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〜現代の生産が人間にとってなんの価値もないばかりか、むしろ、人間を破壊しているといえば、それはいいすぎだろうか。私はほんとうに実感として、そう思われるのである。〜〜〜〜以上のように、われわれは労働というものの概念を、まったく新しく考えなおさなくてはいけないし、我々自身の全生活を一分でも一秒でも大切にする立場をとらなくてはいけない。そして、そのことは同時に、自分と他人という分離をなくした、あるがままのわれわれという立場をとることなのである。~
人間を破壊しない生産、労働ってなんだろう。
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とても勉強になった本だった。
農業の本というよりも、現代哲学書という感じがした。少し明瞭でない文章があり、理解し得なかった部分もあり、また10年後ぐらいに読むと理解がさらに深まると思う。
この本を読んで、昭和史についても興味がでてきた。
色々な要素が盛り込まれた本だった。
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農業に対する専業化を外し、Wワークも含めた未来志向の農業論。植えつけられてきた価値観を外し、農業の可能性が未来の可能性ということを楽しく穏やかに書かれています。
文中のエコファーマー(持続農業認定農家)とウェルネスファーマー(農業の多様な価値を担い、農を楽しむ)の連携することへの話は、世界レベルで注目の一文です。
21世紀の日本と世界の進む道において、希望ある方向性を示している一冊。
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藤本敏夫、ゼンガクレン時代の活動家で加藤登紀子の夫。その名前だけはなんとなく知っていた、著者のことばを教えてくれたのは鎌田實先生。
「人間に地球を道ずれにする権利はない」「地球の上に土下座して、すべてをそこからはじめたい」
311以降、うすぼんやり考えてきたこと。
東北復興支援のお手伝いといいながら、311以降農業の真似事のようなことをさせていただいてきた。そして、そこでうすぼんやり感じていたことが、藤本の言うあたりまえのこととして明確に言葉となって語られていた。
ただ、うすぼんやり感じているばかりではいけない。場合によって闘うことも必要だ。藤本敏夫はやはり闘士だった。
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先日、田舎に移住して20年の
若い(40代前半)友達と逢った。
ーコロナ? いゃあ あんまり意識しないですねぇ
なにせ 食べ物(米、野菜)は自分たちが作ったものだ し
たいがいのものは 近所で融通するから
なんとかなりますね
彼らのような若い家族たちが三組ほど住み着き始めて
それを応援してくれる地元の爺様、ばあ様たちがいてくれるようになり
今に至る彼らです
この一冊に描かれている
「農的幸福論」を地で実践している
人たちがいる
それだけに 藤本敏夫さんがおっしゃる
一言一言が気持ちにすんなり届いて来ました
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ひょんなことがきっかけで、読んだこの本。
加藤登紀子という人の生き方を知ることにもなったし、
彼女の夫がどういう人だったのかもとりあえずは本を通して知ることができた。
「今西錦司」という偉大な学者のことも知っていこうと思う。
〈本から〉
今西錦司
「現場に聞け」「野に出ろ」「山に登れ」
『私の進化論』
消費者から生活者へ、そして農的生活へ
共同体とは人間と社会と自然の流れ
どの職業も「専業」はなかった
「農業生活の復権」
「生活の農業化」
人びとと「農」とのかか割の復権
自己能力の開発の実感
楽しいことをやろうぜ
楽しくなかったら人生じゃない
そのためには何が必要か
健康とよい友達
この楽しさを見つめてみると、自己能力の開発ということがある
基本的には、あくまで農的生活