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紙の本
いつかあなたに必ず会いたい
2002/04/21 18:06
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投稿者:ジュン・N - この投稿者のレビュー一覧を見る
若いときはまだ自分が何者にもなっていないから、可能性充分、未来はばら色と思ってしまう。だが、残酷にも時が“実はそうではないんだよ、そんな可能性はあっという間に夢と消え去ってしまう”ことを教えられてしまう。わかったときはもう遅い。焦る。非常に焦る。男とうまくいかない。仕事が面白くない。人生ままならない。人生やり直せないの! でも、そんなの当たり前じゃない、苦い涙も人生のエキス、焦って悩めば人間的には若いときよりグーンと魅力的になる、とエリカ・クラウスはときにやさししく、ときにシビアな友として読者に語りかけてくれるようだ。往年の大女優メイ・ウエストの名台詞は、ひとりの女性の真実の生き方が50年以上の時を経て、現代のぼくらの心に新鮮に響いてくる。
紙の本
独身女性の、自由と孤独と切なさと
2002/02/19 10:55
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投稿者:青月にじむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いわゆる、適齢期、及びそれ以降の女性たちを、シニカルな視点で描いた短編集。おかしみの裏に悲しみが隠されていたりして、登場人物たちも他人を揶揄しながら泣きそうな顔をしている、そんな描写がとても多い。
多分、ターゲットとするのはヘレン・フィールディング著『ブリジット・ジョーンズの日記』(ソニーマガジンズ) にかなり近いんじゃないかと思うのだけれど、おそらくわたしはこちらの方が断然好きだろうな(実は、『ブリジッドジョーンズの日記』は積読中)。
文章もかなり洗練されていて、無駄なものは全く無い。むしろ物足りなさを感じるほどで、余韻がいつまでも残る。何度も読み返した くなってしまう。ストーリーもかなり洒脱で、読んでいてどんな結末になるのかワクワクするし、その期待も決して裏切らない。
これを読むと、アメリカでもやっぱり結婚適齢期の問題や他人との距離のとり方など、悩みは尽きず、また、苦しむところは似てるんだなあ、と世界共通の悩みなんだと少し安心するような、暗い気持ちになるような。
裏表紙で紹介されていた「他人の夫」や「女装するもの」が、とても面白かったし印象に残った。しかし、その短編作家としての威力は、「初めての地震」で顕著だと思う。今は長編を執筆中だということで、とても楽しみ。切れのある文章と展開が、長編ではどう変わってくるのだろうか。
並みいる大作家・名著がラインナップされるハヤカワepi文庫で、日本では無名な彼女が紹介される訳も、読んで納得できる。いい作品であれば古いもの、新しいものを問わない姿勢も評価に値するんではないだろうか。
訳者の古屋美登里氏による解説は、各短篇の冒頭に引用されているメイ・ウエストの紹介と絡めて著者の趣向分析がされており、 非常に興味深いものとなっている。文句無くお勧め。
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