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いつまでたってもポアロが表舞台に出て行動しないので、いささか物足りなく思っていたら、あらまぁ、演出家というか脚本家というか、すっかり謎解きの指揮は取ってくれてあっぱれの構成に脱帽です。
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第一幕では、引退した俳優チャールズ・カートライトが開いたパーティーで、無害で敵がいたとは考えられない牧師スティーヴン・バビントンが殺されます。第二幕では、医師であるバーソロミュー・ストレンジが開いたパーティーで、バーソロミューが殺されます。二件の殺人事件は状況がそっくりでした。そして、第三幕でも、殺人事件が起きます。
チャールズと、美術・演劇のパトロンであるサタースウェイト、チャールズに恋するエッグの三人がこの事件に挑み、そこにポアロが加わります。この物語ではチャールズが主役でなくてはならず、ポアロは助演として、真相へと導きます。
第一の殺人事件は、“ひじょうに奇妙な動機(p342)”でしたが、一連の事件の動機は、“シェルシェ・ラ・ファム(犯罪の裏に女あり)(p365)”という格言のとおりでした。今回もポアロの推理には感心させられました。
元俳優が出てくることもあり、舞台のような物語だと感じました。
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章立の仕方がこれまでのものとちがうと思ったら、タイトル通り三幕仕立にしてあるんですね!
何作も読んでいるのに、犯人はわかりませんでした... 動機にも納得いかないな〰。そこまでして、手に入れたい女なのか、それともその思い込みが老化ゆえなのか。
一番あっぱれだったのは、ポアロがわざと英語を下手なふりをしたり、わざと尊大にふるまって相手を油断させていることかな。そしてここでもカードの家を組み立ててましたね!
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久々にポアロ。読みやすくて面白くて軽快で、1934年に出版されたということは85年前でしょ。古さを感じさせないのは新訳のせいもあるんだろうけれど、自分の創造性の乏しさに愕然となる。今年はアガサ年にしようかな。
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ここまでの作品とは異なる趣向の舞台設定ながら事件あり恋バナありのアガサ的展開。中心となるトリック部分が巧妙に隠されていて気持ちよく騙される…このあたりが評価が高いポイントかな?
しかし動機はやはりこの時代だからか。今の時代なら愛の形も色々あるだろうからそこまでしなくても、とは思う。
推理ものとしては事実の後出し感が結構ありちょっとどうかとも思うが、ドラマとしてみれば楽しめる。ただ動機に対して3人も殺害とはかなりの社会不適合者のような気もするがそのような描写はなくなんかモヤモヤとした気持ちはある。
全然本筋とは関係ないが、ハーマイオニーといえばハリー・ポッター、バーソロミューといえばワンピースなので何か名前が出るたびその姿が浮かんできた。ハーマイオニーはイメージ近そうだからまぁいいか。
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冒頭に配役が書いてあるのだけど、
ポワロが「照明」になってるのにちょい受け。
まあ真実を照らし出すという意味ではそうだけど、
もちろん最後は独壇場。
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俳優が主催したパーティーで招待者の牧師が殺された。しばらくたって別のパーティで医者が殺された。二つのパティーには同じメンバーが何人か招待されていた。
今回の毒薬はニコチン。
精神病院もクリスティには何回か出てくる。
犯人の設定で似たような作品がある。何人か殺されるが本命は1人だった、というのも似たような作品がある。
解説が俳優の日色ともえで彼女もクリスティを読みオリエント急行に乗り、イギリスはアガサの生まれ故郷トーキィにも
行ったということ。ポワロはウィスキーを嫌っているが日色氏はウイスキーが好きで「タリスカー」の蒸留所スカイ島まで行った、なんていう所がウイスキー好きにはおもしろかった。
1934発表
2003.10.10発行 図書館
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前半のポアロの脇役感!まるで空気(笑)一応その場にはいるけど全然存在感がないなぁ……と思っていたら……そういうことか。
ラストの反転は圧巻。このための今までやったのかー!とは思うけど……ちょっと中だるみが過ぎるかな。
まぁ、「そして誰もいなくなった」「オリエント急行」とスピード感あるものを二作読んだ後だからってのはあるかもだけど。
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友人の薦めで、「謎のクイン氏」を読んだので、スピンオフである、「愛の探偵たち」と、この三幕の殺人を読んだ。昔、読んだかもしれないけど、もちろん全部忘れているので楽しかった。
タイトルどおり、舞台のように演出されていて心憎い。
冒頭の主演、チャールズ
演出、サタースウェイト、
とならび、照明 ポワロ、と並ぶ。
照明かあー、巧いなあと唸る。
脚本のミスウィルズの名前がないのは何故だろう。
この本にはクイン氏こそ出ないけれど、サタースウェイトは一文目から登場し、ずっと主役を張っていた。
ポワロものではあるけど、サタースウェイトが描写する人物評がポワロのヒントになるのも、クイン氏のシリーズと同じ。
サタースウェイトが出る以上、恋愛ものがメインなのだけど、この本もそれが大きな要素になっている。
あんまり凝った仕掛けもないんだけど、サタースウェイトが好きなので楽しく読めた。犯人もわかったし。
後半に出てくる警察の大佐は、「愛の探偵たち」に出ていた人だったような。
サタースウェイトのプロポーズ失敗談も、「謎のクイン氏」で触れられていた気がする。
女性心理がよくわかるサタースウェイト。
そんなサタースウェイトを比喩して、「両手のついた小鍋のような男」、ってどういう意味なんだろう。。。?
