紙の本
運命をこの手で切り開いていく
2024/02/21 14:11
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投稿者:もそ - この投稿者のレビュー一覧を見る
キューブラー・ロスさんの自伝。
前半は医師として戦争や旧習な世界に立ち向かっていく話。
後半は死後の世界を意識し、大きく飛躍していく話。
そのあまりの変化のすごさにたじろいでしまう。
しかしながら、共通していることは「死」を意識することで初めて、
自分の「生」のかけがえのなさを大切にできるという彼女の思い。
善悪の判断をすることなく、まずは読んで感じることを皆さんにお勧めしたい。
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『死ぬ瞬間』で死の概念を変え、生涯を通じて「生と死」を深く考察した偉大な精神科医エリザベス キューブラーロスの自叙伝。どのような体験があのような偉業を成した女性の基となったのか、とても興味深いものがあります。
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終末医療の先端を開いた高名な医師の自伝です。裕福な家の三つ子として生まれ、スイスで育った少女時代はモノクロの写真で昔懐かしいような…これが医者になってすぐに戦後のポーランドに何とヒッチハイクで渡って困窮する患者を救おうとした大胆な女性で、ものすごいです。ストレートな生き方で、騙されたりもしつつ、エイズが偏見を持たれていた時代から尽力した事には感服。後半スピリチュアルになっていきますが、これほど深く生死の極限に接して暮らした人も少ないでしょう。生きるとは何か?命は愛と成長のためにある…重いテーマで、とてもこの境地にはなれないと思いつつも、生きるヒントと勇気を与えてくれる書です。
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彼女の本でこれほど心に響いたことはなかった。死は人間にとって最大の学びの機会であり、そうした死の意味に真正面から取り組んだのが彼女だ。彼女がこの問題に導かれて行く運命的なプロセスが、幼児期からつぶさに語られる。
死、そして癒しと愛という彼女の中心テーマに立ち向かっていく姿勢に、まぎれもない真実さを感じる。さらに幼少のころから若き日にかけての、次から次へと起こる印象深い出来事。苦しむ人々を助けようとする意志と、待ち受ける困難。それを持ち前の行動力と偶然とは思えぬ運命の力によって克服していく。
読み物としても瞬く間に心を奪われて、一気に読ませる。その純粋なエネルギーに心の底から洗われる。
ほとんどの医師たちが、死に臨む患者の意識に直面することを避け、むしろ死をタブー視する中で、患者とともに苦しみ悩み、寄り添っていく。多くの患者たちとともに死に直面する中で、患者たちの意識にどのような変化が起こるかが明らかにされ、人間にとっての死の意味が明らかになる。
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私も20前後になったらこんな生き方をしたいと思った。
Those were the days をリフレインで聞きながら読んだから、奇妙に同時に思い出す。
ベロニカは死ぬことにしたと同時期に読んでいた。大塚の汚い家で。天井の茶色。窓から見える護国寺の森。カラス。
蝶のイメージ。
もしも私が戦争の時代に生まれていたら?
一番高い星を目指したいのです。
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「偶然はない。人生で起こるすべてのことには肯定的な理由がある。」精神科医キューブラー・ロスによる、最初で最後の自伝。
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死の受容のプロセスを提唱したエリザベス・キューブラー・ロスの自伝。
この人のバイオグラフィーチャートを作ったら、きっとはっきりとした元型が現れるわぁと思いながら読んだ。
特に、若い頃の戦後救済ボランティアの体験が強烈。
老年期の、放火による受難もハンパない体験。
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一気に読んでしまった。以来、何度も読み返している。
魂が生きることに真っ向からむきあう本。同著者の「死とその過程」や「ライフ・レッスン」より、私には強烈で、でもシンプルで、一番響いた。
『生きなさい。ふり返っていのちを無駄にしたと後悔しないように。生きなさい。してきたことを悔やみ、別の生き方を望むことがないように。正直でじゅうぶんな人生を生きなさい。生きなさい。』
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死を理解するということは、自分が今生きていることを自覚すること。
死を汚らわしいものと捉える人も多いが、
この本を読んでからは全くそう思わなくなった。
死をあるがままに受け入れ、命の尊さを語った本だと思う。
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過酷とひとくくりに言えないほど、次々と起こる
非情な運命・・・それを乗り越える強き主人公。
医師への道も険しく、それを果たせば、次々と
難問が目の前に表れる。ふつうの人なら逃げ出したくなる
ことにも、毅然として立ち向かう。負けない。逃げない。
「誰だって生きていれば辛苦を経験する。つらい経験を
すればするほど、人はそこから学び、成長するのだ」
「逆境だけが人を強くする」
「教訓を学んだとき、苦痛は消えうせる」
何事にも偶然はない、必然と考えることの厳しさ、強さ。
書かれている言葉は、説得力をもって読む者に力を与えてくれる。
「生きなさい。振り返っていのちを無駄にしたと後悔しないように」
迷ったとき、心をこめてつぶやきたい言葉だ。
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前半は著者の壮絶な体験が書かれており、おもしろい。当時のヨーロッパの状況についても興味深かった。(戦後日本の復興については知っていても、ヨーロッパのそれは知らなかったため)後半はスピリチュアルすぎてちょっと??なところもありましたが、科学者が書いたとゆうことはすごいことなのだと思います。
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旅先で読了。
あまりにも過酷な人生。現実は小説よりも奇なり。しかし、彼女は何度も立ち上がり、生と死の神秘に触れた。
彼女が立ち向かったのは、人間のおごりや社会の不条理。それも人間の本質に基づく悪に、同じく人間の本質に備わる善の力で刃向かった。
それは時に人知れず。最後の方のくだりで、私は医療行為でお金をもらったことはない、という部分で驚愕した。彼女は医者であって、それ以上の存在だ。
しかし、☆5つにできなかった理由もある。それは、賛否が分かれるであろう降霊の部分である。東洋の私からすると、どうしても神という考え方にはなじめないのだ。しかし、しかし、その説得力は相当なもの。一顧だにしない、という訳にはいかない。私への宿題が残りの☆だ。
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著者の人生が描かれたこの本には通常の人間には耐えがたい苦しみが書かれてある。しかし彼女は「人を救う」という目的の為、苦しみを喜びへと変えていく。医師としての資格もあり、医師として幸せに暮らすことも出来たのだが、彼女は精神科医としての勉強も始める。人の病は心からきていると気付いたからである。最後に彼女はイエス様にも会っている。
この本には人を救うことへの困難さ、知識の大切さ、意思の力が描かれている。
【九州ルーテル学院大学】ペンネーム:のんたん
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死に瀕した患者が通過する精神過程である「死の五段階」説を提唱したキューブラー・ロス女史の自伝。弱者への計り知れない慈悲の心と卓越した行動力を持つ著者が、波乱万丈な自身の人生の中で、人間の永遠のテーマである「死」について彼女独自の深い死生観を形成してきたことが読み取れます。また、人間が生きていく上で欠くことのできない普遍的な「愛」についても様々なことを考えさせてくれます。
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エネルギッシュに生きた人だと思う。
その一方で、インチキ霊媒師に手玉に取られたりするあたりは、
かなり思い込みの激しい偏った性格がうかがわれる。
まだ一度も死んだことがないのに、なぜ、死後の世界を見てきたかのように断定的に語るのだろう。
彼女は老いて平凡に死んだ。
彼女の死後、何も奇跡は起こらず、死後の世界からのメッセージも届いていない。
死後の世界が存在しないことの何よりの証拠ではないか。