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13歳のハローワーク みんなのレビュー

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みんなのレビュー121件

みんなの評価3.8

評価内訳

113 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

53歳のハローワーク

2008/09/04 19:01

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 先日、ハローワークに行った。「13歳」のではなく、「53歳」のだから、ことは深刻である。
 仕事を辞めて三ヶ月経った。体よく「無所属の時間」などと言っても、生活のためのお金を稼ぐ手段を手に入れなければならない訳で、いくばくかの退職金ではお先がしれている。ハローワークという所はTVの映像や何かで見たことがあっただけで、実際に足を踏み入れたのは初めてだった。場所にもよるのだろうか、仕事を探す検索端末には確かに人がついていたが、報道されているような鬼気迫る感じではなかった。それよりももっと静かな印象を受けた。あるいは失業保険の給付を待つ人たちはどこか飼いならされた羊の群れのようでもある。仕事からあぶれるということはこういうことをいうのだろうか。仕事がないことよりもそういう人たちの仲間入りすることの方が少し恐くなった。
 ハローワークに全く求人がないわけではない。いくつかの求人案内を見たが、その会社が提示している条件を果たして自分が受諾できるかどうかだろう。本書の冒頭の「はじめに」で著者の村上龍は自分に向いた仕事で生活の糧を得ることの幸福について書いているが、それこそ13歳のハローワークだからいえることに違いない。「自分は何が好きか、自分の適性は何か、自分の才能は何に向いているかの、そういったことを考えるための重要な武器が好奇心です」なんていう言葉を、少なくとも53歳の失業者は鵜呑みにできない。この本は13歳の未来のある子供たちに書かれたもので、決して53歳の、いつ人生の終わりが来るかもしれない人向けに書かれたものではないのだから。しかし、そういいきることは正しいのだろうか、と思う自分がいる。人生の終盤を迎えつつある人こそ、本当の幸福をまっとうしないとあまりにも惨めだ。自分に合った仕事をしている人など限られているだろう。多くの人は自分に合わないと思っても生活のため家族のためにぐっと我慢をして働いているのだ。それなのに、まだ我慢をして自分を殺して働く必要があるのだろうか。53歳だからこそ、自分の好奇心のままに、新しい世界に飛び込んでいいのではないか。
 だからといって、いつもまでの自分に合った仕事を探し続けていいかということにも首を傾げる自分がいる。本書の「おわりに」で村上龍は「わたしたちの社会には、<集団に入らなければ>という誘因性・強制力がある」と書いているが、人生の終盤を迎えつつある人間にとって集団に入っていないというのは実に心許ないかぎりである。仕事をやめること、あるいは会社という集団を離れて「無所属の時間」を持つことは、お奨めできるものではない。よく定年後のために趣味を持ちなさいという話を聞くが、あれは正しくいえばどこか所属できる集団を持つようにしなさいということだろう。たとえ「無所属」であったとしても他者との関係性を捨て去ることではない。流行り唄ではないが、人間は所詮ひとりでは生きていけないものだ。
 だから53歳のハローワークでいえば、もっとも幸福なのは、集団との関係性を持ちながら、自分に合った仕事をじっくり探すということかもしれない。もし、集団に入っていないのであれば、やはり我慢しながらでも仕事につくべきだろう。そして、集団のもっている甘い蜜にまみれてみるのがいいかもしれない。そんなことを「無所属の時間」の中で考えた。

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紙の本

どんな苦痛に耐えられるか。

2008/08/25 22:24

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

13歳のハローワーク 村上龍 幻冬舎

数年前に読みました。
息子「あれー 13歳のハローワークを買ってきたの? 中学校の図書館にあるよ」
熊太郎「これをみて進路を決めるのだ」先行きのはっきりしてこない高校受験生の息子でした。
巻頭の著者の言葉には納得させられます。これまでの日本経済、日本人の暮らしの変化をとらえながら、この世に楽な仕事はない。苦痛の代償が金銭だ。自分にとってどんな苦痛だったら耐えられるかを基準にして仕事を選択しよう。自分の適性に応じた仕事を探そうと呼びかけています。
熊太郎「おーれも仕事をさがそうかな」
息子「手遅れだって」
著者は1日12時間、毎日、何年も文章を書いているそうです。わたしは、そこまではできないけれど、一日8時間、週休が1日あればできるような気がする。

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紙の本

君は何に没頭しているときが、いちばんハッピーなの?

