投稿元:
レビューを見る
死んでもからだがミイラ化するとこころはしばらくこの世に留まっていられるのだとか。
一人暮らしの95歳の嘉兵衛は、足を挫いたまま動けなくなり餓死した。誰にも気づかれないままミイラ化した嘉兵衛は からだから抜け出した心が自由に飛びまわれることを発見する。
『天国の本屋』と『幽霊人命救助隊』をミックスさせたような感じ・・だろうか。
からだが死んでからの一年弱が、「生きた」実感が最も強い、という嘉兵衛がちょっぴり哀しい。
投稿元:
レビューを見る
装丁デザインとgetty imagesの写真が素敵です。
さらりと読めた。
ミイラになったあとの話。
ラジオドラマで有名な「ミイラになるまで」での餓死までの切実感とは全く違ってさらりとしてます。
投稿元:
レビューを見る
物事が簡単に進み過ぎてしまう感はあったけれど(死後の肉体保存=ミイラ化さえすれば、ある程度の期間この世に精神をとどめ、生きている人間ともコミュニケーション取れる。しかも例外なく)、さっぱりとして楽しめた。生前、絶縁状態で、死後にミイラ化するまで気づかなかった事実を消そうとした息子も、ひいじいの精神がこの世にあると知ると「本当に死ぬまでは殺せない」とミイラと一緒に生活するし、なんだかんだでいい人ばかりが出てくる話だったな。
投稿元:
レビューを見る
表紙にひかれて読んだけど、ちょっと期待はずれ。するするっとどんどん先に進んでいって、細かいところがちゃんと描かれていくて、リアルに感じられませんでした。途中で飽きちゃった。
投稿元:
レビューを見る
2010/05/10読了
これを読んだら死ぬことは怖いって言う気持ちが少しだけ薄れた気がする。それに、自殺をすることはものすごく愚かで残酷で恐ろしい行為だということも。生き抜かないとね。
95歳のひいじいが、あっちこっちに飛び回り、亡くなった人と残された人と会って話して、ひいじいの一年弱はとても充実していた。最後には恋もした。自分の孫を使って、秋子さんを救おうと奔走したのは少し悲しかったけれど、感動で締めてよかったよ。
静かに灰になって天に召された、ひいじいありがとう。
投稿元:
レビューを見る
作家さんの名前がステキだったので借りてみた。
体は死んでしまったけど、
心だけがまだ生きているおじいさんの話。
「死」を深刻で悲しいものといったとらえ方ではなく、
少しあっけらかんと、浅く広く描いている。
その分、伝えたいことが「ずどーん」と伝わってくるわけではない。
設定も甘く、読み物としては少し手ごたえがないけれど
人と人との関係性は小気味よくて読みやすい。
本の装丁とタイトルがこの作品のイメージと少し合ってないかも。
投稿元:
レビューを見る
長編の後だったので、図書館でパラパラめくってみて簡単に読めそうかなと思って借りた、初読みの作家さん。
死んでしまったおじいさんの悲しいお話かと思いきや、所々にクスリと笑いを入れてくる。
ただ次々と死んでしまうのはファンタジーとはいえ、どうかな…おじいさんの心情は深く描いているわりに、他の人物が大雑把で感情があまり感じられない。
最後の秋子さんの話は切なすぎたな。
投稿元:
レビューを見る
最後まで一応読み切ったが、もう一度読みたいとは思わないなあ、
ただ、スラスラ読むことが出来たので、時間に余裕がある人は読んでみてもいいと思う作品でした。