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[ 内容 ]
「情けは人の為ならず」「嘘と坊主の頭はゆったことがない」
-ことわざは、生活から生まれた「人生の知恵」。
意外なその由来に驚かされたり、言いまわしの妙に思わず吹き出したり。
『岩波ことわざ辞典』編集を通して拾い集めた、ことわざにまつわる「目から鱗」のエピソードをまとめた一冊。
ことばの面白さを気軽にお楽しみいただけます。
[ 目次 ]
はじめに
1 世渡りの心得
2 漢籍が起源
3 西洋からの輸入品
4 動物・植物にたとえれば
5 元の意味は、意外や意外…
6 暮らしの感覚・庶民の心
収録ことわざ一覧
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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「少年よ大志を抱け」というと立身出世して偉い人になりなさい、というイメージだったけれど、本来は「人間が、人間として当然みにつけるべきすべてのものに対して、少年よ大志を抱け」らしい。
「転石苔を生ぜず」は「石の上にも三年」のようにじっと辛抱すれば結果がついてくるという解釈もあれば、一つの場所にじっとしているからこそ苔(弊害)が生ずるのだ、積極的に動くことこそがよい。という解釈もある。
「海のものとも山のものとも知れぬ」は、「どこの馬の骨」と同じような侮蔑表現かと思いきや、将来どのような人になるのか予想がつかない、という意味らしい。
こんな感じで、ことわざの背景を気軽に読める形式で紹介している本です。
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『岩波ことわざ辞典』編集部員が、辞典編集時に学んだこと等々から一冊の本を作り上げてしまいました、という
なんとなく三浦しをんさんの『舟を編む』の世界観を彷彿とさせ、試み自体はたいへん遊び心があって応援したくなる。
ことわざ一つに、それに纏わる文章が一篇、併せて一頁という構成が読みやすい。
ただ、ことわざに付随する文章のクオリティに差がありすぎて、勿体ない。
面白いものは面白いけれど、たいていの場合は読んで特に実になる話でもないというか、蘊蓄ですらない独り言。
とはいえ、一冊読み終わったあと、索引で掲載されていることわざ(※約150)の一覧を見ると、どのことわざの意味も、テキストと関連付けてしっかり頭に記憶されていて(私は暗記モノは大の苦手で覚えた端から忘れます)、
これで分厚い辞典だったり、難解な解説書だったりすると、こんなに気軽に頁を捲ることはできないのかもしれず。
総合的には、やはり、読んでよかった。そして家の書棚に置いておきたい。
続刊の刊行を希みます。
【気に入った】
悪貨は良貨を駆逐する
一葉落ちて天下の秋を知る
海千山千
怪力乱神を語らず
艱難汝を玉にす
知らしむべからず,由らしむべし
栴檀は双葉より芳し
冬来りなば春遠からじ
三つ叱って五つ褒め七つ教えて子は育つ
綸言汗の如し
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なんだかエッセイのような書き味だった印象。書きたいように書く、というか。
国語の授業に、本書に出てきた内容が出てくる、といった形であれば悪くないように思うが。