り合いをつけて生きていくわけですが、魔法使いは、永遠にたどり着くことができないとわかっているはずの目的地を探して無限に走り続けるのです。走り続けていれば、ランナーズ・ハイで気持ちよいこともありますが、慢性的に渇きや疲労や足腰の痛みなどの苦しみが彼を襲い続けます。永遠に満たされることのない渇きを感じながらも、魔法使いは走り続けることしかできないのです。
■ハウル=オタク
・自意識過剰で、他人を見下しているのと同時に自分を卑下している。
・普通の人とは違う力を発揮できることに優越感を抱いているが、あの時観た星の美しさを越えられず、自分の力に自信が無い。
・さらに大きなものから潰される事にいつもおびえている。そのため、部屋に引きこもって心を防御する(緑色のねばねば、魔除けグッズ)一方で、世界に対して攻撃的(黒い猛禽の姿)になる。
・<カルシファー>から受けた呪い(ネタバレの可能性があるので)
以上根拠の無い分析も混じっていますが、<ハウル>ってつまりオタクでしょう。
別に私はオタクを悪いとか言っているわけではありません。私は特撮等に出てくるマッドサイエンティストに憧れたりもしましたが、それもオタクの一つの形です。自らの興味の対象を追いかけるために他の全てを捨てた人たち。たどり着けない目的地に向かって無限に走り続ける人たち。ダイアナ・ウィン・ジョーンズも、宮崎駿も、ある意味ではオタク…魔法使いと言えるでしょう。
皆がグラウンドでサッカーをやっている昼休みや放課後に、一人学校の図書室の本の湖の中で、あるいは白いカンバスと色とりどりの絵の具の湖の中で、最近ではディスプレイに浮かぶ英数字の湖の中で、流れ星の悪魔を見つけた魔法使いはたくさんいるのでは?
読書サイト積書生活
※アニメと本書の評が混ざってます。失礼しました。

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紙の本

映画とはひと味違った世界観。

2005/01/19 19:47

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tomojp - この投稿者のレビュー一覧を見る

当初は映画の原作ということもあって、映画がそのまま活字になっているのかと思っていましたが、実際は舞台設定や登場人物がだいたい同じということ以外は映画と本が別々の物語として考えたほうがいいことが分かりました。

原作には映画では登場しなかった『犬人間』や『七リーグ靴』などが登場し、映画では主人公ソフィーとハウルの恋愛について細かく描かれていたのに対し、原作ではその点に関してはほとんど触れられておらず、全編を通して“魔法使いハウル”と“荒地の魔女”の闘いがメインに描かれていました。

個人的には映画は宮崎駿監督の子ども向けの美しい世界が描かれてるので好きですが、原作を読まないと分からない部分も多いので、映画を深く知るという意味で原作を手にしてみるのもいいと思いました。

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紙の本

二度読みがおいしいです。おおらかさが気持ちのよいファンタジー。

2005/01/09 03:01

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あう - この投稿者のレビュー一覧を見る

 なんておおらかで、のびのびとしたファンタジーなのでしょうか。まるで伸縮性に富んだストレッチ素材で出来ているかのようです。この冬にスタジオジブリが映画化したことでもすっかり有名ですね。原作本ではあるけれど、映画とは設定から話からだいぶ違っているので、別物として楽しむことができます。

 「三匹のこぶた」、「シンデレラ」、「金のがちょう」、「長靴をはいた猫」などなど、広く世に知られている童話たちには、幸せを手にしたり、成功したり、得をしたり、最終的にいい目を見るのは末っ子で、上の兄弟はうまくいかないというお話が多々あります。18歳の主人公のソフィーは三人姉妹の長女。彼女は、「長女は何をやってもうまくいかない」というこの昔話のパターンを頑なに信じていて、何に対しても最初からあきらめムードで消極的。そんな彼女はある日突然、荒地の魔女に呪いをかけられ90歳の老女の姿に変えられてしまう。家族を驚かせたくなく人知れず家を出た彼女は、悪名高きハウルの城へと入り込んでしまい、掃除婦として住み込みむことに。

