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新書だけに二日で読めた、早かったですー。
サンソン家ものってこの本とパリの断頭台ぐらいしか見付からなかったんですけど、二冊合わせて読むとなかなか興味深いものがありますw 書き手の視点でけっこう変わりますねーってことで。ごちそうさまでした。
2009/12/18(金) 読了
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これはまさに小説だ。もちろん著者の力量もあるのだろうが、それを上回る程のサンソンの壮絶な人生がそこに小説的な醍醐味を与えているのだろう。革命という動乱の中で、その価値観や生き方が大きく揺らいだこと、さらにその職務に対する葛藤。全てがないまぜになりこの壮大な物語が出来上がったのだろう。フランス革命については大学で専攻したのでよく知っていたが、なるほどこういった側面からも見ることが出来たかと思った。
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ジャイロ・ツェペリのモデルとなった人物。
サンソンという死刑執行人を通して見たフランス革命の裏歴史としても楽しめる。
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死刑執行人のノンフィクションだが、小説のよう。
それは恋から始まり、時代に翻弄される。
社会から蔑まれていた死刑執行人の立場を法廷で
援護する部分は圧巻。
絶対、映画化すれば面白くなる、と思わせる一冊。
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シャルル・アンリ・サンソン―――この本読んでると、男の中の男人間として素晴らしい尊敬に値する人と言ったらはこの人と思えてくるです。フランス革命・当時の政治・拷問にも少し詳しくなれます。
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フランス革命を死刑執行人の目から見た一冊。職業に貴賤はある時代に生きたサンソン氏の苦悩を活写し、読み応え十分だった。
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読了:2010/12/18
1日で読めた。全体的に美談化している感はあるが、熱の入った文章で革命期の人々の熱狂、狂騒、サンソンの自問と苦悩を読ませる。
p.41 サンソンが自分たち死刑執行人に対する嫌悪感による訴訟に反論して述べた弁論。かなり頭が良く、教養の深い人だと言うことが見て取れる。
p.235 この世の正義の最後の段階をになっているはずの自分たち死刑執行人が忌むべき存在として世間から除け者にされるのは、人を死に至らしめることによって社会秩序を保とうとする、その正義の体系そのものが忌むべきものだからではないのか?もし、死刑制度が正義にかなう絶対的に善きものであるならば、自分たち死刑執行人は人々に感謝されこそすれ、忌み嫌われ、蔑まれるはずがない。
p.121 ロベスピエール以外にも死刑制度の廃止を訴えた議員はいた。しかし、ロベスピエールの雄弁に心を動かされた議員はあまり多くはなく、死刑廃止の提案は否決された。(中略)シャルル‐アンリの孫にあたるアンリ‐クレマンは『サンソン家回想録』の中で述べている――「この日、投票した国会議員の中に、そうとは知らずに自分の首を投票箱に投げ込んだ者が何人いたことだろうか?」
p.143 民衆は旧体制下で味わわされてきた多くの苦しみに対して血の代償を求めるようになり、それとともに、ギロチンも人道的処刑手段から復讐の道具へと性格を変えてゆく。
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■概要
フランス革命時代のパリで処刑執行人として生きた、サンソン氏の物語。新書ですが、小説+ドキュメンタリータッチな読み物。
■仕事に活かせる点
「仕事」というものについて、考えさせられました。
世襲制には弊害も多いでしょうが、その連なりに生を受けた人に対して、
何か大いなる使命として与えられた境遇を受け入れる強さを育み、
通常の人では到達できない高みに引き上げる力があるというのは
言えるのではないでしょうかね。
(さわ)
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フランス革命期に死刑執行人としての仕事を全うし、ルイ16世の首を刎ねた男の物語。
