投稿元:
レビューを見る
Kodama's review
著者の『V字回復の経営』に続き、2冊目を読ませて頂きました。こちらもドラマ風の描写となっており、とても読み易く、また、参考になることがたくさんありました。
(10.1.11)
お勧め度
★★★★★
投稿元:
レビューを見る
B09026
三枝さん三部作の2作目。
若手指導の一環としてオススメ本として紹介したので自分も再読。
いったい何度読んだかな。
何度読んでもいいのには変わらないんだけど。
今回読んで改めて重要だと感じたポイント
・P.132組織の発展段階の図
・時間軸を見極めて共通意識とする
・P.255企業戦略のチェック・サイクル(トラブル事業の再建シナリオ)
・P.448企業戦略のチェック・サイクル(成功のシナリオ)
・P.451企業戦略のチェック・サイクル
・会社は経営者の器よりも大きくならない
2008年11月7日の感想
この本は2回目。
企業を買収し、そこの会社のトップにパラシュート型で就任。
技術特化企業だが、その技術に関する知識を有していないトップなので、これまでの社長を技術部長として残すことになる。
通常、会社を買収すればトップは追い出される。
それは、組織がこれまでのトップがいる手前、新しいトップだけを見ることができず、組織としての一体感が損なわれるからだ。
そんな難しい状況、しかも大きな赤字を垂れ流しており、いつ倒産してもおかしくない状況で、新しいトップは企業を救い、更なる成長を達成できるのだろうか。
経営者が会社を自分のものだと思ってしまうこと、天狗になり慢心して、マキャベリズムに走ってしまうこと、よくあること。
この部分を読んで、再度『ビジョナリー・カンパニー2』を読みたくなった。
投稿元:
レビューを見る
話が一回りするのは、実話ならではだと思った。社内政治や抵抗勢力、組織に目をむけて改善する際には役立つ一冊。
投稿元:
レビューを見る
相変わらず良い本でした。
日本の企業では経営パワーを持つ人材が圧倒的に不足しており、経営パワーを持った人材はナンバー2でも参謀でもなく、小さな事業でも会社でも良いからトップをやらせなければ育たない。この構造が日本と米国では全く異なる様相を示している。経営パワーを持つ若手が育っていないことは日本に於ける重大な問題点であり、何とかして次世代の旗手を担う人材を育てなければ成らない。と、こう主張する作者が警鐘を鳴らすと共に書き綴ったのが本書です。
内容自体は、大企業病に陥った日本の大企業から、若手社員が倒産寸前の企業に送り込まれ、その債権を手がける課程でリーダーシップを手にし、経営パワーを身に付けていく。そんなストーリーで、章毎に着目すべき点、解釈が添えられています。
物語の構成が実際の事例に乗っ取っており、その内容や所々に散りばめてある注釈も中々に良いものです。余談ですが、君主論や韓非子など先に読んでおくと効果が上がるでしょう。
著者の書いた本を読んで思うことは、著者は明らかにコンサルタントとは違う印象を受けるという点です。これは著者自身あとがきで触れていますが、著者はコンサルタントと言うよりはむしろ経営者であると感じます。
しかし戦略コンサルタントとは本来どうあるべきなのだろうか。時代を独特かつ斬新な世界観で解釈することでトップを補佐・戒める役である得難い人材はコンサルタント足りえるのか。外部から送られて既存のフレームワークを用いて構造的に組織を洗い出す近況一般のコンサルタントこそが本来の在り方なのか…。話が逸れてしまった。
少なくとも、泥にまみれて経営の戦略・速度・人間など全てを考慮した上でバランスを保ちながら最良と思われるよう歩を進めることを繰り返して来た著者は、明らかに経営者なのだろうな。
投稿元:
レビューを見る
ストーリー自体も面白く実務として参考になる事例が多数あった。
自分も主人公のような、クールな戦略性とホットなリーダーシップを持った経営者になれるよに知識と経験を増やして行こうと思う。
投稿元:
レビューを見る
ビジネスマン必携の本。起業家が陥りがちなワナや心理状態をここまで克明に記した本は読んだ事がなかった。図書館で借りたけど、何度も読み返したいので購入します!