2004/01/21 00:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:綾瀬良太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 村上龍の小説には、日本人嫌悪を感じる。それは日本というシステムに対する不快感なのかもしれない。
 小説では「物語」のカタチでそれを指摘できる。しかし、現実に起こっている事態に肉薄する手法は、ほかにもある。「13歳のハローワーク」がそれだ。

 子供の頃、政治家の汚職事件を見るたびに、「金儲け」=「拝金主義」=「不純なもの」と刷り込まれてきた。それはときに本質を把握していたであろうし、まったく誤っていたこともあった。今になってみれば。
「金に汚い」ことが、「金が汚い」に移行していたのかもしれない。
 さて、働く、とは何か。自己実現とは、何か。
 自分の好きなこと続けながら、それを生活の糧にしていく方策を、中学校では教えてくれない。「そんな余裕はない」と、中学校の教師をしている友人は答える。それが現状だとすると、「この仕事、別にやりたかったわけじゃないけど、僕にできるのは、これくらいしかなかったから」と、弁明する青年が多く生まれることになる。仕事がおもしろくない。不本意だが、これが仕事だ。仕方がない。そんな思いで仕事を続ける青年が親になり、そんな親を見て育った子供の仕事観は、たぶんゆがめられるだろう。

 「お金があることで幸せが約束されるわけではないが、少なくともお金がないことで起こる不幸からは逃れられる」と、かつてどこかで村上龍は語っていた。お金がないことで発生する不幸、たとえば自殺、盗難、進学、友人関係にヒビが入る……というようなことは、実のところ、小学校で学ぶべきことなのかもしれない。
 そして同時に大切なのが、自分は何をしているときが、いちばんハッピーなのか? それを発見すること。その時期が、中学生なのだろう。
 自分が何をしているときが、いちばん充実しているのか? 寝食忘れて没頭できるものは何か? そして将来、それを仕事にするには、どういうスキルが必要なのか? 不幸なことに、学校ではそれは開陳されない。自分で扉を開くしかない。しかし、不幸にも扉がどこにあるのかわからない子供もいる。だから、村上龍は具体的な扉を用意したのだろう。それが「13歳のハローワーク」この本なのだ。

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紙の本

人生の豊かさ−常識という怪物からの脱皮

2004/01/09 14:52

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:はしもけいす - この投稿者のレビュー一覧を見る

好きな仕事をするというのは、人間の生理にかなっていることだと思う。しかし、今の現代人は、常識という怪物の奴隷と化し自分自身を失った。自分自身を失ったため充実感が持てない。
もともと大人がこういった内容のことを子供に示すべきことだと思う。村上 龍氏が“代わりに”この本を執筆したということは大人自体反省しなければならないと警鐘を鳴らしているのではないか。
しかし、村上氏の言うように、今の大人達は、子供の頃から「いい学校、いい大学」おだてられ、その上の大人達が敷いてきたレールの上に乗ってきたため、子供には、「いい大学、いい会社」しか言えない。
今子供の世代に秩序の崩壊が起こっているのは、大人自身が自分自身を失っており、充実感を持てない状況を反映しているといえないだろうか。
「おかしい」とは大人達もわかっているのだが、常識という怪物に心が乗っ取られているため、どうしようもない。レールの上に乗っておくしかない。そこに苦悩がある。
スマップの歌でOnlyOneというのがはやっているが、この歌がはやっているのは、常識という怪物からなんとか脱出しようと、その怪物にがんじがらめになった私達の心のどこかでひとりひとり感じている現れではないかと感じる。
私自身、そのレールにのって、大学、そして世の中で一流企業と呼ばれるところで10年近く勤めたが、今は、趣味で高じたことをSOHOで個人事業として仕事をしている。確かに収入は減ったが、会社に居たときの無理矢理まわりに合わせていたことによるストレスはなくなり、趣味を仕事にできたという充実感はある。しかし、仕事は大変なのは大変である。
独立して約3年。人生の豊かさとは何かというのを考えさせられ、「はっ」とさせられた。

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紙の本

見つけた!!