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名前の通り三幕(三章)でそれぞれ殺人が起こるわけだけども、なんともその動機が驚く。
特に最初の殺人について動機もトリックも謎が多いと読み進めていたところ、最後に明かされた理由を見てえっ?!と思った。
ポアロの名前は最初から登場したけど、この物語を進めていくのは元俳優を中心とした三人。
人物紹介とは別に、はじめのページに劇の出演者紹介のように<演出>や<演出助手>にキャラクター名が載っていて、<照明>にポアロの名前が挙がっているのがまた面白く感じた。
うまいこと表しているなぁ。
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引退した俳優が主催するパーティで、老牧師が不可解な死を遂げた。数カ月後、あるパーティの席上、俳優の友人の医師が同じ状況下で死亡した。俳優、美貌の娘、演劇パトロンの男らが事件に挑み、名探偵ポアロが彼らを真相へと導く。ポアロが心憎いまでの「助演ぶり」をみせる、三幕仕立ての推理劇場。
読み終えてから、タイトルの上手さに舌を巻いた。最初から最後まで読者は演劇を見ている観客だったんだなあ。語り手や主人公が犯人というのはいまやそこまで珍しくないけれど当時はどうだったんだろう。てっきり証拠隠しに走ろうとしたメイドが怪しいと思ったものの動機が分からず悶々としていた私です。クリスティの登場人物って俳優とか女優がとてもよく出てくるけれど、演技ができるって犯罪には本当に便利な才能だなあ。何度騙されたことか。トリックも動機も好みの作品でした。色恋沙汰が混じるのがいかにもクリスティーっぽい。
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チャールズ、サタースウェイト、エッグの3人の人物メインで、事件の手がかりを探し歩くという、新鮮な展開でした。
ポアロがあまり出てこないので、寂しい気持ちで読んでいました。
今回は犯人の殺害動機が身勝手な上に、巻き込まれた牧師と患者があまりに可哀想でしたが、最後はポアロの推理できっちり締められていたので、すっきりした読後感でした。
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1回目の殺人の動機がどうしてもわからないポアロ。本来の目的である2回目の殺人のためのリハーサルだったから、1回目に死ぬのは誰でもよかったということで、動機もクソもなかったらしい。ポアロが死ぬ可能性もあった。しっかり計画練った上でやってるわけだけど、間抜けなところもあったり、人が集まる場所で平然と殺しの練習しちゃうヤバさもあったりする。若い女の子と結婚したいからっていう動機もヤバい。
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初めて犯人の予想があたった!
タイトルとチャールズ卿の性格でなんとなくこの人の話なんだろうなって
それでも執事の件はぜんぜん思いつかなかったのですごいびっくりした
今まで読んだ中でもかなり面白かった でもチャールズ卿を疑ってなかったらなんでポアロが出てこないんだろうってイライラしたかもしれない
エッグのことも好きな演技をしてるだけだろうと思ってたのに違った サタスウェイトさんの見る目を疑ってはいけなかった
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友人の不審死をめぐって三人の男女が調査を行うが…ポアロの捜査方法に慣れていると、どうにも真相に近づいているように思えずもどかしい…。最後のポアロの謎解きはすばらしいが、読者に手がかりが全て開示されているわけではないので、殺人の動機は、確かにパズルのピースはぴたりとはまるが、しっくりこない。