投稿元:
レビューを見る
三枝匡氏のシリーズ三部作の第二弾。
倒産寸前の子会社を成長企業に蘇らせるまでの実話に基づいた小説。
本書においても前作と同様に、「戦略性」と「リーダーシップ」の重要性を謳っている。
単なるサクセスストーリーではなく、各々の登場人物の葛藤や心情を鮮明に描いているため、リアリティがあり一気に引き込まれた。臨場感と人間模様の描写は鳥肌物。
また、随所に組み込まれる解説とあとがきも秀逸。
投稿元:
レビューを見る
経営者の成長過程を物語風にして、読みやすくした小説で、とても面白かった。特に日本の成長は積極的にビジネスを推進した民間の経営者のおかげというのは、凄く納得した。一番の社会貢献は自分の得意なことで起業するということだと思う。俺も将来的には起業して、自分の力で夢を叶えたい。
9月16日
投稿元:
レビューを見る
会社再建の企業変革ドラマを1冊にまとめた本。
大まかなあらすじは、
大企業、新日本工業の経営幹部だった伊達が、かつて企業買収で参加に入った東洋アストロンの再建に任命され,一人、東洋アストロンに乗り込み企業再建を行うというもの。
1冊読み終えたときには、なんかドラマを見終わったような達成感があった。
新日本工業の社長、財津社長の懐のふかさに感銘を受けたり
企業再建中の伊達の戦略的思考、人間味あふれる人柄、リーダーシップ、仲間を育てる力、読んでいて学ぶところが多かった。
○問題はどこでおこっているのか、しっかり見極める。
問題は“現場”で起こっている。
その“点”となって生じている問題点をつなげて
一種のストーリー(著書ではシナリオと記載)をつくり
なにが起こっているか、各部署間でどのように関係しあっているのか
しっかり見極める
○一気に“変革”を与えるのでなく、その社員にあったスピードで
おそからず、早からず、適度なストレスを与えて、育てる
○捨てる勇気も必要
この本をよんで“捨てる”という決断の大切さがわかった。
今まで、あまり腹に落ちなかったが
選択と集中、その大切さがわかった。
○耐える!それもスキルのうち
戦略が間違っていなければ、それが動き出すまで耐える。
○危機対処は迅速に、かつ慎重に
あらゆる戦略を考えた上で実行。抜け盛れなく。失敗のロジックも検討する。
○成功したからといって、甘んじない。
そこからさらに長期戦略を見越して周りをかためる
傲慢になってはいけない。人間の器がためされるとき。
投稿元:
レビューを見る
若いうちに小さな組織で経営体験をすることの重要性を知った。自分は主人公と同じ36歳。今、この本に出逢えてよかった。経営戦略のケースとしても大変勉強になる。図書館で借りたが、ぜひ手元において何度も読み直したい本。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
【読書メモ】
●組織の小さい方が経営者的人材の育成には向いているのである。
その理由の第一は部下からトップまでの物理的距離だ。部下がトップと行動を共にしたり、多くの会話を持つことによって、経営者的人材の育成が加速される。
第二に、組織が小さいと経営に関わるさまざまな要素がワンセットそろった形で身近に見える。だから事業経営がどのようなメカニズムで動くのか、経営者に必要なトータル・バランスが見えやすい。
そして第三に組織が小さいと意思決定が早く仕事のサイクルが速く回転するので、成功例や失敗例も含めてさまざまなケースを個人的に経験するスピードが違う。
●老獪な経営者が持ち株会社にいて、事業会社に若手のプレジデントとその経営陣が配備されて攻撃的に事業を進めるというのは、今の日本の大企業に最も求められている組織改革だと私は思う。
●若い経営陣の形成を促し、日本の経営パワーを育成し、企業の活性化を図るためには、独禁法を改正して持ち株会社を許し、また経理上の連結決算だけでなく「連結税務」を早い時期に導入して本来の事業部制の導入を可能にする必要があると思っている。
