紫媛もビックリの新解釈
2022/03/20 03:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
心理療法家の著者が、
源氏物語を読み解きながら、
作者たる紫式部の心のひだに
分け入って分析している本です。
古文の授業で聞いたようなものとは
全然異なった解釈の続出に、
驚き、呆れ、そして感動しました。
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内容紹介:心理療法家・河合隼雄は語る。「これは光源氏の物語ではなく、紫式部の物語なのだと思うようになった。千年も以前に、これだけ『個』ということを追求した一人の女性がいたという事実に興奮してしまって、しばらく眠ることができなかった」と。心理療法家の目はそこに、いま日本人が直面している生き方の問題を解くカギを提示する。母性社会に生きる日本人の課題図書。(「BOOK」データベースより)
資料番号:010632081
請求記号:913.3/ ム
資料区分:文庫・新書
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紫式部という女性に尊敬の念を抱きました。
あの時代にこれだけの作品を描き、
そして今に読み継がれる。
源氏物語は読んだことがありませんでしたが、
だいたいの概要を知っていれば十分でした。
しかし、この本を読んだあと、もう一度詳しく読みたいと思うようなりました。
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源氏物語を河合隼雄さんの精神分析で読み解く様が気持ちよかった。
序盤は光源氏の人物像が希薄で、狂言回し的な役割でしかなかったけど、須磨に流された後あたりから自分の意思を持ち動き始める、という解釈に思わず納得してしまった。
紫式部自身の女性観や精神に踏み込む解釈がすごい。
途中の引用文が古文そのまま載っていて、当然読めるよね?の雰囲気で現代文への逐語訳は載せてくれないのが不親切。でも不思議と理解できる部分もあって新鮮ではあった。