投稿元:
レビューを見る
2.26事件を扱ったタイムトリップもの(?)といえば、宮部みゆきさんの「蒲生邸事件」が大好きなんですが、これもおもしろかった! 歴史に「if」はないんだけど、これは既に改変された歴史を元に戻そうとするストーリー。
「好奇心は人類に与えられた最強のギフトだからね」の言葉どおり、ボタンがあれば押したくなる、フタがあれば開けたくなる、歴史を遡れたら変えたくなる、それが人間。さまざまな葛藤の末、歴史は修復されるわけですが、最後の「溶けかけた雪は黒く汚れていた」というのが、この後の日本を象徴しているようで切ない。それでも、この暗黒時代(と言っても良いでしょう)を抜きに、今の日本は存在しないんだもんなあ。うーむ。
新選組などもそうですが、それぞれが自己の正義に基づいて、最善と思われる行動をする。それが真の最善ではないということを、後世に生きる私たちは知っている。本書における登場人物たちも、そんな歴史の結果を知って、本来の自分達の行動を、少しでも良い方向に持っていこうと画策する。その「悪あがき」とも言うべき姿に、私は胸打たれるのです。
猫の正体はちょっと期待はずれだったなあーと思いつつ。張られた伏線もそれなりで、ねじの回転をたどるように、はまり込んで読めました。
投稿元:
レビューを見る
「ねえ、変でしょう?」
映画より舞台、舞台で見たい。恩田陸怖さも歴史も抑えてあって厚さも厚く読みごたえ充分。
投稿元:
レビューを見る
060811 うおー二・二六事件って何だーー?!まじ最初入れなくて挫折するかと思った。昭和史も面白いやもー。リアルだった。歴史は変えちゃいけないよ。どんな悪いものでもね。とか。
投稿元:
レビューを見る
僕はSFっぽいのって苦手だな、この本を読んで再確認した。
最終的にそんなのを無視して、上手くまとってるのかもしれないけど、
途中からうーんって感じで読み終わってしまった。
投稿元:
レビューを見る
歴史をねじと見立てて、その回転を変えることが出来たらというお話。2・26事件が舞台だった木がするけど、日本史選択じゃなくても全然楽しめる!!
投稿元:
レビューを見る
2・26事件を題材に扱ったSFものです。複数の主人公の視点から読めるので、読みやすいと思います。
過去に戻って失敗を修正できるならばどの時点を直すのか...
投稿元:
レビューを見る
近未来。
時間遡行装置の発明により過去に介入した国連は
歴史を大きくねじ曲げたことによって
人類絶滅の危機を招いてしまう。
悲惨な未来を回避するために
もう一度、過去を修復してやり直す。
その介入ポイントとして選ばれたのが
1936年2月26日、東京「二・二六事件」の早朝。
そして史実にかかわる3人の軍人が使命をおうことになる。
過去の修復はできるのか!?
二・二六事件を題材としたSF
作中で使用される用語をを早い段階で理解できれば
相当楽しめるはず。
中盤までは読む手が止まらないほど面白かったのに
話の収束の仕方が気に入らなかった。
投稿元:
レビューを見る
人類を悲惨な運命から救うべく、国連に歴史の介入点に選ばれた1936年2月26日、東京。
時間遡行によって歴史を修復するため選ばれた安藤大尉らには別の思惑が…。
著者新境地の歴史SF大作
投稿元:
レビューを見る
楽しかった!でも、最後の展開がやや陳腐。マツモトに感情移入がもう少ししたかった。昭和を生きた人たちに憧憬。
投稿元:
レビューを見る
初めてSFを最後まで読んだ。SFアレルギーを発症することなく、テンポの良い文章とよく練られた構成で楽しめた。ただ、最後の収束の仕方は不満。急に低レベルな作品に堕ちてしまったように思う。安藤中尉なり、マツモトなり、もう少し人物をよく描けていれば作品の輪郭がはっきりしたように思う。SFファンじゃないからそう感じるのかもしれないが。途中ちりばめられた挿話の意味が最後に解けるのだけれども、それに対するくどい説明じみた部分が少なくて、その分読了後に想像したりして楽しめた。よく頑張りました、というのと、ひょっとしたら何回か読むと登場人物をつかむことができるかも、という期待をこめて★3つ。
投稿元:
レビューを見る
頭が混乱する部分も少なからずありましたが、そこを乗り越えた後はかなり読むペースが早かったです。それくらいおもしろかった。これのお陰で2・26事件と5・15事件が分からなくなることもなくなしました(笑
投稿元:
レビューを見る
好き嫌い分かれるかもしれないけど、
私は大好きです。
2・26事件を題材にして、おもしろく話しが書けるもんだなぁ、と。
歴史が大好きな私にとってかなり楽しめる本でした。
個人的には栗原が好き(笑)
投稿元:
レビューを見る
恩田陸。日本史。タイムトラベル。このキーワードに惹かれる人には面白い。惹かれない人にはさっぱり。時間のマトリョーシカ!あたしは好き。傷つきやすく苦く若い魂を持て余している。人間は好奇心だけでどこまで行けるのだろう。行くことを許されるのだろう(でも、誰に?)
投稿元:
レビューを見る
難しいし、ちょっとあきらめようかと最初は思ったけど、途中から止められなくなった。このへんの近代史が私は苦手なんだけど、これを機にいろいろと親に聞けてよかった。
投稿元:
レビューを見る
初めて読んだ恩田陸作品。「時間」を扱いながらそれぞれの人の描写がとても良くて大好き。(読了'06/10)