 ソフィーは90歳の老女になると、見た目とは反対に元気はつらつとします。元気なだけでなく、寛容、偏屈になった気がしないでもないこの元気なソフィーおばあちゃんがとても魅力的に見えます。また、わがままで自惚れやで甘ったれた、でも時々優しさの片鱗を垣間見せたりと、つかみどころのない青年ハウルも、読み進め本当の姿が見えてくる毎に魅力が増していきました。他の登場人物たちもそれぞれに役割りがきちっとしており、個性豊かで味があって実にいいです。それとなくお互いに欠点を補い合っているところも素敵ですね。登場人物たちとストーリーがぴったり融合して、この作品の世界をうずたかく構築しているということを、ありありと感じました。

 結構あなどれない作品で、気楽に読み流していると危うく読み落としてしまう大切なポイントがいくつかあったりします。かといって、あえて構えて読む必要もありません。ハウルと火の悪魔カルシファーの契約とは何か? ソフィーの呪いは解けるのか? ハウルはソフィーの呪いにいつ気が付いたのか? 二人の恋愛は? などなど、全ての疑問・謎が解けた後、もう一度最初から読み返すと面白さ倍増です。私は謎だらけで読み進めた一度目よりも二度目の方が面白く読めました。二度目の方が面白い本なんてそれだけで魅力的な本です。戦い、試練、恋愛といろいろな要素がふんだんに盛り込まれていて本当に隙間の見えないくらいぎゅうぎゅう感でいっぱいです。そして、最後のシーンが爽やかで微笑ましくて最高に好きです。

 そして、噂や迷信ほど当てにならないものはないと改めて思いました。ハウルも町の噂で聞くような悪人ではなかったし、長女のソフィーにだって特別な力がありました。自分の目と身を持って真実に出会うことが大切だし、幸せに近づける一歩なんだということも、この本は語っているのでしょう。「どうせ○○だし」と負の既成概念に囚われ、行動する前からあきらめてしまうなんてきっと勿体ないこと。ソフィーのように“運だめし”に出かけてみる勇気をいつも持っていたいと思わせてくれる作品でした。

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紙の本

映画と、ほぼ別物。楽しめまっす!

2004/12/20 00:52

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:どっちも好きよ〜ん! - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画のハウルのらぶらぶ度や、ナックスの面々にくらっと来て手を出したところ…。「お? けっこう伏線好きの私のツボにはまるわい。うむ〜!」キャラクターの名前や役どころ、背景等も設定がかなり違う!まるきり別物として「どうなるの? どうなるの?」…と楽しめましたー。
 この「ハウル…」といい、続作の「アブダラ…」といい、けっこうエグイ種明かしも有りなのが、このダイアナさんの作品をより面白くしている要素なのでしょうね…。
 しかしこのハウル。少女達が夢見る金髪のプリンスとしちゃ〜かなり厄介なお相手ですな?(金じゃねぇし。)
力の有るわりにドジったり、一見女癖が悪くヒーローじゃないとこがハマル。ソフィーちゃんが逞しくなんのも道理ね…(落涙。)
 続作の彼女の奮闘振りも観たって下さい…泣けます。うっうっ。

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紙の本

こんな奇妙で素敵なラブストーリーは子供だけに読ますなんて勿体ないです。

2004/11/22 19:49

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エルフ - この投稿者のレビュー一覧を見る

子供のための御伽噺というよりは大人の女性のための御伽噺です。
タイトルから「魔法の世界」のイメージが強かったのですが、魔法は味付け程度でそれ以上に奇妙な登場人物の方がインパクトが強くまたファンタジーよりもコメディに近い楽しい作品でした。

