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ライディング・フリーダム 嵐の中をかけぬけて みんなのレビュー
- パム・M.ライアン (作), こだま ともこ (訳), 藤田 新策 (絵)
- 税込価格:1,430円(13pt)
- 出版社:ポプラ社
- 発行年月:2001.12
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紙の本
すべての壁を、跳び越えて。
2016/04/03 01:25
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投稿者:フキゲン愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
時代と性別、そして周囲の環境すらも乗り越えて、ひたむきに夢を駆け抜けた少女の話。
自分は、彼女のように何よりも追い求めたい夢が――信念が、あるわけではないのですが、それでも心を激しく揺さぶられました。人とは、こんなにも必死になれるものなのかと、逆境をものともせず進み続けられる夢を抱くことができるのかという驚きと、感嘆が最後に残りました。
自分もいつか、彼女のように人生を捧げ懸けられる”夢”を抱くことができるかもしれないという展望を、未来に夢見ることができる――そんな素晴らしい作品です。
思春期の青少年にこそ、読んでもらいたい。そして、かけがえのない夢を見つける糧としてほしい。と。自分はそう思います。
紙の本
19世紀米国、男性になりすまして生きた駅馬車の御者、しかも独眼——魅惑的な設定だと思いきや、これが実在した女性をモデルにした小説だというのだから。
2003/09/22 17:49
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投稿者:中村びわ(JPIC読書アドバイザー) - この投稿者のレビュー一覧を見る
混乱の時代にあって型破りな生き方をし、自分の生きる道を切り拓いていった人の話を読むほど心ときめくものはない。ましてやそれがフィクションではなく、実在のモデルを元にしたものともなれば、興奮の度合いは余計に強くなる。
危険や困難に立ち向かいながら自分の求めるものをさがす。それと同時に自分自身を見つけて「成長」という名の階段をひとつ上がっていく。そのような物語というのは世界名作に限らず児童文学の主流をなすものであり、10代のうちにどれだけ影響を受けるかということが、その後の精神生活を大きく左右する気がする。
子どものときから本は嫌いではなかったけれど、今にして思うと外をほっつき回って遊んだ記憶ばかりが鮮明で、読んだ本の絶対量が少なかったことに無念を感じることが多い。
だから時折、落穂を拾うようにして児童文学と呼ばれるものを読んでみるのだが、10代の人が「これから自分に訪れるかもしれないドラマチックな人生」の可能性として読むのとはまた異なり、ある程度足場が固まってきた大人が「こうであれたかもしれないドラマチックな人生」の可能性としてそれらを読む価値には、著者の意図以上のものがあるのかもしれないと考えてみたりする。
というわけで、余計なお世話ではあろうが、いつまでも数字が右肩に上がっていく社会しか前途に思い描けない価値観の大人たちに、ぜひ児童文学を!
シャーロット・ダーギー・パークという1800年代の米国に生きた実在の女性の話である。物語の時代設定はエピソードの効果を出すために19世紀半ばに移されているが、1812年生まれで、1879年に亡くなるまでチャールズ・ダーキー・パークという男名を使っていた。女性であったことは、死後判明したらしい。
書評タイトルに書き出したように、「独眼で男装の駅馬車の御者」と何とも絵になる経歴の持ち主。しかも客あしらいや馬車の運転技術が高くて、抜群の人気者だったらしい。片目の視力を失い、「独眼チャーリー」と通称されるようになった経緯もなかに含まれている。片目をつぶれば分かるけれども、遠近感がなくなるのである。それで悪天候の日も、ならず者の襲撃にも予断を許さないゴールドラッシュ時代のカリフォルニアで6頭立ての馬車を操ったというのだから尋常ではない。
身寄りがなく育った女の子がこのような職を得て、お金を貯めて夢をかなえていく。成長物語として十二分の魅力をたたえた人物像であるが、この女性が「一人前」として社会的に認められた経歴がもうひとつ、物語の最後に出てくる。それは彼女のサンタクルス郡にある墓地の記念碑にも刻まれている史実である。
名ばかりのフェミニストたちならば、端にどいて道をあけなくてはならないだろう。ぴしゃりぴしゃりというフィップ(むち)の音が最後まで響いてくる痛快な歴史のいたずらが、そこに出てくる。
紙の本
実話をもとに執筆された物語片目の男装御者
2002/03/10 13:09
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投稿者:かけだし読書レビュアー - この投稿者のレビュー一覧を見る
実際に読むまで知らなかったんだけれど、これって実話をもとに執筆された物語なんですね。主人公シャーロットの人生が波乱万丈。幼い頃に両親を亡くし孤児院に入れられ、そこから脱走。その後は男装して駅馬車の御者をしたり、カリフォルニアに渡ったり。そこで片目が見えなくなるというハンディを背負いながらも、自分の牧場を持つという夢を叶える。
どんな状況でもめげない前向きな姿勢が凄いです。ただ残念なのは情景描写などが少なくて、その当時の空気感がリアルに伝わってこないこと。反面、さくさく読めるんですけどね。なんとなく「知ってるつもり?」の物語版って感じでした。あとがきによるとこのシャーロットさん、亡くなってからはじめて女性ということが判明したそうです。個人的にはエベニ−ザ親方がお気に入り。
紙の本
まだアメリカの女性が自由ではなかった頃
2002/01/21 00:35
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投稿者:Pasta - この投稿者のレビュー一覧を見る
夢を追って懸命に働く少女の情熱が、馬の躍動感や西部の自然の雄大さと一体となって描かれています。数々の困難を自分の力で切り開いていく少女の生涯が、実話だと知って大変驚きました。
今では自由の国アメリカですが、このころの西部では女性が馬に乗って男性と肩を並べて働くなんて考えられなかった時代もあったのです。女性に参政権がまだ与えられていなかったこの時代に、男性として暮らしていたシャーロットが選んだ行動とは!? 是非、日本の志ある少女達にも読んで欲しい一冊です。
紙の本
願えば叶う、きっと。生きていくために、男性になりきりとおしたシャーロットの実話を基にした物語。
2002/02/05 16:47
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投稿者:まち - この投稿者のレビュー一覧を見る
父母を馬車の事故で亡くしたシャーロットは、孤児院で育った。女の子であるため他の子どもよりいじめられ、ひどい状況の中働かされた。それでも、シャーロットは希望を失なわなかった。自分の土地を持つこと。そこで自分の馬を飼うこと。そう、夢があったから。その手首にはいつも古い手綱が巻き付けられていた。赤ん坊の頃、事故現場でもずっと握りしめていたその皮ひもは、シャーロットのお守りだった。
12歳になったある日、大好きな馬の世話を禁じられたシャーロットは、ついに孤児院を脱走する。男の子になりきって、“チャーリー”となり、エベニーザ親方のもとで馬の世話をする仕事につく。馬の世話は、誰にも負けなかった。仕事を認められ、腕の良い駅馬車の御者として働き、どんな困難にも負けず、ついに夢を実現する。女性に参政権が無かった時代のアメリカで、男のまま生き、死ぬまで女であることを明かさず、実は投票もしていたという、シャーロット・ダーキー・パークハーストの実話を基にした物語である。
まるで、荒馬に乗り全速力で駆け抜けたような読後感がある。読み始めたら途中では止められない、それがシャーロットの人生だ。止まったら倒れてしまう、だから走り続けなくてはならない。苦しいことも困難なことも、それがなんだというのだろう。乗り越えなくては生きていけないのだ。やりたいことが叶えられないのだ。こんなに元気の出る骨太の物語は、そうそうない。前向きに生きることを忘れそうなとき、この物語に出会って欲しい。
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