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転職を積み重ねていって、どのように仕事場を変わり、仕事の仕方が変わり、感じ方が変わってゆくかをリアルに疑似体験できる本です。
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会社への考え方を根本から覆してくれて良書。会社と個人の関係はあくまでも契約のそれであり、従属関係にあるべきではない。会社を取引先と考えることにより主従の関係や、浪花節的な間違った洗脳から解き放ち、対等な立場で考え、発言できるようになる。転職者の考え方を通して、転職をしない方にとっても会社との関係を改めて考え直せる。しかし、筆者がかくも過激??な性格の持ち主とは、これまでも少なからずそのような言動はあったが、想像を遙かに超えた方であった。
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転職5社目を考えているときに読んだので、いろいろ思うところがあった。ただ、筆者は東大で1社目三菱商事というエリートなのと、時代がちょっと変わってるので、あまり参考にならない部分もある。けど、転職に対する考え方、転職に至るまでの経緯は、とても参考になった。
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この本、10年くらい前に後輩に借りてそれっきりだった。
まさか今役に立つとは思わなかった。
10年前よりは雇用が流動化しており、かなり状況は違うと思うが心得としては役立つ。
1回転職してしまうと、そのあと転職への抵抗感がなくなるというのはとても実感できた。
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とても面白かったが、疑問に思った点もある。
まず読みながらの最大の疑問は、筆者は実行力もあり頭もいいしどちらかといえば人に使われるのが嫌な性分のようなのに、なぜ起業しなかったのか?という点でした。
しかし、この疑問は、本書の最後にでてくる言葉「転職には快感があります」で謎が解けました。
筆者は、何度かの転職を経験するうちに、優秀な自分をうまく売り込んだ時の達成感と自分自身が必要な人材と認められたという満足感ゆえに、一般人が感じるような転職のハードルをうまく下げ、自分が転職したいときに転職するというポジティブな転職活動だと納得させたことだったのではないでしょうか?
まあ、並の会社では、これだけの転職暦をもった人材を受け入れるにはかなり躊躇するのでしょうが、筆者の専門知識やコミュニケーション能力はそうした逡巡をも凌駕させたのでしょうね。
勤め人は、大きく2つに分類されるわけです、組織になじめる人とそうでない人。
筆者の歯に衣を着せぬ発言は、特に上下関係を重視する日本の組織では軋轢を生みますので、やはり外資系への転職は必然だったと思われます。
また、横の人脈をうまく活用する点でも優秀です。
私が、本書で感心した筆者の視点をいくつか紹介します。
「日本の運用会社の最大の弱点は、技術や人材ではなく、経営者とその取り巻きなのである」(P121)
「(略)自分がすぐクビなると心配したわけではないが、建設的な仕事が進まないことと、自分自身の仕事の能力が向上しているという実感がないことに焦りを覚えた」(P1123)
「(外資の)ベースサラリーはあまり(交渉時点で)上げ過ぎるとリストラのターゲットになりやすいし、ボーナスの方が退職金への繰り入れやストックオプション等節税の手段が利用しやすい」(P147)
「外資系証券の世界の「ポリティックス」、要は足の引っ張り合いは、しばしばひどく真剣なものになるが、これはお互いに生活がかかり過ぎていて、日本の会社のように「建前」を武器に正論を述べるようなゲームは通用しない」(P193)
「日本的人事体系は、組織への同化を基本とし、互いの嫉妬をインセンティブとして、小さな差の意味を最大限に強調することで社員を競争させる一方で、大きな差は作らないという一定範囲での結果平等を保証してきた」(P200)
「(実績報酬型の人事システムは)人事権という名の会社における最大の権力を手放したくない、日本の会社の企画部門や人事部門の人に受けがいい。自分たちの立場を温存しつつ、一見合理的に経営できているように感じるし、現場を把握した気分になるには都合がいいのだ」(P207)
「十分な権限を与えず、結果にだけ実績評価を適用しようとする、日系企業でしばしば行われる不思議な実力主義は、外資系を経た常識で見ると能率の悪いママゴトのようにみえる。(中略)要は、情報と能力を持っている者が十分な権限とインセンティブ(同時に責任も)をもって、人も含めた経営資源を動かすシンプルな仕組みの方が戦闘力があるということだ」(P212)
「ビジネ��の意思決定はそのビジネスを一番よくわかっている人が行う必要があるし、意思決定をする人物は相応の責任を持つ形にしなければならない」(P273)
「筆者の雑誌でのコメントが関係先の怒りを買って問題になったケースでは、(三和総研)社長が相手先に説明に行き、その後、研究員が意見を言うことに関しては一切規制をしないし、ビジネス上の都合など考えなくてもいい、ただし正論をいうように、という社内メールが社長から届いた」(P276)
「ある講演で、「あなたは会社にとどまって中からよくしようとはしないのか?」と質問を受け、一度以上は改善について働きかけていて、会社が具体的にやる気を見せている間に辞めたことはない。自分の人生の時間は有限なので、ここは自分の場所ではないと早々と見切りをつけることはある、と答えた」(P284)
こうした筆者の言葉を羅列しているだけで、筆者の頭の良さがわかります。
そして、この本は転職体験記であり、転職を希望する人向けの指南本ではあるのですが、就職活動をしている新卒の人たちにもお勧めできる本です。
一度就職したからと言って、会社の飼い犬ではないんだという意識を持つことは長い会社人生においても重要だと思うからです。
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想像以上に中身の濃い本であった。
バブル前後の国内系/外資系金融業界の雰囲気も含めて大変興味深い。
また、氏が一貫して「プロフェッショナリズム」と「自由」の原理に貫かれていたという点は大変共感する。
その上で、筆者の体験が事細かく書かれていて、いちいち参考になった。