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安田弁護士のオウム事件についての本の時は裁判所の刑事訴訟法違反だって言って徹底的に裁判所を叩いていたが、裁判所の視点からするとこういうことを思ってたんだ、と感心したところがあった。法曹を目指すとき法曹三者それぞれの思いを理解して、自分の目指す法曹像って見えてくるものではないか、っとこの本から考えた。
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法律家の中でも一番カッコいい(独断だけど)裁判官。人が人を裁くのは大変なんだなと思った。この本を読み終わった後、裁判官に裁かれることのないような人生を送らなくてはと心に誓った。
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人を人が裁く上でもっとも必要なことは人間性なのかもしれない。
その人に発言で人生が決まり、また変わる力を持ったことを考えれば、法の知識があるのはあくまで前提に過ぎないのかもしれない。
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研修所の某教官が最後に紹介してた本です。
新聞の特集連載をまとめたもので、5年ほど前なので若干古いですが、普通に面白く一気に読めました。
裁判官がここまでマスコミに本音しゃべってるってなかなか無いです。
特に前半の刑事裁判のあたりは、かなり率直な意見が述べられてて驚きました。
裁判員制度の向けて、というなら、ぞろぞろ出版されてる法律用語の揚げ足取り本の3倍くらい参考になるかと。
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私達はメディアから「裁判官は世間知らず」「庶民感覚が無い」等、負のイメージを植えつけられていないか。
本書を読むと、これら広く信じ込まされてきたこととは逆の様子が見えてくる。
中には裁判官には不適格な人物が何かの訴訟で判決を下し、それがトンデモ判決としてマスコミをにぎわすかもしれない。
しかし、その仕事に不適格な人はどの職場にもいるのでは。
確かに自分が裁判でこのような裁判官に当たったらと思う怖いが。
おおむね、一人一人の裁判官はそれぞれの訴訟に対して真剣に取り組み、人が人を裁く難しさに悩みながら判決文を書いているように思える。
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面白かったです。
おもに世間で話題になった事件について、それを扱った裁判官に取材して書かれているのですが、それぞれの裁判官の苦心や苦悩が伺われます。
それと、あんなに話題になった重大事件なのに、裁判の結果、被告人がどのような刑を科せられたのかについてはよく知らなかったことに気付かされました。ずいぶん前に思える事件の犯人が、いまだ刑務所で服役中だったり、逆にあんなに重大事件を起こした人がもう刑を終えて社会復帰している、もしくはいまだに控訴・上告して係争中とか。。
ちょっと前にやっていたNHKドラマの「ジャッジ」を思い出しましたが、これは実際の裁判官に取材して書かれたものなので、よりリアルに裁判官を身近に感じます。
裁判官とて「神」ではないとは分かっていても、でも絶対的で遠い存在だと思ってしまいます。裁判官の仕事は、ほんとうに厳しく、責任の思いものなのだなあ。。
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[ 内容 ]
「判決と国民感情に隔たりがある」「裁判に信頼が置けない」という声が聞かれ、裁判官による不祥事もしばしば取り沙汰される。
司法制度改革をめぐる論議でも、「国民が裁判に積極参加できるシステムを」との意見が大勢を占め、裁判員制の導入が決まった。
司法の担い手である職業裁判官たちに今、何が起きているのか。
法服をまとった「聖職者」たちの重責と苦悩とは。
人が人を裁く現場を追い、あるべき司法の姿を探る。
[ 目次 ]
第1章 刑事裁判(東名高速二児焼死事件 オウム真理教事件・松本智津夫公判 ほか)
第2章 民事裁判(ハンセン病国家賠償請求訴訟 尼崎公害訴訟 ほか)
第3章 最高裁判所(ある分限裁判 十五人の判事の人選 ほか)
第4章 素顔の裁判官(抜擢判事の挫折 自殺したエリート判事 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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「裁判官は世間知らずだ」―そういう批判がよくなされるが、この本を読んで、裁判に裁判官を通して世間を持ち込むことには限界があり、にもかかわらず裁判官には過大な期待が寄せられていると思った。
