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今のところ宮本輝の中で一番好き。
わがままに、自分ペースで、
周りを巻き込んで生きていく、
ちょっとうらやましい女性。
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宮本輝の小説にはいつも必ずと言っていいほど”とびっきりの美人”が出てくるが、『月光の東』の”よねか”は今まで読んだ本の中で一番美人だろうと感じた。
美貌を持つ女はそれを意識し武器にする。
そうなんだろうな。
わたしにもそんな美貌があったら上手く使うと思う(笑)
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もともとこの作家は語り口が好きなのですが、今回はその良さをすごくよく感じました。
二つの視点が交互に語っていく一人の女性の姿が重なりながら離れながら物語は進んでいくのですが、その人となりが明かされていく中で、どんどん加速度的に読み進めていける作品だったと思います。続きが読みたい、とどんどん思える作品ってすごいと思うんですよね。
一人の人間の生涯がどれほどまでに深く、どんな運命を辿ってきたのか。“幸せ”を掴むために持つ覚悟や、忘れられない出来事が遠回りをしながら明かされていく様子が、淡々と描かれているこの話が私はとても好きです。
枯れたひまわりの出てくる場面がとても好きなのですが、もう一つ、人の強さと弱さのあまりの距離の溝の中で相手は消耗していく…というくだりが印象的です。人が人を受け止めてあげることはできないのかもしれない、と思えてしまう。
誰か一人の人間を根底から知ろうという作業は、途方も無いもので、そしてそれはとても哀しい事なのではないかと思いました。
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情報科教員MTのBlog (『月光の東』を読了!!)
https://willpwr.blog.jp/archives/51302139.html
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1998年刊行。読んでいるがストーリーの記憶はない。読み進み始めても蘇ることはなかった。よねかという一人の女性を、ある女性と、ある男性が捜し求めていくストーリーで、よねかってどんな女性なんだろうと、ひとつのミステリーとしてぐいぐい読ませる筆力はさすが宮本さんだ。でも、なにかまとまりがない気がし、終わり方もピンとこなかった。
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タイトルに魅かれて 購入してみたけれど 思ったより
ストーリー展開がツライ。
少し読み 少し進めては数日休み・・と繰り返していたら
読破までに半月かかった。
・・月光の東まで追いかけて。
・・どぅでもいいかも(笑)
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ちょっと読みにくかった。男性の自殺に絡んで、謎の女性を追いかける、というのが話の筋。けれど、この作品は謎解きについては熱心ではない(?)、というか、そこに主眼を置いている作品ではないです。謎の女性を追う、という点で同じような筋で東野圭吾さんの『白夜行』と、宮部みゆきさんの『火車』を思い出した。ある意味、ありふれたプロットなのかもしれない。けれど、この作品は謎の部分については結局わからないままで、むしろその謎の女性、塔谷米花に関わった人々の過去と現在に焦点をあてています。なので、ミステリー的なエンターテイメント性はあまりないです。これは、自分が作者に肩入れしすぎなのかもしれないけれど、ある側面から見るとこの作品はすごくリアルなのかもしれないなぁと思いました。結局、自殺した男性、加古慎二郎の自殺した動機と謎の女性、塔谷米花の内面は作者の手で描かれないのですが、それが却って、この二人の存在がリアルに感じられるのです。人が生きる理由、死ぬ理由なんて周りの人間にはわからないし、当の本人にとってもはっきり言葉にできるものとも限らない。死なれてしまった周囲の人間はその人と関わった過去の出来事をかき集めるしかないのかな、と。
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初恋の相手が友人の自殺に関与しているのではないかという疑惑から、居場所を探すうちに、それまでの彼女の足取りを辿ることになり、そんな彼女に思いを馳せる話。
宮本輝節が光るものの、結局は美人か、という感想。
直接の接触は最終的にもないあたりが宮本輝らしい。
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14年位前の作品で、ひとりの女性をめぐって
その女性と一緒にいた後、自殺した夫の妻の日記と
その女性と中学時代に同級生だった男の語りで、物語が進むのです
米花という女性が、どのように生きてきたのか
全てのことが明らかになることはないのですが、
傷ついた妻の再生と、米花の壮絶で固い意思、女としての弱さ
何故か、この米花が好きで、何度も読んでしまう小説です
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月光の東まで追いかけて―。塔屋米花はその美貌と不思議な佇まいで周囲の人間を虜にしては、謎の言葉を残して人々の前から姿を消す。ある事件がきっかけで同時に米花の行方を追い始めた一人の女性と男性の交互の語りを通して、米花の人生が次第に明かされる。
月光の東って?米花が一番愛した人は結局誰?と読み終わってもしばし考えてしまう。それはさておき、語りの一人である美須寿が次第に精神的落ち着きを取り戻し、逞しく生まれ変わる展開は宮本氏のお得意といった感じで、飽きがこないでもない。
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どうしようもなく普通の幸せと縁遠くしか生きられない人っているんだと思う。普通の幸せが何かとはおいて置いて、米花は誰かに無償に愛されるどいうことがなかったのかもしれない。私には加古夫人の再生の物語として爽やかに読めた。
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久しぶりの再読。
旧友・加古の自殺には、数十年会っていない初恋の相手・塔野米花が関わっていた。
米花の過去を追いかける主人公・杉井と、米花を憎悪の対象とする加古の妻・美須寿の2人の視点によって、米花の過去が浮き彫りになって行く。
他人の過去を土足で踏み込むのはあまりよろしくない。
ストーリーより、人間の心の微かな揺れを表現した美しい文章に感動。
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宮本作品としては珍しく最初から最後まで暗めの話でしたね。物語の主となる女性の話よりも、ラストの方のバーの経営者の話の方が胸にきました。
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不遇の運命が迫ってくる。そんな星の下に生まれながら、月光の東にたどり着くまで自らの人生に挑み続ける。
宮本輝の本を読むと、人生に真摯に立ち向かおうと思わされる。綺麗に生きたい、成功したいとかではなく、己の信じるもののために、この一瞬一瞬を必死にもがこうと強く思う。
本作では米花によってそれが表されていた。
結局、自殺の真実など曖昧なまま終わった部分もあり、すっきりと読み終えたい人が低評価なのもわかる。しかし登場人物の人間らしさは毎度のこと美しい文章で見事に描かれている。これも宮本輝の凄さだと思うし、僕はこの人のそういう部分が好きなので、気にならなかった。
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月光の東って結局なに? 高校生で愛人契約して、その後も実業家として成功した辺りはなかなか面白い設定なのだけど、如何せん落ちが無いというか、スッキリしなかった。起承転までは良くて、結が書ききれなかった感じ。