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香菜里屋に集う人々のささやかな謎をマスターである工藤が安楽イス探偵のように解いていく物語。
どれも憶測といった解決だけど、ゆっくりとしたテンポにはピッタリ合ってる。
何よりもご飯が美味しそう。北森さんの小説の醍醐味はまさにこれかもしれない。
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三軒茶屋のビアバー「香菜里屋(かなりや)」のマスター・工藤と
そこに集う客達を中心とした連作ミステリー。
気楽に読める短編を、と思って読んでみました。
謎解きの面白さもさることながら、作中に出てくる料理の
美味しそうなこと(笑)。
どれも「食べてみたい!」と思ってしまいました。
……どこかにこんなお店、ないかなぁw
【収録作品】
・花の下にて春死なむ
・家族写真
・終の棲み家
・殺人者の赤い手
・七皿は多すぎる
・魚の交わり
<解説>郷原宏
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「香菜里屋(かなりや)」シリーズ1作目。
連作短編集。
マスターの工藤さんが大好きです。
日常の謎っぽい、ひっそりとした謎解きの中にしんみりとクる感じ。
お腹が空きます第二弾。
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おいしそうな料理とビールと極上の謎。
このビアバーは本当に行ってみたくて仕方ないです。
ちょっとさみしい気持ちになるお話が多い分余計に素敵に見えるのかも。
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ビアバー「香菜里屋」のマスターである工藤が、美味しい料理とビールでもてなしながら、お客が持ち込んでくる謎を解いていく連作ミステリー。
とにかく出てくるお料理が美味しそうで美味しそうで…こんなビアバーが近くにあったら、足繁く通ってしまいそう。
文体もさらりと読みやすいです。
事件を解いた後に流れるビターな空気もまた一興。
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「白くぽってりとした提灯」その表現で始まる北森さんの短編集。
ミステリーっぽくもありますが、その見所はキャラクターの魅力にあると思います。
読み終わった後に癒された気分になりますね。
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「香奈里屋」のマスターが安楽椅子探偵として活躍…している話?ミステリーの構成は息を呑むほどのものではない気がするけれど、描写はわりと好きでした。
07/10/16
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「狐罠」とは一味、二味も違った北森さんの小説です。ビア・バーの店主である工藤さんが事件の推理をして話が進んで行きます。もし、この様な4種類のアルコール度数が違うビールを置いている店が在れば、是非行ってみたいです。
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最近、北森鴻の本ばかり読んでいる‥。珍しく私がハマれる作家さんなのだ。
この本も、短編で構成される連作ミステリ作品。ビアバー「香菜里屋」ー読んだら誰もが思うことだけど‥ー、こんなお店帰り道に欲しいぞっw
こんなお店の有り難みが分かることもこの作品の魅力の1つならば、その意味が分かるという意味ではこの作品は大人向けということになるんじゃなかろーか?
とにかく、私にとっては洗練されたと感じられる1册だ。
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☆2007・12
北森鴻の短編です。「香菜里屋」シリーズ第一弾。三軒茶屋のビア・バーのマスター工藤の素性に興味出ていました。続編に進みます。
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「香菜里屋」シリーズ第一弾。(シリーズは全4巻)
三軒茶屋のビアバー「香菜里屋」を舞台に、
マスター・工藤哲也と常連客たちとの日々の会話のやりとりから、
様々な謎が展開され、その人生の悲哀を解き明かす。
マスター・工藤による、安楽椅子探偵もの。
全6編の連作短編集。
「花の下にて春死なむ」 常連客“飯島七緒”(フリーライター)が主人公。
戸籍を持たない一人の男性俳人・片岡魚草の死。
