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ずっと探していたものを見つけたみたいに嬉しい。
大好きな、大好きな小説。
全てがパーフェクトです。
あらすじはもとより、純粋と残酷のバランス、エッジの効いたユーモア、美しさ、淡々と壊れていく破滅感。
最高です。
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独特の世界観と描写についていくのは大変だけど、少しづつ壊れていく感じは好きだな。
イメージしにくいんだけと、映像的という、ちょっと不思議な感覚だった。
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ある意味、これもセカイ系の一つの形なのかもしれない。あなたと私の関係によって、世界の広さも部屋の広さも伸縮自在。イエスが二人を祝福すれば、それを引き裂くのは肺に咲いた睡蓮の花。徹頭徹尾ロマンチック&サイケデリックな文体で彩られた世界は徹底して非現実的なんだけど、なぜか最後のネコとネズミの会話ですとんと現実に着地する。飲みなれないワインを嗜んでみたような、そんな不思議な読後感。
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<裕福な青年コランは友人のパーティーで出会った美しい女性クロエと恋におちる。
デュークエリントンの曲と同じ名前の彼女と送る幸せな結婚生活。しかし彼女には・・・>
カズオイシグロの作品は全てハヤカワep文庫より出版~。
ということですっかりハヤカワep文庫支持者になりました。
そしてそれではハヤカワep文庫の他の著者のも読んでみようと買ってみた一冊。
あとがきの書評が小川洋子というわけで。
あらすじはいたって普通というか定番。
しかし「スケートでぶつかり合った人間達の死体は係りの人間が脇へ掃いていった」とか、
「一般家庭の蛇口からうなぎが出てきたのでそれを料理した」等、
奇妙さ、不思議さ、アイロニーがこめられた細部が、現実を一部離れたような世界を創造している。
そして最後のストーリー展開。
その結末は、世界観とあわせ、涙というより悲痛な笑顔を読者に抱かせるものでしょう。
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最近読んでない。から具体的な文章については覚えてないので触れられない。が、中学生の頃からの愛読書。というか、暇で切実で溢れる万能感と閉塞感で酸欠気味にボケーとしてる時に読むべき。
結局、この青春群像で無事に生き残ったのはアメリカ人の料理人だった。
ゆっくり読む時間がないので岡崎京子のまんが盤が便利。
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私が最も好きな花に睡蓮があります。
小説作品の中で睡蓮が印象的に登場する作品を調べたらこの作品にあたりました。
しかし読んでみてびっくり、恋愛小説といえばいいのかSFといえばいいのかわからない破天荒さ。
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とても不思議な小説だった。不思議なことが普通なことのように描かれていて最初は戸惑ったが、読んでいるうちに世界に入り込んでいけた。
肺に睡蓮の花が咲く病気におかされた妻の病状を和らげるために、花を部屋中に置く主人公。花を買うために憂鬱な仕事をする。
不思議な世界の中にも現実的な世界ときちんとリンクしている感情があり、とても面白かった。
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言語でしか表現することのできない空間。私はこの作品に登場するファンタジー的なガジェットが好きである。ピアノカクテルとか心臓抜きとか。サルトルのパロディも笑えた。
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図書館で借りたのですが何とも不思議な感覚の小説でした。
人生に恋愛が無かった時には金があり、光があふれ、料理は豪華で美味で生活は贅沢である。恋する女性と生活を始めた途端そこには影や闇が出来、病気と貧困と世界の圧縮が始まる。
人生の皮肉、というものなのかもしれません。
それでもこの方の文章に置ける悲哀や病気は暗く陰鬱でなくキレイですね。
睡蓮が胸に宿る、とか。
はじめに、で「人生で大切なこと、それはきれいな女の子との恋愛だ。」とありました。なるほど簡潔にしてわかりやすいと納得はするのですがでは女性にとって大事なことは「金持ちの男性と結婚することか?」と皮肉を言いたくなりました。
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ものすごく独特の世界。
1P目からにきびが自発的に引っ込んだりして、もしや誤訳?と思いながら読み進めると、どうやらそういう世界らしい。
こうあるべきが具現化されている、まるで現代アートを読んでいるような感覚になる。これは独特だなぁ。
描写は細かくなく、現実感を欠いている。
結婚するまでは薔薇色ふわふわ。光をひねっちゃうぐらい。
ハネムーンからが暗い。お金を数えだすところからは闇。文字通り光も届かない。
幕切れはいささか急。短い描写だけど、それでも悲しい。
シック、アリーズのサイドストーリーは、これだけ面白ければ大歓迎。
ここでは誰も幸せになれないんだね。
ピアノカクテル、花で治療など、超現実的なアイディアも楽しい。
本作、新潮の「日々の泡」と同内容。
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現実的でない夢を見ているような…。
私はこの本が気に行っている。
胸に睡蓮の花が咲く奇病にかかる主人公の恋人。
幻想的で美しいが、ある意味残酷な物語。
映画もいい。
本同様、たまに見返したくなる。
幸いなことに、録画したものが手元にある。
本筋は置いといて、
この話にはカクテルピアノなるピアノが出てくる。
ピアノを弾くとカクテルが出来ると言うようなそんな感じのピアノ。
このピアノが私はとても好きだ。
私はピアノがそんなにうまい方ではないので、あまりおいしいカクテルが出来ないだろうけど…。
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大学の卒業論文をこの小説で書きました。正確にはこの小説と岡崎京子先生の漫画版で書いたのです(`・ω・´)フランス文学科だったにもかかわらずフランス文学が苦手だった私。。この作品がなかったら大学を卒業できなかったと思います。ボリス・ヴィアンの描く悲恋。独特の比喩や擬人表現に、戸惑う人が多いですが、一度何も考えずに愛だけを信じて読んでみて欲しい作品。もしどうしても読み進めにくい方は、先に岡崎京子先生の漫画版から読むのもオススメです♪
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ボリス・ヴィアンの名前は以前から知っていたが、読むのは初めて。期待を持って読んだのだが、残念ながらとうとう最後まで作品世界に入り込むことができなかった。例えば、クロエが病に倒れた後、2人の医者が登場するが、そのやりとりが全くかみ合っていないと思うのだ。それは、その後の本屋との、そして古道具屋とのやりとりでも同様だ。そうしたナンセンスさをこそ楽しむものなのだろうが、どうもピンとこない。多用される比喩もまた、何を言いたいのかわからない。訳文の日本語に品がない上に、個々の言葉にもまた躍動感が感じられないのだ。
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1947年の作品ですが、全く古さを感じさせません。
シュールで音楽的でイマジネーションあふれるラヴストーリー。
読み始めからラストシーンまで胸が切なくしめつけられます
2003年には岡崎京子さんが漫画化しています。こちらも超オススメです。
「まちなかギャラリーアートステーション」おすすめの一冊
(http://ai-arts.com/index.html)
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ひとめぼれから
例えそれが
ほんの短い日々でも
結ばれて想い合うきもちの強さ
どうしてどうして
ここまで破滅へ向かうのか
残酷すぎる!
でも、恋人たちはみんな真剣で愛おしい
ハツカネズミも
私にはむつかしすぎたけど
はじめの方でとてもきゅんとさせてくれた
ありがとう
ボリス・ヴィアンさん