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紙の本
「密室ってなあに?」「それは、男のロマンさ」的1冊(上下巻だけど)。
2004/06/22 14:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:purple28 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ミステリー読みがわくわくする設定の一つに、「密室」がある。ほかにも「絶海の孤島」とか、「人間消失」などもあるが、それらもひっくるめて「密室」と呼ぶ。「密室」とは、えらく懐が深いのだ。しかし、「密室モノ」においては、少々“お約束”がうるさい。早々に抜け穴が発見されたりだとか、実は鍵がかかっていなかった、というのでは興ざめである、というのである。
それが男のロマンをかきたてる。
決して密室が男のモノであるといっているわけではない。ただ、完璧な不可能犯罪であるならば、推理小説は成り立たなかったりする。ではどうするのか。
“完璧”はどこにかかるのかということをまず考えたい。不可能犯罪にかかるわけではない。密室にかかるのである。美しいと言い換えてもよい。さらに、最初に“(探偵を除く)誰が見ても”という文言を入れるとよりいい。
(探偵を除く)誰が見ても完璧な“不可能犯罪”であってこその、美しい密室。
密室の中で殺人が行われているのだから、間違いなく犯にはいる。ただ、進入・逃走経路を確定できないので、自殺だと判断せざるを得ない。そういう状況の中、探偵が美しく論理的に推理していくのが気持ちいい。“美しく論理的”な謎解きなくして、美しい密室モノはあり得ない。その美意識にこだわるのは、往々にして男性が多いように思う。これは個人的な主観であるが。
そこで本書である。密室には一過言も二過言もある二階堂黎人の鶴の一声で何人もの作家が新作を書き下ろした。条件は“正しい密室”。あるはあるは。もうこれでもか!という勢い。上下巻で23作(密室に関する解説含む)。しかし、飽きない。こんなに密室が集まっていても、ネタはかぶらないし、さまざまな作家のいろんなキャラクターが登場するしで、これ以上ない贅沢を味わえる。
それにしても、密室をつくる人物(犯人)に女性はほとんどいない。
やっぱり密室は男のロマンに違いない。
紫微の乱読部屋
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