長女に生まれたから全てがうまくいかないと決めているソフィー、ある日突然「荒地の魔女」から呪いをかけられて90歳のおばあちゃんになってしまいます。
しかしこのおばあちゃんは負けてはいません、年寄りは怖いもの知らずと言いますがまさにその通り、皆が怖がる動く城に乗り込んでハウルも説き伏せ掃除婦として住み込むことに。
「家政婦は見た」と言わんばかりにあちこちに首を突っ込み覗いてみるソフィー、当然問題も発生し何と魔女の呪いを持ち込んだばかりか1つ1つ呪いを解き放つ手助けまで?
それに対抗するハウルも神秘的な魔法使いとはほど遠く、2時間もお風呂に入って自分の美に磨き(魔法ですが)をかけて、出かける先は女性の所ばかり、口説くまでが楽しみの女たらしの魔法使いなのです。
この二人だけでも充分魅力的なキャラなのにそれに加えてちょっと頼りない弟子のマイケルや二人の妹、謎のかかしや犬人間、そして火の悪魔のカルシファーと賑やかな事賑やかな事。
笑って読んでいるうちにいつの間にか二人が微妙な恋の駆け引きをしているあたりも見逃せません。

恋をするのに歳なんて関係ない、こんな奇妙で素敵なラブストーリーは子供だけに読ますなんて勿体ないです。
児童書? いえいえこれは立派な恋愛小説です、是非とも一読あれ。

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紙の本

映画の前に。

2004/08/21 17:58

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:魔法使いになりたい★ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最初に1回この本を借りたことがあり、読んだものの半分までしか、読むことができませんでした。でも、色々本を読みましたが、なぜかしらこの本が、読みたくてたまりませんでした。でも最後まで、読んでみて分かりました。最初っから、ドキドキしてたまらないのです。

 ソフィーは、長女だから、とたくさんのことを、諦めていて何かしだすと失敗して、と思い込んでいて。けれど人はずっと失敗し続けることなんて真っ平ゴメンですよ。イイコトがあっても、気がつかないんですよ。そーゆー事は、カナリの損ですね。イイコトを、ずっとずっと覚えていれば、失敗なんて恐れなくなるかと、思いますけどね。と、考えてしまいます。 
でも今回ソフィーも、失敗してもいい。長女でも諦めることなんか無い。このこと分かっていったんだと思います。だって、長女でも最高に毎日が、楽しく、諦めずに、やっていけそうな気が私にまで伝わってくるんですから。

 内容を話したいのは山々ですが、あんまり内容を話して読んだ時の、楽しみを奪ってはいけないような気がしますが、少しばかり、私のこの本を読んで感じたこと、聞いていただけますか??

 まず最初に、あの家族構成が…とっても読んでいて楽しかったです。ユニークな性格の人だらけで、読んだ人は、ソフィーも個性ってあるかなぁ?と、思う人はいるかもしれませんが、あの性格が、物凄い個性だと思います。スゴイ才能も持っているし。

 ででくる人も最高ですよ。ハウルも、個性が強いですが、マイケルが何でか好きなんですよ。いいですねこの本に出てくる人。わたしは好きです。

 あとは、人ではないけど、とっても大事な役割をしている人(?物)カルシファー(火の悪魔)あと、かかしなど…。かかしなんてどんな風に出てくんるだよ!と、思いますよね。私も登場人物のページで名前が書いてあった時、えぇ!!だったんですから。 この本に出てくるものは、城も、花も、杖もとっても重要なのですよ。

 展開は速く、長いんですが、とっても読み易く、とっても良かったです。けれど、絵が全然無くて、すこし残念でしたが、その代わりに、自分で色々考えてしまいました。どんな形なんだろう? どのぐらいキレイなんだろう? カッコいいんだろう? どんな色だろう?と。絵があっていいけど、自分なりに、こんな風に、考えて見るのも楽しいことと思います。絵が無い本を読んでみたいと思っている方は、この本をオススメします。

 この本を、私なんか読みたくても、4.5ヶ月待っても、全然借りられなかったんですから、もしこの本を、どっかで見つけたら、これは、あなたに読んでい貰いたいと思って、読んでみてください。 こんな風に思うことが分かると思います。

映画のを見る前に読んで見るのもよし。映画を見てから読んでもよし。でも、この本は読んだほうがいいと思いますよ。私も、映画楽しみに待っています!!

