紙の本
安藤忠雄が自作を語る
2002/07/24 13:53
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投稿者:神楽坂 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2000年に放送されたNHK人間講座「建築に夢をみた」は、安藤忠雄が自作の解説を中心に、建築を語るシリーズであった。この本はその番組のテキストを再編集したものだが、単独で読んでも楽しめる。建築の入門書という感じではなく、あくまで彼自身の建築観が語られている。一見、奇をてらったような建築の数々が、まったく違って見えてくる。
紙の本
「対話」から生まれる建築
2002/08/18 22:05
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投稿者:メル - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、安藤忠雄という一人の建築家がどのように建築を都市を思考し続けてきたか、ということを語っている。自分自身が、主にヨーロッパやアメリカの建築からどのような影響を受け、それをいかに自身の建築に反映させてきたのかという裏舞台を垣間見せてくれる。
キーワードは「豊かさ」だろう。建築は人間が住み暮らすところであって、常にそこにはより良いものを求めている。つまりは少しでも豊かな環境を求めて、建築家は思考していると思われる。その「豊かさ」を実現するために、建築家は何をしてきたのか。それは「対話」である。
「対話」をする相手は様々である。建築の設計を依頼してくるクライアントであり、行政であり、もちろんスタッフであったり。「対話」の相手は人だけではない。土地であり、自然でもあったりもする。また建築以外の他ジャンルの芸術との「対話」もあるだろう。このように多くの「対話」を通じて、一つの建築が成り立っていくのだ。
安藤忠雄を建築に駆り立てのは、現代日本の都市、建築の貧しさだった。本書には、現代日本に対する安藤忠雄の不満がさりげなく語れられている。たとえば、《古代ローマ時代、ウィトルウィウスが唱えた建築の「用・強・美」とは、建築、都市とは機能性、安全性を併せ持ち、かつ魅力的なものでなければならないとするものでした。現代の日本の都市はそのどれをも満たさない、単なる経済空間となっていたように思います。》このような経済の論理によって作られた都市、建築は非常に貧しい空間であると感じている。どうして日本では、貧しい空間ばかりが生まれたのか。それはの意識が欠けていたからであるという。《の意識の欠如こそが、日本が貧困な都市しか持ち得なかった最大の要因だったように思います。》
より良い環境を生み出していこうと、日々思考を続ける建築家に共感を覚える。本書は、自分が住む土地、建築はいかにあるべきか、そのような思考へと導くきっかけとなるだろう。また近代の建築史が、非常に分かりやすい言葉で綴られているので、建築入門の本としても便利な一冊でもあるだろう。
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安藤忠雄建築の兵庫県立美術館を見て興味を持ち、読んでみました。建築だけでなく、比較文化論、現代文化論の観点からも読めて面白かったです。
[2005.11]
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安藤忠雄という人は建築を面白く魅力的に語るのがうまい。だから建築の面白がり方を知りたい人にはお勧め。建築に夢を見るようになります。
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建築に興味を持った時
初めて手にした建築の本。
すごく読みやすくて、近代現代の建築をよく知れます。
私のような素人にとってもおすすめ。
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ル・コルビュジェ、パリの街、オペラハウスなどなどが、
人の心を惹き付けてやまない理由を
建築の構造や歴史の側面から簡易に説明してます。
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住まい、広場、都市といった章ごとに、そこに存在する建築の背景と基礎情報から筆者の考えがうかがえる。コラボレーションの商では、筆者の建築に対する熱い思いも書かれている。
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半年間、建築と向き合っていなかったので
反省の意味を込めて読みました。
建築にかかわらず、
その分野の一流と呼ばれる人は
その分野に非常な程の情熱を持っていて、
たくさん考え、悩み、格闘し、形にしています。
【他の人がやらない領域までやり抜く】
これが出来る人が、一流なのだと思います。
さー、やるぞー。
