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『セピア』というタイトルが示すとおり、ここにあるのは大人になった「私」が振り返る子供の頃の「僕」の話が多い。特にお薦めは『昨日公園』と『フクロウ男』。『フクロウ男』で、なぜ「僕」が今になって手紙を出そうとしたのか、という理由などは……。短編ならではの味わいを堪能できる作品集でした。
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もっとおどろおどろしい話かと思っていたら、都市伝説を扱ったどこかノスタルジックな切ないホラー。情感もあり、綺麗な仕上がり。上手いね。
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この本読みながら寝たら、不覚にも怖い夢を見て夜中に目が覚めました。世間に出回ってる都市伝説のほとんどは、怖いよりも胡散臭さを楽しむように出来てるように思います。「テケテケ」なんかは想像すると結構笑えてしまいます。この本の都市伝説も、要約してしまえば突っ込みいれながら笑ってしまうんですが、さすがは物語。しんとした闇に包まれてるような雰囲気に圧倒されて、怖い、と思ってしまうのです。ぞわっと胸が毛羽立ち自分が現実に存在していることを確かめたくなるような怖さ。この作家さんは日常に非日常を持ち込む、というスタイルだそうですが、その心理は「フクロウ男」に近いんじゃないかなと思います。
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思ったよりもダークなお話。ホラー好きにはたまらないと思います。レトロなホラーではなく現代の都市伝説なところがリアルでなおコワイ。昨日公園の話が一番良かった!
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ノスタルジックホラーや都市伝説系のホラーもあって1冊ですごく楽しめます。フクロウ男の最後はビックリしました。
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読了後のそっと心を撫でられるような感覚がずっとわすれられない。都市伝説なのにしっかりと世界が作りこまれていて、ほんとに身近で起こるような気がしてきます。
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分類的にはホラーだと思いますが、“ただ怖いだけ”の物語では無いところが良いです。怖くて切ない話だったり、怖くて悲しい話だったり、怖くて不思議な話だったり…その“怖さ”も全て人間の心から生まれたものなんですね。“怖さ”の根源は同じなのに、この一冊で色々な物語が楽しめました。
個人的に一番良かったのは「昨日公園」。主人公の回想シーンに泣き、ラストで明かされた事実に泣き…もうボロ泣きでした。これは結構、心に残ると思います。
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結構前に読んだ傑作揃いの短編集!大好きだった「昨日公園」も予想通り「世にも奇妙な物語」(フジテレビ)で放送され忠実に再現された時は感動しました。
もう一つのお気に入り「フクロウ男」はオチ的に映像化は無理かな;
今は文庫本でも出てるみたいです。
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たかが短編、されど短編。
「昨日公園」は今まで読んだ短編の中で一番心を打たれた。
どんなにみじかい物語にも、思いを込められることに今更ながら気付く。
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「昨日公園」はちょっとせつないというか、やるせない話。「フクロウ男」の「笑ってくれて、いいよ」という言い回しが何故か好き。
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先日読んだ「花まんま」が気に入ったので、読んでみたのですが、この本もまた、不思議な世界へ連れて行ってくれて、私好みの面白い本でした。
口裂け女とかトイレの花子さんのような都市伝説を作り上げようとする「フクロウ男」の話。縁日で見た河童の氷漬けに興味を持つ少年の恐怖や哀愁を描いた「アイスマン」。大切な人の死を予測しながらも、どうすることもできないもどかしさや切なさを描いた「昨日公園」など、どれも、意外な結末が用意されていて、じんわりと心に余韻を残す物語で、読み応えたっぷり。ホラーっぽいので、飽きずに、どんどん読み進められます。
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ホラーだけでなく、その中にも、人間の心の中の切なさ、愛情、憎しみ、欲など、さまざまな感情を見出す事ができる。“昨日公園”と“月の石”が、何ともいえないノスタルジックな気持ちにさせてくれる。
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一つ一つのお話自体が長くないので非常に読みやすいですし。たぶん小さい
頃に、あの手の類の怖い話が好きだった人にはオススメかと。
ちょっと怖いでも知りたいっていう人間の欲求そのものみたいな気がする。
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昨日公園が面白いけど終わり方が綺麗すぎて泣けた。お父さん……
フクロウ男は都市伝説らしくて(当たり前といえば当たり前ですが)結構好きなんですが、最後はそっちにいくのかー……と少し悩みました。
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都市伝説とは「口裂けオンナ」とか「泣く二宮金次郎」みたいなもの。疲れた人間の心が生み出すクラ〜い部分を描いた短編集。
読後感もジットリだけど、最終話が明るめの結末なので救われる。