 この本のために、時間を割いてくれた方々、本当ありがとうございます。私達のためにこれからも夢を…

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昔話の地雷を踏む女ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

2004/07/25 09:33

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:星落秋風五丈原 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「もしきょうだいが運だめしに出れば、昔話にあるとおり、長男や長女が
真っ先に、それも手ひどく失敗することぐらい、誰だって知っていたからです。
ソフィー・ハッターは三人姉妹の長女でした。」

この冒頭のくだりに、まず大笑い。
確かに、昔話はその通り。
金の鳥や宝物を持ってくるように頼まれたきょうだいのうち、
周囲から、やたら期待されていた一番上とその次が失敗し、
「きっと失敗するよ」と数にも入ってなかった末っ子が
決まっておいしい所を持ってゆく。
他のきょうだいが、馬鹿にしていた末っ子の後を
しょぼしょぼとついてゆくくだりが登場すれば、
最後のとどめ。
あまりにも同じ展開には、
「いつもいつもじゃ、理不尽じゃない?」
「きょうだいは、他の国の物語を聞いて、少しは学習
しないのか?」と疑問や不満を抱いた読者も
結局は「これがお約束なんだろうな」と納得するのが常だった。
知っていても、あえて言わない、お約束。
ところがジョーンズは言ってしまった、それも冒頭で。さらに
不運な役回りの長女を主役に設定する。
これでセオリー通りの展開にしたら、必ず途中で座布団が飛んでくる。
さあ、どうする、ジョーンズ?
半分意地悪、半分期待で
わくわくしながらページを繰ると、
気の強いヒロイン、ヒロインとは別の意味で、
外と中とが大違いの弱気なヒーロー(クレストマンシーの系譜?)が読者を待っていた。
謎のかかしや、犬人間、七リーグ靴やハウルの弟子ら個性的なキャラに加え、
ベタベタしてない恋愛モード、ジェットコースター・ムービーならぬ
ジェットコースター・ファンタジーと呼びたくなるストーリー展開の早さなど、
今から思うとジョーンズ作品の特徴がちゃんと出ていて、なおかつ、
既存作品と比べれば、彼女の作品中では毒気がおとなしい方に思えるので、初めて読むにはお薦めの一作。

「当たり前の昔話なんかいらない!」と密かに思っていた貴方。
是非この本を手に取って、溜飲を下げて下さいませ。

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紙の本

若かりし頃、ロマンチックな少女漫画を読んだ後のような、幸せな気分がよみがえりました。

2003/06/27 13:15

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:シュガー - この投稿者のレビュー一覧を見る

 帽子屋の三姉妹の長女、18歳のソフィーは、「昔話でも、長女は成功しないものと決まっている」と信じ、自分の人生に夢を抱くことをあきらめています。父亡き後、若い継母を助け、店を守っていたソフィーが、ある時、荒れ地の魔女に、身に覚えのない恨みを買い、90歳ほどの老婆に変えられてしまいます。

  初めて鏡で変わり果てた自分の姿を見たソフィーは、つぶやきます。「だいじょうぶよ、おばあちゃん。とても元気そうだもの」

 この台詞にビビビッと来て、私はソフィーに惚れ込みました。その後も、次々降りかかる困難に、失敗を重ねつつもパワフルに立ち向かうソフィーを見ていると、こちらまで元気が湧いてきます。

 一方、魔法使いハウルは、花の香りを身にまとう恋多き優男。入浴に2時間もかけ、おしゃれな服を着ているものの、部屋は汚いし、やっかい事があれば、のらりくらりと逃げてばかりの情けない魔法使い。いじけて緑色のねばねばを出す所など、なんだかかわいらしくて愛すべきキャラクターです。

 思い切り言いたいことを言いまくるソフィーと、へなへなのハウルのやりとりは、面白く、微笑ましく、名コンビという感じ。ふたりに共通する「優しさ」が、ピンチを招いてしまうこともしばしばですが、そこは知らず知らずのうちにフォローし合って……。

 火の悪魔や、かかし、犬人間など、最後の方まで敵か味方かわからないような登場人物もいて、謎解きが始まると一気に読み進みます。

 荒れ地の魔女との戦いは、それまで引っ張ってきた割には、少しあっけなく、戦闘系のファンタジーがお好きな方は、期待しない方がいいでしょう。むしろ、ファンタジック・ラブ・コメディーといった趣です。読後感はうっとり、バラ色です。

 

