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紙の本

棋士たちの素顔

2002/11/20 17:20

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投稿者:katu - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトル戦でもない限り、棋士は普段将棋会館の対局室で将棋を指している。そこで全力を振り絞っているわけだが、実は将棋会館には「控え室」というものが存在し、そこで対局のない棋士たちが面白そうな対局を盤上に再現し(これを「継ぎ盤」という)、研究しているのである。対局室が「表」ならば控え室はいわば「裏」である。ここにこそ棋士たちの素顔があるといってもいい。

控え室に集まるメンバーも日によって違う。たとえばこの日は羽生、村山、郷田、先崎、行方という若手の天才たちが集まった。著者はこの中に助け舟を出すものがいないと嘆く。
「仮に、私がヘボな手を言おうものなら、羽生は「エッ? そんな手あるんですか」と驚いてみせるし、村山は虚無のまなざしをちらり浮かべて下を向くだろう。郷田は、いやな目にあった動物がするように、フイと知らん顔をする。先崎、行方は、顔をしかめるだけですまない。想像できないような辛辣な一言が出るはずだ」。
このようなメンバーと一緒にいるときはうかつなことは言えない。かといって黙っていては見くびられる。「羽生、村山に、あいつは強い、と思われれば、タイトルを取ったも同然」なのである。控え室といえども、ときに真剣勝負の場となるのだ。ピリピリとした雰囲気がよく伝わってくる。

もちろん控え室がいつもこんなにピリピリしているわけではない。こんな日もある。
「この日の控え室は、13日とちがってやさしい棋士がそろっている。まず田中寅彦、森下が現れ、つづいて日浦、佐藤康光、さらに島も姿を見せた。
 こういう人達なら、継ぎ盤でヘボを言っても、あからさまな嘲笑は受けないですむ」。
日浦が森下に対して、こんな詰め将棋がありますよと継ぎ盤に並べ、みんなで解き始める。
「やがて佐藤も加わった。先発組はもう30分も考えている。なるほど難しいらしい。さらに島も来て、全員参加の知恵くらべとなった。和気あいあい、13日とは、同じ天才でもだいぶ違う」。

まるで自分も同じ控え室の片隅にいて、棋士たちの様子を見ているような気がしてこないだろうか。これが「新・対局日誌」の真骨頂である。

付録の小冊子「名人論」は阪田三吉の巻。「銀が泣いている」で有名な関根金次郎との一局も紹介されている。

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