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MDAモデル駆動アーキテクチャ みんなのレビュー
- David S.Frankel (著), 日本アイ・ビー・エム株式会社TEC−J MDA分科会 (訳)
- 税込価格:3,960円(36pt)
- 出版社:エスアイビー・アクセス
- 発行年月:2003.11
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紙の本
「日本語版の出版に寄せて」より
2003/11/18 19:54
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投稿者:エスアイビー・アクセス - この投稿者のレビュー一覧を見る
OMG(Object Management Group)が、MDAと呼ばれる標準化体系のコンセプトを発表して3年あまりになります。ミドルウェアの標準であるCORBAとモデリングのUMLという、独立した2本の柱としてあったものを、後者をベースとするものに組み替えた大転換でした。2000年の秋から2001年の3月、MDAが正式に採択されるまでのOMGに参加するメンバを中心に交わされた議論は、非常に活発で刺激的なものでした。著名な方法論開発者、さまざまなツールの開発者、現場経験の豊富なアーキテクトたちの議論は、時に激烈で、時に精緻に展開されましたが、そうした議論の中で、ひときわ説得力に富む議論をねばり強く行っていたのが、本書の著者、David Frankelです。
OMGに集まるエンジニアは、才気煥発、威風堂々、音頭朗々という人が多い。対照的に背が低く、風貌も優しげで声も小さい彼の議論がなぜ一目も二目も置かれるのか。素晴らしく説得力のあるテクニカルペーパーを書く、という以外の理由を考えてみると、月並みな言い方ですが「人柄」に行き当たります。誠実、温厚、実直、篤実…といった日本的徳目が、彼ほど当てはまる人間を知りません。だから声が小さくても、耳を傾けずにはいられないのです。
開発技術と製品技術、ビジネス上の機能とシステム基盤といった異なる世界を彼ほど見事に整理し、統合できる人は非常に少ない。まさにMDAにおいて最も必要とされるリーダーと言えるでしょう。「モデル駆動の開発」というアプローチは、必ずしも新しい発明ではありません。設計から実装までをどうやって一貫させるか、という課題はCASEと同じであり、それら先行する技術の成果と失敗を反映しています。何が変わったかといえば、モデリングの経験が蓄積し、表記が厳密・精緻になり、ツールが成熟し、何よりもそれらの相互運用性を実現する標準が成長したということです。したがって、MDAが発表される以前から、「モデル駆動開発」の事例は存在していました。標準化とツールの拡張は、それを一部の先進的なユーザ(開発者)の外に開放するものです。
2003年夏、米国のソフトウェア技術雑誌はこぞってMDA特集を組み、この技術が早くもメインストリームになったことを宣言しました。日本においても、私たちが行った調査で、じつに7割あまりの開発者が、MDAに対する強い関心を表明しています。間違いなく、この技術=標準は、21世紀のソフトウェア革新の原動力になるでしょう。しかし、この移行過程を成功裏に(無事に)乗り切る上で、確かな指針が求められています。本書には、それがあります。
オブジェクト・マネジメント・グループ日本代表
オブジェクトテクノロジー研究所 鎌田博樹
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