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紙の本
華麗な翻訳文体は必見の価値あり
2002/08/17 16:32
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ごんだぬき - この投稿者のレビュー一覧を見る
正直、定価が高かったので購入には随分と悩んだ。しかし以前から欲しくてたまらなかった作品である。挿絵も素晴らしい。原文主義(なるべく翻訳に頼らない)という妙なこだわりもあり、本屋の書棚を何度も往復してしまった。意を決して文に目を通してみると……即決で購入していた。
というのも、理由がある。翻訳モノの善し悪しは当然ながら、翻訳者において決定される。須永氏の他の書物も持っている身としては信頼してはいるものの、やはり江戸時代のこの面白さ、如何に現代語訳されているのかがネックであった。結論はいたって単純。心配ご無用、よけいな杞憂であった。
何よりも素直に嬉しかったのが、翻訳の文体である。まるまる「今風」の現代語訳にはなっておらず、非常に流麗且つ雰囲気のある文章で、訳しておられるのだ。そのため江戸時代のこの種の文学の雰囲気をより生き生きと描き出しており、読者としてもついつい自分がそのまま原文を読んでいるかのような錯覚まで覚えてしまうという特典つき。いやはや、我が購入に一点の悔いなし、と読み終えて叫んでしまった。勿論、本書の内容も非常に面白くわくわくさせられたのだが。
古典文学好きだけではなく、文楽や歌舞伎など古典芸能好きにもお勧め。むろん、幻想系がご趣味の方にも。
日本語の美しさを再認識させられた一冊である。
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