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優秀な若き魔法使いオーブリイは、世界一の変身術師グライレンドンに弟子入りする。
そこには、リリスという、グライレンドンの若い妻がいた。
魅力的だが、全くの無表情。
厳しく、家を空けがちの師匠のもとで、変身術を覚えて行くオーブリイ。
そんな中、彼は徐々にリリスに惹かれていく。
そして、無感情な彼女も少しずつ変わっていくが、
オーブリイは彼女の正体と、グライレンドンの冷酷な人間性に気づく……
プラチナファンタジーの刊行は、
今現在のファンタジーがほとんどエピックファンタジーやヒロイックファンタジーであることに対して、
ファンタジーの多様性を紹介する、という感じで始められた。
その割りに、第1弾はけっこう普通のファンタジー。
というか、昔のハヤカワFTにありそうな作品。
オーソドックスだけど、それゆえしっかりとファンタジーを読んでいると言う満足感。
変なアレンジなく、真っ当に中世ヨーロッパ風の世界。
何より、森の情景と存在感が素晴らしい。
やはりファンタジーは森だよなぁ。
昔話なんか見ててもわかるように、和製ファンタジーだと、なぜか森は重要視されない。
中世ヨーロッパ風ファンタジーなら、森を描かないとね。
魔法理論は現在のファンタジーっぽく、ひじょうに科学的。好み(笑)
エピローグがかなり好きで、ファンタジーのエピローグとしてはお手本かな。
渋いナレーションが聞こえてきそう。
なかなかオススメ。
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面白かった。でももう一度読みたいかと聞かれたら、うーん、読まないでしょうね。でも一見の価値はある。そんな本。
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図書館で、ちょっと、立ち読みのつもりが、読みやすいので、一気に読んでしまいました。内容はというと、まあ、若い人向けではあるが、しっかりファンタジーしていて、最後の場面は、ちょっとした感動が味わえます。
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スキで毎年読んでます。
ファンタジックなカンジも、魔法使いたちの独特の価値観も好き。
読みやすいのでサクッと読めちゃいます。
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ひとことであらわすと、愛とファンタジーのものがたり。
ただ、決して幼稚でもないし、荒唐無稽でもない。そこにいるキャスト達の心の機微があり、魔法の中には、確かな科学と物理学があると思わされる。
まあ、それを抜きにしても、純粋に陶酔できる大人のためのファンタジー小説。
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「オーバン城の夏」とはまた違う魅力の著者の長編第一作。嫌いではありません。YAの「Safe-Keepers Secret」シリーズを読もうか思案中のため、読んでみました。読み終わると、表紙のイラストがよくわかります。
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こういう哀しくも愛がある話に弱い。
読みやすいけど独自の価値観と世界設定で一気に読んでしまいました。
シンプルな話であるだけに読む人の感情を動かしてきます。
好きになった人の為にやれる事、つらい事を決断するのも、また勇気。
私はひょっとしたら薄幸そうな女性が好きなだけなのかもしれない。
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とても読みやすい娯楽小説、ロマンス。
何もかもを殺人や戦争や政争に絡めないと気が済まない、『本格ファンタジー』小説に疲労した時は、こうした『世界の片隅で起きる不思議』の物語に癒される。
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久方ぶりに本を読んだのだけど、乾いた土に水がしみこむようにして言葉がぐいぐいと脳に染み渡る。それは暫く言葉を摂取しなかったことで脳が知らぬ間に飢えていたからでもあろうし、翻訳小説独特のえぐみが殆ど無い自然な(と言っても変だが)文体で読みやすかったのもあるだろう。それにしても文章は整い物語は詩のように美しい。リリスの正体等については訳者のTwitterでとうにネタバレを見ていたから、当然驚きなどはない。しかし文学は、事前にネタバレを見たからつまらないとか、そんなビックリハウスみたいなものではないのだと実感した。静かなものは静かに、騒がしいものは騒がしく、相応しくあてがわれた描写をたどるだけで心が満たされるのが文学だ。久しぶりに読んだ作品がこの小説で良かったと思う。ゆったりと言葉にひたる楽しみを思い出した。
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魔法使いグライレンドンとその妻のリリス。そして弟子。愛や幸せのカタチは人それぞれだが、自分の幸せを貫くことも愛なのかなと。ファンタジーだからこそ入りやすく楽しませてもらいました!