フランスを支配するブルボン王家に忠誠を誓いながらも、その職務を全うすべく自らの手で国王の首を刎ねる心の葛藤・何の罪もない民間人を虐殺して英雄扱いされる軍人に対して、常に罪悪感に苛まれながらも職務を忠実に遂行するだけなのに、国民から蔑まれる死刑執行人の対比・法の正義に則って裁判官は死刑を執行し、また議員は死刑に賛同しているはずなのに執行人は人として扱われない、正義とは一体なんなのかという疑問。これらの要素が死刑執行人サンソンの生涯に大きく関わっている。
激動の時代に翻弄された男の生涯はドラマチックで、そこはかとなく精神の気高さがにじみ出ている。
とてもおすすめの一冊である。
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すんごい面白い!フランス革命については全くの無知だったんだけど、一人の人物の目線から辿っていくととても分かりやすく、フランス革命入門としてもお勧めです。死刑執行人って物騒であると同時に難しくないポップな題材だしね。誤解を恐れずに言えば。
確かにこういう時代を経た国が死刑制度廃止するのは納得がいくなあ。日本は国家による大量虐殺とか歴史的に行われなかったので、国家による殺人ということへの疑いの目が人々にあまり養われていないし、実際基本的にはそれで上手くいってるので、先進国が死刑廃止してるのに日本は云々って話は通用しないよなぁと思った。
それにしてもこの時代はあまりに皮肉に満ちている。ジャコバン独裁の中心人物の一人であるロベスピエールが若き頃死刑制度反対の立場であったり、後に処刑される議員達が死刑制度を支持していたり、後に断頭台に上がるルイ16世がギロチンの殺傷性を高めるための刃を考案したり、人道的な処刑を行うために発案されたギロチンが大量殺戮マシンに変貌してしまったり・・・あまりにめまぐるしく「罪人」の定義が移り変わる周囲の情勢に反して、サンソン本人が手放したかったであろう死刑執行人という立ち位置だけは不動だったから、全方位あらゆる立場の人々を死に至らしめなければならなかった。これが辛いですね。
ああほんといい本だった。2010年読んだ中でも一押しの一つです。
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フランス革命時代の死刑執行人”ムッシュ・ド・パリ”シャルル・アンリ・サンソンの生涯に関する評伝。
荒木飛呂彦の「スティール・ボール・ラン」主人公ジャイロ・ツェペリのモデル、という帯紙のキャッチコピーが気になり手に取ったが、その内容が面白くて、一気に読み終えてしまった。
一部、歴史小説のようなくだりも多く、現状、サンソンに関する和書は他に出ていないため、本書のその内容がどこまで史実に忠実かは定かでないところもあるとは言える。
ただ個人的には、一般的意味での生業(職業)とか、や死刑制度というものを考えてみる、いいきっかけになる本と思える。
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代々にわ たってパリの死刑執行人を務めたサンソン家四代目の当主シャルル‐アンリ・サンソンの生涯を紹介した新書。マリーアントワネットやルネサンスなど華やかな歴史絵巻の中、執行人であることによっての差別、死刑是非を自問しながら激動の時代を自らの信念を貫き生きた男の中の男の生き様ここにあり!!歴史の教科書なんかには載ってない、フランスの裏歴史。めちゃくちゃおもしろくてさくさく読めますよ★
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死刑制度を考えるとき、参考にしたい。国家が人を死によって裁くとき、必ずその底辺で犠牲になってしまう人が存在するということを忘れてはならない。ただ、命を裁くことができるならそれは神だけだという発想は、日本人には理解し難いかとは思う。ギロチンが誕生した背景なんかもすごく面白かった。
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気づいたら読破してた本。
ルイ16世をギロチンにかけた人物の生涯を描いた本。
回想録を資料としているせいか、物語っぽい。
最初、ガチガチのお固い本を想像していたので思ったよりも読みやすくてびっくり。
歴史書を読むというよりも小説を読む、という気持ちで読むとちょうど良いかも。
死刑を執行する側から見た死刑、とはどういうものか。
気になった方はどうぞ読んでみてください
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これすごい深い。
夢中で読んだ。
革命とかギロチンとか少しでも興味があれば読むべき(学問的興味でも野次馬好奇心でも)。
超オススメ。