紙の本
実は癒しの一冊かも、、、。
2005/10/21 22:56
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投稿者:読み人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
芥川賞受賞と、いうことで、読んでみました。
表題作の他、二編収録されている短編集です。
大道さんは、人間の持っている、嫌な部分、ダメな部分も
あからさまに書き、
でも、それって、しょうがないんだよねぇ、、へへへへへへ
って、感じで、笑いに変えて、
そういうところも、含めて、人って生きていくんだ。
と、書かれている様に思います。
こうありたい、とか、
ああなりたいとか、理想を思って、
そのギャップに、苦しんだり、悲しんだりする毎日なのですが、
そういう、ダサいところ、ダメな所も、
認めていかなければ、いけないと
僕自身も最近そう思う様に成りました。
でも、夢や希望を持たないと、生きていけないし、
理想や、夢を持つことこそ、ポジティヴに生きることなのに、
それが、高すぎても
挫折と、ストレスになってしまうし、
と、人って本当に難しいですね。
そんなことを、思いました。
結構、突きつける様に、シビアに描写してあるのに、
その実は、逆で、
それで、良いんだよ、の、
癒し系の、一冊かもしれません。
紙の本
しょっぱい受賞
2003/03/02 18:33
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投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
第128回芥川賞受賞作。物語は三四歳で独身の「わたし」が「としよりの運転だから、手が滑ったり目がかすんだりし、うっかり心中にでもなり兼ねないとこころして、助手席に乗った」場面から始まる。「としより」と揶揄される九十九(つくも)さんは、「わたし」の父と同級か少し下、でも六十は越えている人のいいおじさんである。これだけの年の差はあるが、二人は先週寝床を共にした関係でもある。動き出した車は海岸沿いを走っていく。まさに潮の香りで「しょっぱいドライブ」(この題名は芥川賞の選考会で「稚拙すぎる題」と酷評された)だが、二人の関係もかなり「しょっぱい」ものだ。
芥川賞の選考委員である黒井千次氏は「二人の間に計算と無垢、太々しさと純心とのドラマが生れる」と評しているが、九十九さん以外に遊(あそび)さんという憧れの彼氏を忘れられない「わたし」は、物語の主人公としてはあまりに貧弱のような気がする。黒井氏がいうような「なにがあっても低い姿勢でしたたかに生き続ける人間の力」が、私には感じられない。そこには単に物語の成り立ちとして造形された薄っぺらな女性がいるだけだ。
選考過程の会見の席で黒井氏は「元気が出ないという否定的意見もあったが、元気が出ないということを書こうとしている。いかにも小説を読んだという読後感がある」と評価しているが、小説とは一体何なのかという議論を選考委員の間でもっとなされてしかるべき作品だったように思う。元気が出る出ないということではなく、小説が読み手に与える感情の緊張感がこの物語にはない。少なくとも高樹のぶ子委員がいうような「厚みのある秀作」とはけっして思えない。
物語を読むということは、個人的な行為である。だから、ひとつの物語をどのように読んだとしても、それはあくまでも個人的な感想である(実際芥川賞の選考委員の中でも石原慎太郎委員や村上龍委員は否定的な意見を述べている)。しかし、これが芥川賞という新人発掘の文学賞の選考であるならば、やはり文学としての一定の水準は維持すべきだろう。「この賞はいよいよ内向的になっている」という池澤夏樹委員は「賞を惜しんではいけないと思って」この作品を最後に推したらしいが、そのような選考自体が最近の小説を小さくしているような気がする。「芥川賞受賞作」として書店に並んだこの本が、どのような読まれ方をするか、気にかかるところである。(なお、本文の選考委員の選評は文芸春秋三月号から引用)
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芥川賞受賞作。この人の作品だと「裸」は以前読んだ事があったのですが、今回収録されている3編ともまたダメダメな人を描いています。
表題作の「しょっぱいドライブ」は特にですが、生真面目に読んでいると、「こんな生き方じゃだめだあ」と怒りが湧いてきます。まず、自分に言い聞かせるべき台詞なのかもしれませんが。。(2004.9.8)
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『ミルク』の時にあまり良い印象が無かったのですが、この本はあの時よりまだ良いと思います。
それでもやっぱり、著者の作品はあまり好きになれないかなー。
さらりと読んでしまえば「あぁ面白かった」とか思うかもしれませんが、私みたいにじっくりと読んでしまうと何だか物足りない感じがするんですよね。
