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紙の本

『熊のプーさん』の作者と呼ばないで。

2005/10/21 09:17

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ソネアキラ - この投稿者のレビュー一覧を見る

予想していたものとは、違って、生まれてから自伝を書くまでに至る、きわめてスクウェアな部厚い自伝で、読むのにはいささか閉口した。
まずは、イギリスの有産階級の生き方を知ることができる。作者はパブリックスクールからケンブリッジ大学へ進学するのだが、そのライフスタイルは、伝統的なものであり、特にパブリックスクールの楽しさは『ハリー・ポッター』のスクールライフを彷彿とさせるものがある。
次に、進学・就職の節目節目に父親から、言うなれば資産形成プランを提示されていること。たとえば、年間これだけでやりくりしろとか。将来の職業に就くためには、これだけの額を支援してやる。しかし、それ以降は自活して生きていかなければならないのだが。
作者は、作家で生計を立てていくひとを決意する。英国の風刺雑誌『パンチ』に寄稿するようになる。漫画をお年寄りが「ポンチ絵」というが、その語源となった「パンチ」は、この『パンチ』に由来している。
一人前の作家になるまで作者は、『パンチ』で編集者を経験している。
SF小説の父H.G.ウェルズはミルンの父親と親交があり、若き作家としてつきあいもあった。
生来のユーモアセンスと『パンチ』で培われたセンスで、小説や戯曲が認められるようになる。
結婚して、子どもが生まれる。かのクリストファー・ロビン。彼の可愛がっていたクマの縫いぐるみが、詩や物語になった。それが、『熊のプーさん』。作者自身、幼年時代に親から数々の童話を読み聞かされていたことが、下地になったようだ。
『熊のプーさん』での作者というレッテルを貼られることが、作者にとって不満だったようだ。だから、この長い自伝でページが割かれているのは、ほんのわずか。
本作からTV特番やムックを企画するならば、この部分をいちばん充実させたいのに。
ミルンも「ユーレカ」や「セレンディピィティ」は、突然、降りてくるものではないと述べている。やはり連日、机にしがみついて、生みの苦しみ、苦悶や格闘の後に、浮かぶものだと。
ひょっとすると、本筋よりも、翻訳者の石井桃子にひかれてこの本を読んだかもしれない。何せこの本を90歳過ぎてから訳したのだから。
『熊のプーさん』と石井との出会い。それは「1933年のクリスマスイブ」。「作家犬養健宅」で英国からのプレゼントの原書を子どもたちに読んでといわれたこと。そこから、物語にすっかり心を奪われ、翻訳し、日本での出版を働きかける。
第二次大戦へ向かう真っ只中の「1940年に『熊のプーさん』が、1942年に『プー横丁に立った家』」が岩波書店から発刊される。「紙不足」のせいもあってかすぐさま「売り切れ」たそうだ。
別に反戦など思想めいたものは『熊のプーさん』には皆無だが、そういうものを渇望している層(岩波だからってみながみなインテリサヨク層じゃないだろ)が、いたことを知り、ただ単純にすばらしいと思って、蛇足ながら取り上げた。

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2008/08/31 16:48

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2010/10/06 22:14

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2011/05/23 05:58

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2011/08/10 18:05

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2019/01/12 02:27

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