あらゆる場面で生じる、あらゆる専門性を持つ事件を扱う1人あるいは数人が、そのすべてに精通することは不可能であるし、それを要求するのであれば現行の司法制度を根本的に改革する必要があると思った。
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「警察官の方が僕より条例に詳しいこともあった。僕は法律の専門家というより,方の精神の専門家であろうと思った。そして,『素人の専門家』を心がけた。いかに健全な探求心,好奇心,常識を持ち続けていられるか。」(岡本健・元大阪高裁部装活)
「法的に原告を救済すべき事案が来たら,裁判官は法解釈でどこまでいけるかを真剣に考え,燃える。法解釈は生きているということだ」
「当事者にとっても君にとっても同じ事件は二度とない。一つ一つに全力を尽くさず,次の事件できちんとやるというのは言い訳にすぎない。裁判官失格だ」
「裁判官はいい格好をしてはいけない。『国民の目線で』というのは美しい言葉だが,国民の喝采を受ける気分で裁判をしたら大変なことになる」(可部恒雄・元最高裁判事)
「下級審の裁判官がハッスルして,こちらをうならせるような判断をしてくれないと,最高裁の判例も動いていかない」(山口繁・元最高裁長官)
新聞社が書いたということで裁判所に批判的な本かと思いきや,裁判官が色々なことを真剣に考えていて,ゆっくりではあるけど裁判所も判例も変わっていってるという,前向きな本。良かった。
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話題になっている量刑で悩む裁判官たちの話。
オウム、東名高速二児誘拐事件、新潟少女監禁事件などごく最近の事例が多く、事件背景を読者がよくわかっているだけに、裁判官の苦悩をより理解できる。(発売当時)
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司法は三権の中で最も独立した権力。裁判官の拠り所は社会的要求でなく適切な刑罰の適用。でないと刑が法を無視して一人歩きしかねない。法が時代不適合になっていると思われるなら、改定するのは政治(行政)の義務。裁判官の、公に出せない人間味が興味深い。
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嬉しかったのはこの本に関する前向きなレビューの数々。人間味がわかったとかどんなことしてるか分かってよかったとか。こういう取組みはよい、私自身聞いて書き集めたり話したいぐらい。自分の立場から見ても、刑事・民事は勿論、全国3700人弱の裁判官の母体の中から幅広く紹介してくれてるな、仕事のいい面悪い面もバランスいい印象。
「誰が何と言おうと私達はちゃんとやってる」とか「上級審でひっくり返されなかったからちゃんとやってるんだ」みたいな内部的な評価や満足だけでなく、こういう視点も意識していくべきだと思う。
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裁判官の人となりや仕事のあり方について、今まで知らなかった内部事情も踏まえて紹介している。考慮すべきは多々あり、時に批判を受けるような判決であっても、公正中立の立場で最大限の考慮がなされたものなんだとひしひしと感じた。
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裁判官は、誠実でなければならない。そのすばらしいプレッシャーに、まじめに取り組む人たちが多いことには安心する。
九州大学
ニックネーム:すず
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「裁判官には国に遠慮し、おもねる傾向が強かった」と過去形で記載があるが、現在形でしょう。
また、過去の判例を重視し、その理由として整合性なり地域による格差がないようにというような論理が使われるが、言い逃れできるように過去の判例と照らし合わせているだけとしか思えない。
制度的な欠点はあるにしても、やはり裁判官は国より、自分よりなんだなと再確認した一冊。
口が重いであろう裁判官の話を載せているのは労力がかかっているだろうとは思う。
払ってもいい金額:500円
(追記)こんな記事がありました。
パナホーム訴訟、会社と弁護士が高齢女性へやりたい放題 庭園破壊&高額虚偽請求
http://news.infoseek.co.jp/article/businessjournal_131811/
私も裁判を見たことがありますが、少額訴訟だったせいか、事実確認など非常にいい加減で、初めに判決ありきで誘導的に進めるなぁと思ったことがあります。