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倉知淳氏の第一回本格ミステリ大賞受賞作。
地方都市で起きる連続通り魔殺人。
被害者達を結ぶミッシング・リンクは存在するのか?
犯行声明とおぼしき怪文書の正体は?
これはかなり好きな作品の一つです。
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くせのある作品。
読んだときに、
だまされた気分になりましたが、
悪い気分にはならなかったのは、
オチがうまかったからなのだろうなぁと。
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本格かどうかと聞かれるとかなり悩む。…これは本格なのか?確かにいたるところに伏線は張ってあるし真相は理解できる。ただ…本当にこれでいいのかという不満はぬぐいきれない。それ以外の部分はかなり面白い。ほのぼのとした毎日の暮らしの中にある狂気という印象で。電波系の解釈とか一般常識論なんかは普通に感心してしまった。しかしなー
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…白装束集団が話題のときに読んだので、半端ない臨場感でした。視点がごろごろ切り替わるのだけど、それぞれの感情がリアル&全然筋は混乱しないところが流石。
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読む本に偏りがあるので久々にタイトル買いしたもの。・・・探偵役はすぐに分かるキャラでした。うーん。あのフィギュアのオチは驚きましたが、ひとつ気になったのは、普通の歯科医院に看護婦はいないということ・・・。歯科衛生士さんだと思います。
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ハードカバー版も持ってるけど文庫版で。途中途中のインターバルがいい感じに盛り上げてくれます。本格ミステリ大賞受賞作ですね。個人的には結構好きな作品。
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2007/1/31 Amazonで購入 ずっと探していて買えなかった本
2011/2/5〜2/10
久々の倉知作品。第1回本格ミステリ大賞受賞作。
稲岡市で起こる連続殺人事件。「電波系」怪文書をまき散らす犯人に、シングルマザー牧村知子が挑む。600ページを越える長編ながら、前半はのんびり進行。誰が探偵なのか、何が問題なのかも良くわからないまま進むが、ここを読み飛ばしてはいけない。伏線の名手倉知氏の罠にはまってしまう。最後の謎解きにはしてやられた感満載。
人気キャラクター猫丸先輩は出てこないが、お薦めである。
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第一回本格ミステリ大賞受賞作。
「全能にして全治の存在から電波を受信している私を妨害しないで頂きたい」
静かな地方都市で奇怪な怪文書が見つかった。
それは同市で発生した通り魔殺人事件の犯行声明ようで・・・・・・。
その後第二・第三の通り魔殺人事件が起きる度にばら撒かれる電波系、怪文書に人々はパニックに陥ってゆく。
果たして犯人の目的は?
被害者との接点は?
氏が放つ空前のミステリ!!
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★あらすじ★未婚の母である知子は、義理で参加した鉄塔建設反対集会で「自分は電波による嫌がらせを受けている」というビラを渡される。同じ頃、知子の住む街では無差別連続殺人が起こる。犯行後に送られてくる謎の「電波怪文書」の意味は?被害者達の共通点は?
★感想★個人的に知子のキャラクターというか気真面目な視点が好きになれませんでしたが、妄想と現実世界の境界の曖昧さなど深いことも語られています。真相が語られる過程では「そんなのってアリ?」と思ってしまいましたが、近年メディアを騒がせた事件を思い返すとありえない発想ではないのかも。誰もが自分の大好きな物だけを集めた壷を持っている。
私自身も壷に取り込まれないように…と考えてしまいました。
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ミステリー大賞だからミステリーなんだろうけれど、あまりミステリーな印象はなかった。謎を解く気にもならないし、臨場感もないし。それはたぶん主人公の視点だからなんだろう。
登場人物は癖のある人ばかりで面白い。主人公もあらゆる意味で普通で好感が持てた。
結末はそれなりに納得。
2008/1/25
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平凡な街に起きる連続殺人。
ばら撒かれる怪文書。
背景描写、人物描写がリアル。
世界がちゃんとあるというか。
本の中の街がちゃんと想像できて
人物の人生がある感じ。
とにかく文章が好みです。
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やたら読みやすかったなぁ、というのが一番の感想。
世相を反映してるオチだが、余りにも日常部分が多すぎてちょっと飽きが来る。犯人が居るのだからミステリィと呼べない事は無いが、気合入れて犯人探すぞ的な読み方をすると肩透かしをくらいます。何も考えず、さら〜っと読むのが良いかと。
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犯人を推理することがこの作品の醍醐味なんだろうけど、それを忘れて読んでしまったために(意図的に)読みづらい文章がかなりの分量あり、そこで挫折してしまった、と云うのが私の場合。犯人捜しのゲーム感覚で読まないと辛いんじゃないかなと思う反面、舞台となる稲岡や、主役の知子さんの生活が生き生きと描かれていたり、過剰な人たちの主観的な描写などはそれだけで引き込まれるものがあり、単なる推理ゲームではないことも強調しておきたいところ。
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第一回本格ミステリー大賞受賞作である、倉知淳著「壷中の天国」という作品を読みました。「本格ミステリー大賞」というのは、本格ミステリー作家クラブという、「本格ミステリー」というジャンルを発展させるために毎年優秀作品を表彰しようということを考えた作家たちが設けた賞で、2001年の第一回大賞を受賞したのがこの作品でした。
『Bookデータベースより』
「全能にして全知の存在から電波を受信している私を妨害しないで頂きたい」―静かな地方都市で奇妙な怪文書が見つかる。それは、あたかも同市で発生した通り魔殺人の犯行声明のようであった。その後第二、第三の通り魔殺人が起こるごとに、バラ撤かれる「電波系」怪文書。果たして犯人の真の目的は?互いに無関係に思える被害者達を結ぶ、ミッシング・リンクは存在するのか…。本格ミステリの歴史に燦然と輝く、第一回本格ミステリ大賞受賞作。
物語の主人公は、離婚して娘を連れてお父さんのもとに出戻ってきた若い(?)お母さん。彼女が発明好きの店主のいるクリーニング店でパートをしながら、同級生やもと居候たちと会話を重ねて行くうちに、通り魔殺人は連続して起こっていきます。
最初は他人事だったものが、徐々に危険を感じます。
怪文書の異常さ、ストーリーの途中で流れるモデラーの妙なくだり...
被害者を結ぶ共通点は?そして犯人の目的は???
実は、犯人を特定し、被害者同士をつなぐ推理の中身については、ある人物が突然、そう読者からしてみると突然疲労しちゃうのですが、振り返ってみると、物語のあちこちにヒントが隠されていたという話でした。
さて、作品のタイトルである「壷中の天国」ですが、これは「壷中の天」とも言うようですが、中国の物語らしく、どういうものか?は作品の中で主人公の同級生が明かしていますので、ここでは説明を省きましょう。
壷の中のささやかな幸せ。しかし、いつかは壷の外に出なくてはならない。出られなくなった人は不幸なのか、幸せなのか....。
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再読。自分だけの閉じたパラダイスの価値を認めながらも、その内部から自己批判するこの作品が、閉じた世界観を大切にする本格ミステリの大賞を取っていることは意義深い。