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プロジェクトがどうしてうまく進めることができないのか。
それはその前の分析をしていないからである。
その分析はどのような観点で発掘していくべきなのか。
リスク管理という観点で、プロジェクトを検分していく書籍。
5部、23章に渡ってリスク管理とその分析について焦点をあてて論が展開されます。
書籍の中で、著者が経験したまたは周りで発生した事例を上げながらどうすれば良かったのかについて討論やデータを持ってプロジェクトを検分していきます。
その中で印象に残ったのは以下です。
- 「不確定性」を数量化する。
経験則に頼らず、可能性を言語化して提示していくこと
- 価値性のあるコンポーネントを分析して提供していく。
プロジェクトで優先すべき価値ある機能を提供して継続するかの天秤にかけること
- 「リスク管理」は「おとなのプロジェクト管理」だ
不愉快な現実と、起こりうる悪い事態を認識して備えておくこと
リスク管理を背負ってプロジェクトを遂行することがあります。
その時に、熊と踊るために準備をしないといけないと気が引き締まる思いでした。
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リスクに対する考え方が平易に説明されています。書かれたのがかなり昔で、いま活かせるかというと難しいと思いました。まずは計測すること。確率分布的にリスクを捉える点や上層部に対してどういう説明をすべきかまで言及されており、あらためて勉強になりました。
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語り口は軽く、とても読みやすい。プロジェクトマネジメントにおける、今でも「あるある」とうなづけるような例と陥りがちな罠が語られており、今も昔も変わらない(むしろ悪化している)現状に若干絶望したりもする。
入門本とも言えるし、内容もかなり王道的。
切り口は「リスクマネジメント」であり、プロジェクトマネジメントについて学習してもなお敢えて目を逸らしがちな部分について芯を食った説明をしている。
良本でした。
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そもそもシステム開発プロジェクトにおけるリスク管理とは何なのか、から具体的なハウツーまでコンパクトにまとめられており、非常に有益に感じた。
特にリスクを分析していく過程で「誰が負うべきリスクなのか?」は重要な観点に思えた。なぜなら「誰が」の選択肢が観点として無いまま分析を進めると、結果自身が負えるリスクしか直視しない(手に負えないリスクは無視する)という行動を度々目にするから。
しかし、理屈をわかっていてもうまく実践されないのがリスク管理の常だが、これも随所に引用されるウィリアム・キングドン・クリフォードの「信念の倫理」を使ってうまく解説してくれる。
曰く、信念こそが人がリスクから目を背ける理由となりえるものであり、確たる証拠もないのにリスクをないものと取り扱うのは罪である、というようなことが書かれている。
邪かどうか、信念の性質に関わらず、信念そのものが現実から目を遠ざけリスク軽視という罪を生み得る。うーん、深い。
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リスク見積もるのは難しいよなぁ。Risk Mitigation CostとRisk Exposure Costをどう適切に見積もるか。高過ぎてもダメだし、低すぎてもあれだし。プロジェクトマネジメントにおけるリスクの考え方の基本。