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現代では「俺童貞」なんて言ったら引かれるか慰められるかいずれにしろマイナスな対応をされると思いますが、そんな”童貞”への認識の時代変遷を見る本。なかなか面白いです。
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面白い!最後まで一気に読めます。これを読んだら是非赤川学先生の「セクシュアリティの社会学」も読んでほしいです。
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童貞。
どうして体験の有無で男性をわけるのか。
そんな特別視すべきものなのか。
日本の童貞の歴史、さぁさぐっていきましょう。
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2008年上野ゼミ指定文献?セクシュアリティの歴史・メディア研究・言説分析。
処女に関する言説は多い一方、童貞に関する言説はあまりないんじゃ?ということで執筆された修士論文が基になっている。
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タイトルからして、大きな衝撃を受けましたが、実際に読んでみると大真面目な内容でした。童貞は決して罪なんかじゃない、そう思わせてくれました。著者の言葉が一つ一つ、自分自身に響いてくる、タイトルを見てハッとした人はぜひとも読んでみてください。
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日本において童貞がどう捉えられてきたか歴史を紐解く。みうらじゅんの「D.T.」ゴイステの「童貞ソーヤング」についての言及あり。
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ト、2011.01.15
センター試験の初日。
澁谷知美の東大大学院の修士論文をベースにした物。
リファレンスデータ満載の作品。あっぱれ。
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[ 内容 ]
女性からは「オタクっぽい」「不潔」と蔑まれ、医学者からは「包茎だから」「パーソナリティが未発達」と病人扱い。
初体験を済ませたら一刻も早く忘れ去りたい、そして未経験なら隠していたい―だが、そんな「童貞」も一九二〇年代にはカッコいいと思われていた。
戦前から戦後にかけての童貞にまつわるイメージの変遷のなかに、恋愛とセックスが強固に結びつき、男が女によって値踏みされるようになった日本社会の、性観念の変化を読みとる。
[ 目次 ]
第1章 「新妻にささげる贈り物」としての童貞―一九二〇年代の学生たち
第2章 童貞のススメ―男の性の問題化と医療化
第3章 貞操の男女平等の暗面―「花柳病男子拒婚同盟」への反応
第4章 女の童貞、男の童貞―「童貞」という言葉の変遷
第5章 「恥ずかしいもの」としての童貞―戦後の雑誌言説
第6章 シロウト童貞というカテゴリー―「恋愛の自由市場」の一側面
第7章 「やらはた」の誕生―童貞喪失年齢の規範化
第8章 マザコン・包茎・インポ―童貞の病理化
第9章 「童貞は見てわかる」―童貞の可視化
第10章 童貞の復権?
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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H15年に購入した本である。一度読む気を逃すと、積ん読になってしまう本書は童貞をキーワードに日本社会の性観念の変化を読みとった論文である。価値観の変遷は面白いものがあるし、雑誌を主としたマスコミ論としても読める。小子高齢化の一因も伺えそうである。
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童貞を中心に日本における「男性の性意識」の変節を探った一冊。この手の研究は女性のそれほど進んでいない事もあって、事実をなぞっていくだけでも相当に興味深いものがあります。過去の例から行くと、四半世紀中くらいには童貞の評価が高くなる時期が来るかもしれませんね。
内容だけならば4点つけたいところなんですが、所々に(特にらいてうの章と最後のまとめ)見え隠れする和製フェミの臭さがかなり鼻に突きました。女尊男卑を地で行く私ですが、ここだけはいただけないのでこの点数で。
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「童貞」の位置づけが時代によって様々に変化していく姿を紹介したもの。
時代、それも100年と経たない中で、扱いの様々な変化と共に、自分が持つ価値観について再考させられる話だった。
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明治から現代に至る時間の中で、いかに「童貞」と呼ばれる男性のステイタスが変容してきたか。文明開化期を経て、かっこいい存在となった童貞が、戦後にはかっこ悪い、そしてキモい存在へ。そしてふたたびかっこよくなったのか? その変化を促したのは、メディアの言説であったわけで、安田徳太郎や山本宣治の再評価、さらに花柳病拒婚同盟を巡る平塚らいてうと与謝野晶子の対立はまた面白からずや。
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ブックオフ100円コーナーでの衝動買い。
書名の通り、”日本の童貞”について書かれた新書です。
より正確には、”日本国内における童貞についての言説100年史研究報告”となるでしょう。
軽い書名に反して、ガチガチの研究論文なのです。
それも東大で博士号取得した際の博士研究が元ネタということなので、新書とはいえかなりの読み応えかつ重みでした。
本書は、明治から現代までの雑誌記事を中心に資料として、”童貞がどのようにみなされてきたか”を追うものです。
基本的に時系列に進み、時代によっては180度違う童貞の位置付けにはクスリとすることうけあいです。
各章のタイトルを並べると、なかなか刺激的。笑
第1章 「新妻にささげる贈り物」としての童貞―一九二〇年代の学生たち
第2章 童貞のススメ―男の性の問題化と医療化
第3章 貞操の男女平等の暗面―「花柳病男子拒婚同盟」への反応
第4章 女の童貞、男の童貞―「童貞」という言葉の変遷
第5章 「恥ずかしいもの」としての童貞―戦後の雑誌言説
第6章 シロウト童貞というカテゴリー―「恋愛の自由市場」の一側面
第7章 「やらはた」の誕生―童貞喪失年齢の規範化
第8章 マザコン・包茎・インポ―童貞の病理化
第9章 「童貞は見てわかる」―童貞の可視化
第10章 童貞の復権?
記述のされ方は、基本的にはアカデミックなテクスト分析に準拠したもので、休み休み読まないと疲労するおそれもあります。笑
本書p.220からの振り返りにて、本書の大意がおおまかな流れで理解できるので、そちらを先にあたってから、興味があるところだけ章の内容にじっくりあたる、という読み方くらいがちょうどよいかもしれません。
研究報告として素晴らしいもので、間違いなくこの分野の知見として飛び抜けているのでしょうが、唯一不安なのは”この本を誰に薦めればいいのか見当がつかない”こと。笑
巻末の”道程差別を生き延びるには”という項に、著者の主張のエキスが凝縮されていると考えると、そのあたりの層が著者にとって新書化する際のターゲットなのかな、と思います。
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時代毎に変遷していく男性の性観念を、童貞という語を中心に通時的に追ったもの。本書は、セクシュアリティ研究において、女性の性ばかりが対象とされ、男性の性はほとんど対象化されてこなかったことを打破することを目指している。その上で、童貞が問題化される社会とはどのような社会かを描いている。
社会において問題化される、とは「境界」の発生であり、その「境界」がどのように構築されているかという点を見ていくのは面白い。その点からも、本書は資料的な偏りがあるものの、多くの論文や雑誌記事を用いて、非常に分かりやすく、その構造を明らかにしていると思った。
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今までこんなに熱く童貞を取り上げ、真面目に語る書籍があっただろうかと思いながら読了。冷やかし的な内容ではなく、すごく真面目な内容である。今から12年前に出版をされたものらしく、それをふまえて読むとなるほどといった感じである。昔は童貞が美徳だったが現代では童貞は恥という風潮。時代が変われば、思考も変わるといった感じか。