著者の書き方が悪いとかそういうわけじゃないんですけど、著者の作品の大半は読み方で好き嫌いがハッキリと出てしまうんです。
でも、ああいう書き方もあるんだなと、いろんな意味で勉強になりました。
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こんなにだらしなく生きていっていいのだろうか?いい人はいいんだろうな。。読んでてねむーい気分になってどうでもいいやーという気になってしまうので、落ち込んでる人は読まないほうがいいかなあ。
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タイトルがいいですね。「しょっぱい」って、本来の塩味がきついという意味を離れて、ちょっと、感覚的にイタイ時にいうようになってますよね。私自身はうまく使えないんだけど。この本は、まさに、「しょっぱい」感じなのかもしれないなあ。単純じゃないの。文体も、登場人物も、いたって普通なんだけど、淡々とした語り口で語られる普通のストーリーのなかで、ハッピーエンドでもなく、強いメッセージやコンセプトが心に残るわけでもなく・・・。しょっぱい感じなのです。
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2005.08.31. 芥川賞受賞作。う゛ーん。どうも、その基準がわからん。34歳で独身の主人公と60歳で妻子持ちの九十九さんとの、微妙な恋愛模様。たらーりと続く文章に飽きてしまった。表題作よりも同時収録「タンポポと流星」の方が好き。著者はアッパレ傍若無人だけれど、共感を持てる女の子を描くのがうまいと思う。
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すごい辛口です!
人間の汚い部分とか嘘とか打算とか描かれてて・・・
でもほんのちょっと優しい部分も確かにあって・・・
良い意味でも悪い意味でもすごく人間くさい感じの本でした☆
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なんじゃこりゃ!
文学的な評価はできないのですなおな感想。なんでこれが芥川賞なんかわからん。文學界に乗ったときも覚えてないぐらい印象になかった。いやー花村萬月が芥川賞取ったときから芥川賞には疑問で、もうなんか文學界新人賞のがおもろいですよ、審査員の好評ふくめ
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34歳独身の「わたし」と60代妻子持ちの九十九さんのしょっぱい愛の物語。芥川賞受賞作
「しょっぱいドライブ」のほか、「富士額」「タンポポと流星」の計3編を収録
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第128回芥川賞受賞作【しょっぱいドライブ】の他2作品が収録された短編集です。どの作品もけだるさが漂う女性が主人公です。しかし、そのけだるさの根源がいまいちつかめず、正直読んでいても心に伝わるようなものは何もありませんでした。うーん、自分の読解力がまだまだ未熟なのかも(´д`)がーん
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芥川賞受賞作品とのことです。正直な話、なぜ受賞した作品なのかわからない。内容も憶えていないほど印象がありません。賞の基準がよくわからないし 賞をとったとらないで面白さは比例しないんだと思わされた作品でしたそれぞれの趣味好みもあるでしょうがね。。 。
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34歳独身の「わたし」と60代妻子持ちの九十九さんのしょっぱい愛の物語。芥川賞受賞作
「しょっぱいドライブ」のほか、「富士額」「タンポポと流星」の計3編を収録。
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070605読みかけ。表紙と話題性で借りたけど、失敗。わたしの好きじゃないタイプの人ばかり出てきて、読んでいて気分が悪くなった。何を言いたくてこんな話を書いたんだろう。『友がみな我よりえらく見える日は』みたいに、普通の人の日常を描きたかったのかもしれないけど、『友が・・・』はとてもよいけど、こちらは好きじゃない。表紙はこんなにかわいいのに!
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芥川賞はどうも私的な趣味とはずれるなぁ…というのが最初の感想です。同時候補だった「リトル・バイ・リトル」の
ほうが私は好みですね。
人、というものが描かれている作品としては評価できる気がします。人の心の裏側を描くから、その人には見せたく
ない、見たくない部分が多くて、読みながら、うーんと唸りたくなる気持ちになるのかもしれません。
良い面ばかりで無いからこそ、人の体温というものが感じられるのだとしたら、それはそれでこの作品の魅力ですね。
またいつか読み直してみようかと思います。
(2003年12月20日)