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紙の本

対立する見解、難航する捜査。

2002/07/31 13:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:亀豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 凍てつくような晩秋のミネアポリス。公園で頭部を切断された若い女性の焼死体が発見された。連続殺人犯“火葬人”の三人めの犠牲者だ。被害者は地元の有力者のひとり娘ジリアン。が、その犯行を目撃していた少女がいた。彼女を保護することになったのが、代理弁護人ケイト・コンランだった。そこにかつてFBIの同僚で恋人だった心理分析官クィンが捜査に加わり、五年ぶりに再会。辛い別れの過去をもつ二人は、心の傷に苦しみながらも協力して捜査を進めるが・・・。(カバー裏より)

 普段は普通に生活していながら、頭の中で残忍な犯行を思い浮かべ実行する狂気の男。
近くにいながら特定することの難しい犯人を追いつめていくお話。

 二人の犠牲者は売春婦であったが、三番目の被害者が地元の有力者の娘である可能性が高くなったとたん、事件を捜査する側の事情も一変する。
FBI長官直々の命により、優秀な心理分析官が呼ばれ、大々的に行われる記者会見。
 この機会に注目を浴びようとする上層部の人間も多く、慎重に時間をかけようとするケイトと意見の対立もしばしば。

 事件の捜査も描かれているが、内部での対立の様子が多く描かれている。
主人公ケイトが代理弁護人であるためもあってか、捜査の展開を楽しむ、というよりは、捜査する側の内部事情を楽しむ、という感じが強い上巻である。

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