●生身の人間が「自分は事業家として成功者になりたい」という企業家魂を強烈に燃やしながら、同時に「ロジックをきちんと組み、最小限のリスクで経営を進めよう」と戦略の組み立てに創意工夫をこらす。財津社長はこれを「戦略的企業家精神」と表現した。
●企業が若い社員の経営パワーを引き上げようと本当に思うなら、一番大切にしなければならないのは社員の失敗経験である。その失敗の傷が「お金のかかった会社の財産」として次のチャレンジに生かされ、その人たちがまた次に世代を鍛えるというサイクルを回すことができるようになれば、その企業は大変な経営パワーを発揮するようになる。
●高リスク事業に挑む企業の経営鉄則の一つは不動産投資をしないこと。経営が悪い方に振れた時のためにキャッシュを確保しておく。
●ここまでアメリカの後追いをして成長を遂げてきた日本企業が、凋落のパターンまでアメリカの真似をするしか選択肢がないのかどうかの問題なのである。
●新たな事業機会を戦略的に生むためには、有能な経営者的人材を発掘してガンガン鍛え、事業の活性を最大限に引き出し、それによって生み出された新たな成長機会を獲得していかなければならない。一方、組織としての継続性の強みを保つとすれば、普通の社員もそれなりに働いてそれなりに幸せだという環境作りが必要だろう。簡単ではないが、そうした二本立ての雇用体系はいずれにせよ必要になる。
●肥大化した組織を活性化させるには、組織を小さく切って人々に心に事業の原点を甦らせることがポイントではないのか。
●[Think Big]和製英語のようなこの単純明瞭な英語はアメリカの事業家がよく口にする。『チマチマするな。理想をめざし、大きく考え、大きく構えろ』という意味である。事業の夢はBigに考え、しかし組織は商売の基本サイクルの原点を崩さないようにThink Smallで積み上げていくのがポイントだ。
●そこで正しい視点としては、「残された強みは何か」ということだけを考えて、その強みを利用して救える部分だけを引っ張りあげることだけにひたすら集中する。その会社の「らしさ」だけを救うのである。そしてそれに関係しない他の弱さなど、しばらくどうでもいいと放ったらかしにしておくという割り切りである。
●業績の悪い会社で社員に危機感がないというのは、つまり社員の認識している「時間軸」が長いのである。伊達の第一歩は、それが短いことを皆に知らしめることだった。
●赤字の大きさと手元の「資金」を比べることによって、経営者として赤字を消すまでにどれくらいの時間が許されるかが決まってくる。つまり、経営改善のための「時間軸」が決まってくる。米国のベンチャーキャピタルが、「現金燃焼率」を把握して倒産までの時間読みをするのと同じ間隔である。
●「言い方が悪くて気分を害する人がいるかも知れないが、今までの東洋アストロンは自転車で近所の畑を走り回っていたようなものだ。我々はここでオートバイに乗り換える。いきなり高速道路に出て勝負はできないが、まず田舎のあぜ道をブッ飛ばすならこっちのものだという製品を狙おう」本当は高速道路を走りたい気持ちを抑えて、わざわざあぜ道と言った伊達の表情を、直江も清水もその後何年も覚えていることになる。
●よく売れる商品、よく伸びる事業は、シンプルな説明が可能なものに限る。説明が複雑にならざるを得ないものは、成長性にかぎりがあると。・・・その市場が細分化されておらず、競合も少ないからである。
●経営経験とは「読み違い」の積み重ねである。
●長い間大組織で機能的仕事に埋没してきた人の周りには、「経営マインド」を失った人々がたくさんいる。
[事業マインドを失った人]
1.新しいことに鈍感
・・・自分が競争相手を凌駕する「新しい競争のルール」を創出することなどできるわけないと思っている。
2.自分で決めるのはイヤ
・・・改革も大切と思うが、それを仕掛けるのは自分ではない。
3.「成功」への執着心が薄い
・・・人生を賭け陣頭に立って成功の美酒をめざすなんてことまでする気はない。
