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図解流通のしくみ サクッとわかる 価格破壊の謎から、eコマース・オンデマンドの利点まで みんなのレビュー
- 大石 芳裕 (監修), 造事務所 (著)
- 税込価格:692円(6pt)
- 出版社:PHP研究所
- 発行年月:2004.1
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文庫
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紙の本
「流通オンチ」にも理解できるわかりやすさ。
2004/01/20 23:26
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投稿者:綾瀬良太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本の流通システムを考えると、外国の経済学者が「暗黒大陸」と揶揄したことが思い出される。阿吽の呼吸による腹のさぐりあいで帳尻をあわせて、リベートをバックする……。
なんのこっちゃ。さっぱりわかりません。こりゃ外国から航空母艦がやってきたら、日本の流通業界の言葉は通用しないゾ、と予想していた。
そういった問題点が、この文庫本をサラサラと読んで、サクサクとわかった。要するに、日本の流通システムには特異性があり、それがこれまで流通経済を支えていたが、これからは「そうは問屋が卸さない」ということになるのだ。このように引用されたダジャレはポンと膝を叩く。実例が身近なので、とても理解しやすい。 難解なシステムを難解に説明するのは、意味がない。それはアカデミックに任せたい。文庫本というスタイルのコンビニエンスを体言化しているわけだから、難解なシステムは翻訳されなければならない。「流通のしくみ」は、それを平明な言葉に翻訳し、流通オンチの私にも丁寧に教えてくれる。だいたい「しくみ」と平かなで綴るくらいだから内容も親切だ。
ああ、こんな先生が高校時代にいたらな。きっと大学の経済学部に入って、いまごろは流通マンになっていたのに。ま、そんなことはなかっただろうが、それくらいわかりやすい本に仕上がっている。図式をふんだんに使っている点も好感。「トピックス」はややシニカルな文体だが、どれもこれも本質を突いていて苦笑する。そう、本来、身近なテーマである流通は、それくらい気軽に学ぶべきものなのだ。
これからも、こうったコンパクトなシリーズを待ち望む。CDでいえば、聴きたい楽曲がオムニバスで編集されているような狙いは、多忙な現代人には最適。もっと詳しいことを知りたい読者には、専門書がある。
流通ルートを経て、本が書店に並び、こうして私の手元に置かれたこと自体が「流通のしくみ」なのだから、これは本人が流通に参加していることを示唆しながら、自然に学ぶことを説いている本なのかもしれない。実用的な文庫本、感心しました。
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