2003/12/13 23:11

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:クウコ - この投稿者のレビュー一覧を見る

中学1年生を担任しています。
「好きなことから将来の仕事を見つける」
何と素晴らしい視点でまとめられた
案内なのでしょう。

「見つけた!! これだ!!」 即座に購入。
届いた次の日には、学級文庫の棚に並びました。

私は、生徒にこんな話をしました。

「みんなが将来就く職業は、自分の好きなことにしょう。
なぜなら、仕事をしていく上で、困難やトラブルに遭遇しても、
『この仕事がすき』という気持ちがあれば乗り越えられるから。」

その話の後のこの本の紹介。
グッドタイミング。

生徒たちは、興味津々。
ページを懸命にめくる姿がみられました。

成功している人の多くは、やはり「好きなこと」を
仕事にしているのです。

「好きなこと」を一生懸命話している人の目が
キラキラしているのと同じように、
「好きなこと」を仕事にしている人は、
全身が光り輝いています。

生徒一人一人が輝く日を願って、
教育活動に励んでいます。
これからの進路指導にも活躍しそうです。

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紙の本

妹よ

2003/12/10 16:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:川内イオ - この投稿者のレビュー一覧を見る

私の妹は「理系の大学に行きたい」と言って親を困らせている。
妹は、現在高校の英語科に通うバリバリの文系だからだ。
直接話はしていないが、漏れ伝わるところによると
どうやら妹は「バイオ」に興味があるらしい。
どうしても「生物系」の学部のある大学に進みたいそうだ。

『13歳のハローワーク』は、「現代日本の職業紹介辞典」である。
著者自身が「最後の仕事」と評す小説家から一般的に「安定の象徴」と
認識されている公務員まで、世の中にはこんなに仕事があったのか、と
思わずにはいられないほどの職業が網羅されている。
この本は職業を「あいうえお」順に掲載していない。この本の中から
自分が知りたい職業を検索するには、唯一「自分の興味」が指標となる。

「辞典」と書いたが、ひとつひとつの職業について概略だけが
記されているわけではない。「どうやったらその仕事に就けるのか」
という具体的な記述や「この仕事だけで食べていける人は少ない」
といった、ぶっちゃけ的なコメントが漠然とした職業イメージに
リアリティを与える。

「13歳の」とタイトルにある。確かに、文章は平易でわかりやすく、
自分の将来に目を向け始めた中学生にとって、貴重な情報となるだろう。
私が教師だったら、この本を学級文庫にする。是非読んでもらいたい。
しかし、大人、例えば24歳の私、が読んでも十二分に楽しめる。
子どもの頃なりたかった職業(サッカー選手)、今の職業(秘密)、
家族の職業(公務員もいる)、友人・知人の職業(大工もいる)、
これらを探して読むと、思春期にひとりこそこそ国語辞典でHな言葉を
引いてほくそえんでいた頃と同じ気分が味わえる。

私は妹の机の上に、『13歳のハローワーク』を置いておいた。
帰宅した妹は怪訝そうな顔をしていたので、「面白いから読んでおけ」
とえらそうに言っておいた。多分ムカつかれた。
やりたいことがあるならやればいい。
けど、世の中はどうやら想像以上に広いみたいだぞ。
これが、放蕩兄貴の妹へのメッセージである。臭っ。

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2004/10/07 20:20

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2004/11/01 23:56

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2004/11/16 18:13

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2004/11/21 13:02

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2005/01/01 17:15

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2005/02/04 10:46

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