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私は忠雄さんの信者ではないのだが、建築界で無二の叩き上げの仰ることは素直に聞いておいたほうが良いかもしれません。ただ、やっぱり人間上がっちゃったあとは、その程度と諦めも肝心でしょう。
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安藤建築、地中美術館がその自然に対する謙虚なコンセプトすき。
今回慰霊碑をつくられると知り読む。
諦めない、建築になにができるか、それは、説明や弁明なしに、出来たものが良いには決まっているが、建築家にはそこまで、大きなことはできない、というより、責任を持って取り組んでおられるかんじで好感を持てる文章でした。
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【建築の原点】
建築の原点は住まいにあると私は考えています。人間の最も根源的な欲求から生まれる住まいとは、そこに住む人々の生活や気候風土の違いがそのままに表れる土着のものでした。世界各地にある土着の住まいを眺めてみると、ときに驚くような表現のものもあり、改めて人間の生活の多様な在り方に気付かされます。
【旅について】
旅は人間をつくります。建築を学ぶ上においても、建築とは実際に現地を訪れ、自らの五感を通じてその空間を体感して初めて理解できるものですから、建築家はとにかく歩かねばならないと思います。
【日本の住まいについて】
便利ではあるけれども、ヴァナキュラーな住まいの持つような、地域につちかわれてきた経験に基づく差異は失われつつあります。そこには、多様性という豊かさも、住まうことへの思いも、夢も感じられません。
【集合住宅に関して】
都心のマンションの廊下、階段といった共有部分が魅力のない貧しい空間となっているのも、個が確立しないままプライバシーを重視するばかりに、そこで集まって住むという意味が考慮されていないからです。
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建築に興味があって、考え方をしりたい、という人にはおすすめ。
建築を専門に学んでいる人には物足りないだろうなという印象。
読み物としてはとても面白い。
西田幾太郎記念館この人が作ったんだ!っていう発見があったので私は星五つ(笑)
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なるほど、と思った部分もあったし、そうでない部分もあった。
掲載されている写真が少なく、白黒なので、視覚的イメージがとらえられなかったことも理由だと思う。
8章『場をつくる』では、均質化が進む現代においての「ここでしかできない建築」の価値について書かれていた。その通りだと思う。均質化が進んでいるのは建築だけでない。「ここでしか体験できない」「リアルの」「ライブの」価値については考え直す必要があろう。そうでないと、現実世界に生きる意味がよくわからなくなってしまい、味気ない。
11章『庭』では、日本庭園についての記述が印象に残った。庭園とは、そこに住むひとびとの「楽園」を現実世界に再現したものだという。日本では、自然とともに、自然に合わせて生きることが当然の感覚であり、その精神から生まれた日本庭園のなかにはすばらしいものが多い。現代日本の都市では、そのような精神から生まれた建築は少ない。もし、その精神を具現化できていたら、それはそれはすばらしい都市ができていたかもしれないな。
6章『都市Ⅱ』について。自分が住んでいる都市の、歴史的・文化的積み重ねというものは、目には見えないけれどとても大きな資産だと思う。どこに住んでいるか、によって、目に飛び込んでくる景色は違うし、そうしたら興味をもつ対象も変わってくるはずだからだ。ウィーンの中心部に積み重ねられた「空気」、味わってみたい(ただ、住まないとその積み重ねの享受には到らないと思う)。
写真が少ないのもあるだろうが、安藤さんの建築のよさはわからないものもあった。実際に行ってみないと。それから、現代アートを賛美する箇所がよくわからなかった。現代アートって、そんなにいいかな?好き勝手やってる、って印象。リートフェルトのシュレーダー邸も、そんなにいいと思わない(写真で見る限り)。(リートフェルトだと、Sonsbeek pavilionが好き。)地中美術館のコンセプトはすばらしいな、と思った。
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住まい
集まって住む
広場
都市1(二〇世紀の夢;都市に生きる;都市の記憶)
コラボレーション
場をつくる
人を育てる場
復興から
庭園
つくりながら考える
著者:安藤忠雄(1941-、大阪市港区、建築家)
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安藤忠雄さんの建築が好きで、ちょこちょこと行けるところに行っているので読んでみました。
実際に見にいったところの話などは、ふむふむ、なるほど、と面白いのですが、見ていないところだったり、また専門的な話もあるので、わかったりわからなかったりです。
大学の一般教養テキストみたいなので、建築を学んでいる方には良い本だと思います。