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紙の本

ジブリとは切り離して考えたい——個として素晴らしい作品

2003/02/03 19:18

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投稿者:亜李子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 スタジオ・ジブリが映画化すると話題になっているが、それ以前からこの作品を知っているものとしては、それに便乗して読むひとの読み方に懸念を抱く。『ジブリだからきっと素晴らしい』『ジブリだから面白いだろう』そんな考え方をしていたら、この作品は確立したひとつの作品として立つ瀬がない。確かに、面白いから映画化の案が上がったのだろう。だが、その面白さをフィルター越しに見たって、本当に面白いかどうか解るのだろうか。先入観なしに物語を読んで、そして面白いと思えた作品こそが本当に面白い作品なのだ。この作品は十分それに値すると思う。
 物語は帽子屋の娘、ソフィー・ハッターを主人公にして展開してゆく。まずからして、ソフィーは最初から最後まで受難の日々。こんな物語でいいのだろうか、と思ってしまうが、それはそれで面白いのだ。『ハウルの』と題名には書かれているが、彼よりも寧ろソフィーに注目して読みたい。彼女の特徴ある性格は、物語を色鮮やかに且つテンポよく運んでいく。読んでいて、どこかキリの良いところで止めろと云われても困ってしまうくらいに。
 魔法使いが出てきたり、火が喋ったり、まさに『ファンタジィ』という感じだが、それを超越した恋愛物語である。ベタベタのラブ・ストーリィではないにしても、心温まる可愛らしい物語だ。
 映画化される前に一度、この物語自体を楽しんで欲しい。そしてこの物語としての面白さを是非痛感して欲しいものだ。

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紙の本

ジブリ向きな超個性的なキャラばかりです

2002/10/01 16:20

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投稿者:音央 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 舞台は、魔法がごく普通に存在するインガリー国。この国では、空中の城に住むナルシストでまだ若い魔法使いハウル、事情があってハウルに魔法を提供している火の悪魔カルシファー、荒地の魔女などがごく普通の人間たちとともに暮らしていた。

 帽子屋の三人姉妹の長女であるソフィーは、昔話にあるように、長女というものは何をやってもうまくいかないものというコンプレックスを持ち、父親の死後も継母に言われるまま、帽子屋を継いで、ひたすら帽子作りに励む毎日を送っていた。

 ところがある日、ある誤解から荒地の魔女が店に現れ、ソフィーは九十歳の老婆に変えられてしまう。突然こんな姿になってしまった自分を見せて、家族を驚かせたくないと考えたソフィーは、慌てて家を立ち去る。

 体をかがめ、よろよろと足をひきずりながら、歩き続けるソフィーのそばに、若い娘の魂を集めているという悪名高いハウルの城が近づいてきた。けれど、いまや老婆の姿になってしまったソフィーには恐怖心など全くなく、座り心地のいい椅子と炉端を求めて、強引に城にもぐり込み、掃除婦として新しい生活を始める。

 好奇心旺盛で活発なソフィー、ヒステリックで移り気なハウルを始めとする登場人物たちのキャラクタに魅力があり、また、ストーリー自体もひねりがきいているので、一気に読み通すことができる。ジブリが映像化するのも納得。

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魔法使いは蜘蛛が好き?

2002/08/02 16:04

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投稿者:霞(kasumi) - この投稿者のレビュー一覧を見る

ジブリで映画化決定という帯を見て思わず購入しました。
とても面白かったです。
登場人物はハウル以外はみんな強いですから。
特に女性陣はみんな強くて、思わず拍手を送りたくなります。

一応主人公のハウル。とにかく変わっています。
お風呂に2時間も入っていたり、派手な服を着ていたり…
そのわりには自分の部屋はとてつもなく汚くて、
沢山の蜘蛛が巣を張っています。
ハウルは蜘蛛が大好きらしくて、巣を壊されると怒ります。
魔法使いは良く、蜘蛛やカラスをお供につれていますけど、
ハウルもそうなのでしょうか?
『一応主人公』としたものちゃんとした意味があります。
でもこれは読んでからのお楽しみ。
読めばどうして『一応』と付けたのかがよく分かると思います。

映画、とっても楽しみです!

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