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角川ホラー文庫から出ている本です。
ハヤカワのSFハンドブック同様、今後の読書のために買ってきた手引き書。
うーむ面白そうな作品は結構あるけど、絶版になっているものが多いんですよね。
とりあえず、ロバート・R・マキャモンの『スワンソング』とダン・シモンズの『殺戮のチェスゲーム』だけは是非とも復刊して欲しいものです・・・。
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'97年に選書版で出版されたものを加筆再構成した増補版。
海外ホラーの翻訳、紹介を数多く手がけている筆者だけあり、その情報量はさすがのもの。欧米の怪奇/恐怖/ホラー小説の歴史を、文化史に絡めて詳説した第一部、≪フランケンシュタイン・吸血鬼ドラキュラ・狼男≫の三大モンスターについて語った第二部などは興味深い。そこら辺を知りたければこの一冊でほぼ事足りるだろう。
……が、いわゆるモダンホラーをサブジャンル毎に扱った第四部は「どこかで読んだまんまだなぁ」と思ったら、みな文庫の巻末解説を収録(無論執筆はこの著者だが)したものだし、第五部で「究極のモダンホラー・ベスト100」と銘打って長編60、短編・アンソロジーを40挙げているが、こちらも大半が絶版でほぼ入手不可のものばかり。
折角文庫で増補版として出すのなら、選書が出た以降に出版された作品についても取り上げるとか、取り上げた名作(怪作)がどんどん姿を消している現状についてももう少し触れてくれても良かったんじゃないか?と思う。
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ホラー小説というジャンルを俯瞰でき、さらに後半はブックガイドや滝本誠氏との対談が読めたりもする豪華な1冊。3バージョン出てるけど断然コレ。
大まかな流れとして、ゴシックロマンス→フランケンシュタインの怪物、吸血鬼(≒ゾンビ)、狼男(≒二重人格)といった3大モンスター→"恐るべき子供たち"ホラー→S・キングの台頭→スプラッターパンク→サイコサスペンスと、
ホラーの主流が辿った道を分かりやすく解説してくれており、もうコレさえ読んでいれば"知ったかホラー読者"としては言うことなし。
………ケッチャムの野郎は普段からだいぶイカれてるのが分かった。高い知性が窺い知れるだけに、それだけにイッてるなと。