紙の本
ドイツ的な教育方法
2016/08/06 14:59
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投稿者:凱田伊太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は日本とドイツの文化や生活など様々な面での違いを、著者の実体験をもとに書かれている。 私が特に関心を持った部分は、子供の教育方法である。 日本の教育は周りの人々と協力し協調性を養っていくことが主となっているが、ドイツでは個人の意見を尊重する事を教育の基盤としている。そのため、ドイツの子供は自立心を持つ時期が日本人より早く、10代前半の頃から将来の事を視野に入れるのが当たり前となっている。 この事を日本の教育でも取り入れていくべきだと私は思う。勿論協力する事はとても大事な事ではあるが、その反面、周囲に混ざる事で自身を主張する機会が減ったり意見を言わず周りに流される事に慣れてしまい、いざ大事な選択を迫られた時にしっかりとした判断が出来ない人が多いの現実である。また、集団でいるとどうしても上下関係が生まれてしまい、そこからいじめへと発展していってしまう。多少の集団行動は団結力を養うために必要だが、小学校のうちから少しずつ個人行動を習慣化させる事も必要だと私は推測する。さらに、ドイツでは5歳の時にはきちんとした文章で話す事が求められている。これもドイツ独特の教育で、自分の考えを上手く相手に伝える事を目的としている。日本でも、ドイツほど徹底させるわけではないがこれらを取り入れていけば、会話力や語彙力は伸びるであろうしその後の勉強にも良い影響を与えてくれると私は思っている。
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子育てというよりもドイツにおける子供を取り巻く環境を紹介した本。
一人の筆者の一冊の本だけをよすがにするわけにはいかないが、大変興味深かった。
教育や子育ての方法に若年に対する信頼を感じる。
とくに戦争世代に対する対応に日本との違いを色濃く感じた。
日本がいまだ戦後を引きずっているのはこのあたりが原因の一つかと。
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ドイツと日本を比較したうえで、双方の長所と短所が説明されているのがよかった。ドイツでは10歳でいったん、進路の選択(将来高等教育まですすむか、職業教育をうけるか)をするというのが興味深い。
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私は、母から「あら。すごいわね!」なんていわれたことがない。友達のお母さま方と話しているときも「うちの子は…」と私をほめているところをあまり見たことがない。母は、謙遜していっていたのかもしれない。しかし、幼かった私はとてもショックで悔しかった。日本のお母さんはどんなに自分の子がほかの子よりも優秀でも人前で自慢したりしない。できるだけ控えめに相手を敬う。それが日本でいう謙遜の文化だ。それに対し、ドイツのお母さんはとにかく自分の子供はほめちぎる。ほめて伸ばすがドイツ流子育てだ。確かに私が半年留学したとき、私のホストマザーはどんな小さなこともほめてくれた。慣れていない私は馬鹿にしているのかなと思ってしまうくらいだった。また、ほめるだけでなくて、しかるときも子ども扱いせず、一人の人間として、ちゃんと言葉でわからせる。それが当たり前だと思っていたことも、他の国ではありえないことだったりするのだ。
これはこの本の「親として心がけていること」の章に書いてあることを読んで思ったことだが、日本とドイツの教育の違いも理解でき、自分が将来子供を産んだときにこうしようと考えられるような情報が盛りだくさんで役立つと思った。
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とても興味深く読んだ。
特に興味深かった所はドイツでは早めに進路決定によって学ぶ学校も分かれるが、違ったと思った時に軌道修正が出来る所。非常に柔軟でいいなと思った。
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「ドイツ式の子育て礼讃」という感じの本ではありません。
冒頭部分に「ドイツは自立するための教育」とあったので、それについて知りたかったのですが、あまり深く掘り下げられず…。
どちらかというとドイツの学校や子育てスタイルについて広く浅くわかる内容です。
フランスの学校では万年筆を使うと聞いたことがありましたが、ドイツでも同じとのこと。その理由が「ノートが再生紙で白くないから」。なるほどー!鉛筆で記入すると見えにくいそうです。
ドイツ式で良いな、と思ったのが、健康のために散歩をするということ。雨の日でも子どもをつれて散歩!外の空気を吸ってすっきりするというのは、取り入れたい習慣です。
そして、ドイツはナチスドイツ時代の諸々がトラウマになっているんだなぁと。ナチスを思い起こさせるような行動はしないことや、他国に迷惑をかけたぶん、今は進んで移民を受け入れているところなど。
読み物としては面白かったです。