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紙の本

ま、このカバーそのものといったような、ある意味、あまーいお話。とくに、可愛い猿のキキが何の活躍もせずに消えていくのは、構成も、あまーい

2004/01/12 18:27

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「奇妙な生き物の死骸が打ち上げられた。琵琶湖に面した小さな湖水浴場・真野浜。全長1メートル70前後で、黒っぽい茶色。腐敗して見えたが、臭いはない。人間の死体でないことは明白だった。なのに、堅田警察署捜査一課の音無刑事は変な胸騒ぎがした。事件の発端だった……。」
「京都宝ヶ池。石田陽一とデート中の女子大生・加々見舞子は大好きな兄の家に赤ん坊が生まれることに戸惑っていた。兄も兄嫁も赤ん坊も居なくなればと願った。病院から、赤ん坊がさらわれてしまう。舞子と陽一は赤ん坊を取り戻す旅に出た。竜に掴まって! 時空を越えた過酷な冒険が始まった……。」

著者の言葉は
「この作品は、新聞の朝刊に連載した作品でした。せっかく、新聞に作品を載せるのなら、荒唐無稽で縦横無尽な、どこまでも空想の翼を広げられるような、壮大で楽しいファンタジーにしたい。毎朝、新聞を読んで、一日の活力を得たり、ほんの一時、嫌なこともしんぱいごとも忘れて楽しんだりできるような作品にしたい。そして、毎日毎日、物語が躍動して形を変えて、読む人が生きているのと同じように、物語も生きている、そんな連載をしてみたい、と、無謀な野望も抱いたのです。」

主な登場人物は、女子大生の加々見舞子、そのボーイフレンドで結局は恋人になるというお粗末な展開をするのが石田陽一。一時は舞子の本当の恋人では、と思わせたのがカメラマンの中西空。途中から存在感を失うけれど、いい味を出していたのが堅田警察署捜査一課の音無刑事。後半出てきて、またこのタイプかと思わせるのがリュイこと竜ヶ崎圭太。妙な出方をするのが女子中学生の野口由美子で、もっと活躍して欲しいと思ったのが小猿のキキ、甘いよなあとおもうのがピンクのドラゴン。

何がなんだかわからないだろうが、この話は単純な展開をするので、まず読んでもらおう。ちなみに本の構成を書いておくと、序の章「そもそものはじまり」、第一章「追跡」。以下、「尾を追いかけて」、「時の迷路」、「悲しみの道」の四章が上巻。下巻は、第五章「鏡の泉」。以下、「風の吹くところ」、「願いのかなう日」の第七章に、終章「願いのかなう日 その日」とあとがきがつく。

で、印象を書くと、上品な高橋克彦、とでも言えばいいだろうか。青臭い理想を登場人物たちが延々と語らない分は、はるかに知的。ただし、あまりに自己肯定的で、例えば現代の日本に溢れるコンビニや自販機、あるいは電気(そして、多分そのもとにある原発)をあっさりと「やめられないもの」と認めてしまう。

それに、上巻では舞子が殆ど相手にしていなかった石田陽一は、いつのまにやら、昔から好きだけど言い出せなかった相手になってしまう。その不自然さといったら噴飯モノ、それならば小池真理子の『レモン・インセスト』みたいに兄に惚れぬくほうがよっぽど自然。そういう俗な部分がいっぱい、というところは同じ柴田『フォー・ディア・ライフ』シリーズにも共通する。

そのようにハードな部分は微塵もないのに結構、読めるのである。それは大きな視点の変化や、どこまで意図的なものであったかは疑問だけれど、時制が直線的に進まないという構成に拠るところが大きい。その分、犠牲になったのは、折角出てきた面白いキャラクターが、まったく中途半端な動きしかしないことである。

先に書いたけれど、由美子や空、あるいはキキなどは何のために出てきたのか。黒い龍の存在意義などになると、明らかに破綻としか思えない。それが新聞小説、といえばそれなりに納得できるものの、あまりに場当たり的な話の展開だ。ま、そこは柴田自身が理解しているので、あまり声高に言うべきことでもないのだろうけれど。ともかく、それでも読める。ただし傑作ではない。

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2006/05/16 21:08

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2008/06/08 17:11

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2010/02/09 15:13

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2011/03/20 16:07

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