俳句仲間によってひっそりと葬儀が営まれる場面から始まった。
無縁仏となってしまった彼を、故郷へ帰してあげたい思いに駆られ、
七緒は、かつて彼が漏らした言葉とマスターの助言を手がかりに山口へと向かう・・・。
いきなりガツンと先制攻撃をくらいました。
物凄くスケールの大きな真実に、ただただびっくり。
「家族写真」 常連客“野田克弥”(離婚歴の有るサラリーマン)が主人公。
マスターから常連客に一枚の新聞記事を見せることから、始まる。
真実は一つではない・・・。 真意は裏の裏まで読み通して、見えるものだった。
とても奥の深い、マスターの人柄を表した作品になっていた。
「終の棲み家」 常連客“妻木信彦”(カメラマン)が主人公。
多摩川の河川敷を撮影中、とあるきっかけで知り合った老夫婦の謎。
個人的には、本書で一番好きな物語だ。
河川敷に小屋を建て、ひっそりと暮らす老夫婦、彼らは妻木と出会い、何を感じたのか…。
妻木の写真展のポスターは、何故みな剥がされたのか・・・。
答えがわかったとき、哀しい思いと裏腹に、爽やかな涙が流れました。
「殺人者の赤い手」 常連客“笹口ひずる”(派遣プログラマー)が主人公。
ひずるが店に入ると、「香菜里屋」の近隣で殺人事件が起こったと聞かされる。
この事件と、この地に伝わる都市伝説「赤い手の魔人」に関連した謎が広がる。
この物語では、渋谷で街頭占い師をしている北君彦(通称ペイさん)という常連客と、
新参者として警官・百瀬健次が登場します。
七緒の推理を真ん中に、探偵団思しく事件の究明談話が繰り広げられ楽しい。
ひずると百瀬の展開に、密かに期待しているのです(笑)。
「七皿は多すぎる」 常連客“東山朋生”(古参)が主人公。
東山が、「回転寿司で鮪ばかりを七皿食べる男の謎」をマスターに話しだした。
すると、他の常連客、夕刊紙の記者・高林と占い師のペイさんもノリノリで参加し、
皆で謎解きがはじる。
又聞きの又聞きで進んでいく話の展開と東山の語り部にお腹が一杯になった。
「魚の交わり」 一話目同様、“飯島七緒”が主人公。
「香菜里屋」に、七緒宛の手紙が届いた。佐伯克美という鎌倉に住む見知らぬ者から…。
七緒の知らない30年前の魚草のことが書かれていた。
最後にこんなにも素敵な涙を流すことになろうとは。 人生の深さをヒシヒシと感じました。
忘れていたが、「香菜里屋」はビアバーなのだ。
4種類の度数���違うビール(上は13度から下は3度まで)を、
マスターが作り出す絶品料理と共に楽しめるのだ。
思わず、謎解きを忘れ舌鼓を打ってしまったことも、多々あった(笑)。
サラリと流れるような文体に、魅力的な料理の数々。
読後は、お腹が一杯になりました。
13度のビール、一度呑んでみたいな。
※第52回日本推理作家協会賞「短編」および「連作短編集」部門ダブル受賞作。
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とにかく食べ物がおいしそう。いいなぁ、ホタテ…。香菜里屋行きたい。そして熱烈女性ファンのつくマスターを見てみたい(笑)
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香菜里屋シリーズ一作目。
常連客が持ち込む謎を、ビアバーのひかえめなマスターが解く
連作ミステリです。派手な仕掛けというよりは日常の謎。
そしてなにより料理の描写が。美味しそうすぎます。
香菜里屋があったら絶対通うのに。。。
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全部で6編の短編連作ミステリー。
かと言って、あっと言わせるような斬新なトリックがあったりはしない。人の心のすれ違い、思い違いなどが謎を謎たらしめているミステリーだと思った。
『終の棲み家』という話が心に残る。カメラマンが、多摩川河川敷で出会ったそこで生活する老夫婦を写真に収めるシリーズをとり始めた所から交流が始まり、彼らがカメラマンの前を去ってしまう、その理由、謎に、単純にジンと来た。
中心となるのは三軒茶屋のバー『香菜里屋』のマスター。気配り上手で、店には度数の違うビールが4種類。穏やかに客を迎え入れ、絶品の料理を振舞う。なおかつ、客たちが持ち寄る謎も解いてしまう、という。そんなバーがあったらぜひ行ってみたいものだ。
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短編集ですが、どことなく繋がっていて長編のような気もします。
どれもひっそりとした雰囲気のお話ですが、中でも三話目の「終の棲み家」が好きだなぁ。
“香菜里屋”の工藤さんと、「メイン・ディッシュ」に出てきたミケさんがかなり重なった。どちらも大好きですが。