●「気骨のある奴」「骨太な奴」というのは、どんな人物像だろうか。
それは第一に「進取の態度」だ。自分の業界の特殊性を口にせず、新しい手法の導入に熱心なこと、未経験なことでも気にせず頭を突っ込み、組織の変化・不安定・揺らぎの状態が好き、または少なくとも気にしない人だ。
第二に、「意思決定の推進役」を果たすことに積極的に取り組んできた人だ。口先でワーワー言うだけでなく、アイディアを具体的計画に落とし込む能力を持っていなければならない。社内で特別のプロジェクトが組まれるとよくメンバーに指名される人だ。
第三に、その人自身が成功への執着心が強いことだ。ナンバーワン、逆転といった言葉を現実のこととして情熱を燃やす。人には言わないが、人生の目標、生き様、今や死語の大志などをいつも考えている。
●人が一人前の経営者になっていくとき「経営能力の醸成」のプロセスの中で鍛えるべきものはたくさんある。ここでは強いて三つだけ挙げたい。「リーダーシップ」「戦略性」「成功体験・失敗体験の蓄積」である。
●戦略性とは何か。いずれ手に負えなくなる勝負を挑んでは自殺行為になるし、あまりにも手軽なところで満足していては事業の発展はない。そこでまず自分の組織の「持てる力」を知り、自分と社員が燃え尽きるほど頑張ったとしてどこまで行けるか、そのぎりぎりの限界を読む。それを繰り返して、自社の力で十分勝ち戦を収めることのできる範囲を見極める。それが自分らの「戦いの場」の選択だ。つまり戦略性とは「絞り」と「集中」の論理である。
●経営者にとって、本当の失敗に代わる「失敗の疑似体験」は貴重な実験場だ。・・・それはあたかも、飛行機のパイロットが離着陸訓練をシミュレーターで繰り返すのと同じだ。例えば伊達陽介は最初、東洋アストロンを半年で黒字にすると決意したのに、それを実現できなかった。誰もそのことは知らないし、失敗だと槍玉に挙げているわけでもない。しかし少なくとも伊達の心の中では失敗であり、その理由をつめていけば次にはより正確な判断が出来る。これが失敗の疑似体験と言われるものだ。
●花王がトップからボトムまでデータにこだわり、「成功しても反省を繰り返す」と言われているのは、会社全体で失敗の疑似体験を蓄積するカルチャーを作ったからである。
●しかし経営パワーにはまだ上がある。企業家精神の旺盛な「名経営者」と言われる人々は、さらに二つの重要な要素を備えている。
一つは、将来の「夢」へのこだわりだ。どうしても実現したいと人生で思い続ける事業の夢。そして経営者はそれを他人が聞いてもよく分かるシンプルな言葉で語ることができなければならない。それができないと、彼は人々の力を結集することはできない。大切なポイントとして、人に語るのに複雑すぎる夢は内容の劣った夢である可能性が強い。
二つ目は、その夢を実現するために、あえて危険を冒す「リスク志向」。京セラの稲盛和夫会長は、3000億企業を一つ作っただけでは満足せず、次に手掛けた第二電電は創立八年で売上高2000億円を超え、さらに次の構想をぶち上げる。尽きないリスク志向は「強靭な個性」と言い換えてよい。
●実は、成功のためにはもう一つ、「運」がある。しかし運を本当に運任せにする人は企業家ではない。運はほかの要素をきっちりおさえたときに呼び込まれてくるものだ。だから運を成功の要件に挙げる必要はない、いや、挙げてはならないと私は思う。
●「企業は社長の器以上にはならない」
●戦略型のボスに求められる最大の課題は、マキャベリズム的方向に行かずに、どれだけ精神的余裕を保って浪花節的心情を持てるかだ。財津の言葉を借りれば、ケアフル・オペレーターというだけではダメだということになる。・・・戦略型の人間は人から何も言われなくても、自分のロジックで立てた目標にこだわり、時間軸も短く設定してひたすら走りたがる性癖を持っている。それが時に弱い部下を追いつめて、裏をかかれたの刺されたのというトラブルを起こすのである。
●戦略のチェック・サイクルを回す場合の入り口は、時間軸を最も厳しく縛ると思われる要素から始めると良い。
●まず「仮説の戦略シナリオ」を書いてみる。あなたのシナリオが強力かどうかの大ざっぱな基準を言えば、良い戦略はそのメッセージがシンプルで部下にわかりやすく、反対に悪い戦略は内容が複雑で社内の人にもわかってもらいにくい。
●年齢と共に選択肢が減っていく人生は辛い。高値のつく選択肢を持つ人をプロという。
●米国最初の全国紙「USA TODAY」を成功させたアル・ニューハース氏が来日したとき筆者に語った。「ハイリスク・ハイリターンは我々の人生でも同じだ。私は息子に子どもの時には思い切って遊べ、そして大人になったら絶対に他人と同じことをするなといつも言っている」。大企業に群がる日本の学生の就職活動が話題になったときのことだ。
投稿元:
レビューを見る
H22.11.30
そして今のミスミG。まさに東洋アストロンの業績と同じような躍進をしているんだもんな。本当にすごいよ。
三枝さんが今後何を目指していくのか、興味がある。
投稿元:
レビューを見る
三枝シリーズ3部作
赤字の関連会社の再建に乗り出す30代サラリーマンの経営者への転身の様子を小説家したもの。
経営を学ぶ本というだけでなく、本書では日本に経営人材がいない問題点とどのように経営者候補者を育てていくべきかといったことも議論されていて面白いです。
また成功体験が経営者を傲慢にさせてしまうという問題点に踏み込んでいるあたりも新鮮だ。
当り前のことかもしれないが、経営者はクールな戦略を打ち出し、ホットな集団に変えていけるかが大切だと思う。
戦略はシンプルで誰もが腹に落ちていくような納得感が得られるものであるべきだし、実際にそれらを実行していく社員にやってやるぞと思ってもらえるように盛りたてていくことが必要だ。
これがリーダーに求められる資質であると思う。
メモ
商売の基本
創る→作る→売る
共通言語を使用する。
外から見るのと実際の経営の立場に立つのは別物である。
「浪花節」と「戦略論」のバランス
縮小だけでその後の飛翔ができなくなることがないように留意する。
マトリックスの軸のとり方で見え方が違ってくる。
負け犬状態に慣れきった組織にはまず危機感に向き合うところから始める。
投稿元:
レビューを見る
三枝さんのシリーズは何回読んでも気づかされることがある。これは自分自身の経験が増えているからだろう。次にこの本を読むときには何を学ぶだろうか。
投稿元:
レビューを見る
一気に読ませるストーリーの中に今の社長としてリーダーとして重要な事が書かれている。
何度も自分と重ねあわせることで、いろいろと気づくことが多い。
社長ではないが、このような視点で物事を考え、まずは身近なチームから応用していく事が大切だと思う。
投稿元:
レビューを見る
事業再生の手法を、生々しいエピソードを織り交ぜた物語形式で綴った本。
大きな流れは下記の通り:
①まず財務上の問題点を見つける
②原因を追究し、業務上の問題を洗い出す(業務上の弱み)
③業務上の問題の原因を、戦略・組織の観点から洗い出す(戦略・組織上の弱み)
④環境分析を行い、事業の強み・機会・脅威を洗い出す
⑤CROSS SWOT(と明記されてるわけではないが、要はそういうこと)を行い、打ち手を見出す
⑥打ち手をストーリーにまとめあげ、経営コンセプトを打ち出し、伝える
⑦経営コンセプトを業務に落とし込む
⑧PDCAを高速回転させる
上記過程を実施するに当たって、主人公が政治的要因や予想外の事態に翻弄されながら、改革を成功させるまでを描く。
本書が優れているのは、物語形式を採用したことで、細かい描写が、著者の経験を活かす形で、強いリアリティと生々しさを醸成している点。結果読者は、戦略的施策により組織を燃える集団へと変え、経営問題を解決していく過程を疑似体験できる。度々織り交ぜられる「経営ノート」も、著者独自の視点が語られており、大変興味深い。
本書は、経営パワーを身につけるシミュレーターとして非常に高品質。
あらゆるビジネスマンにお勧めしたい。